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feed 本気で作る、「FET SW」 その1 (モーターspiceモデリング) (2017/4/24 20:58:23)
■FETは高い?
ちょっと前くらいから息子がFETについてやたらと質問するようになりました。
はじめのうちは、それこそ教科書に書いてあるようなコテコテカチカチの回答をしていましたが、普通に考えたら、息子がそんな答えを求めているわけがありません。

そのうち、「FETはいくら位?、高いんでしょ?」と始まったので、結局何がしたいのか聞いてみると、おわかりの通り”SWのFET化”だそうです。

ようやく本丸にたどり着いたので、色々聞いてみると、
接点荒れが防止出来るが\6k位はするらしい。
そして、欲しいらしい。

「じゃあ、すげ~の作ってやる!」


■目標仕様
すげ~のと言ったものの、何だ"すげ~"のって?
小難しくなく”すげ~”やつの仕様を考えてみます。

・コスト
中学生の小遣いを圧迫しないワンコイン以下。
(でも、実際は私の在庫品で作るので、実質ゼロかな)

・レスポンス
メカSWに大電流を流し始めようとすると、初期sw特性が安定しません。
確実にFETをONさせ、かつ接点抵抗は限りなく低抵抗へ。
また、モーター立ち上がり(始動トルク)が上がるようにします。

・耐久性/安全性
大電流のモーターをSWさせるため、発熱が問題となります。
FETが熱により壊れた(ASO破壊)した時は、故障モードはショートとなり、弾が出続けることになります。
子供が扱うには余りにも危険過ぎる故障なので、避けなければならない故障モードですので、十分な安全率を確保します。
よしんば、バッテリー1本連続で撃ち続けても、熱的に問題が無いようにします。


■設計効果確認
使っているモーターは、この世界のOMから頂いたHyper1000sと書いてあるモーター。 イメージ 1
これがまた、電流がすこぶる流れます。
始動トルクでは、私のアマ用大容量電源をフの字特性へ追い込み、電流計のヒューズを吹き飛ばす威力があります。
そこで、ニッケル水素バッテリーや、ハーネスインピーダンスによる電圧低下を、SW-ON時だけでも、僅かでも改善し立ち上がりを良くするために、大型電解コンデンサを近傍配置してみます。
使ったのは5400μFと大きな電解コン。

ただ、これを入れることで、どれくらい良くなるのか?を推測することに。

■モーターのモデル化
今回の解析には、LTspiceを使います。
モーターは単純な等価回路では無く、組み方を工夫していくことで、周波数特性と逆起電力、物理特性を表現することが出来ます。
実際に、Bee Technology社が作ったモデルは、実測とよく合っています。

まずはFET-SW化する回路の基本形をサクッと作ります。
その後、本丸のモーターをモデリングします。
モーターのモデリングをやるのは初めてですが、電流プローブが無いので、テスターレベルで測定出来るパラメータは実測、それ以外は、マブチRS-540のspiceモデルがPCに入っていたので、それをベースに作っていきました。
また、回転数や無負荷電流、拘束電流は、ググると実際に測定をされている方がデータをwebに掲載してくれてましたので、そちらを参考にしました。
イメージ 1

イメージ 2



これを参考にしながら、トルク定数や、逆起電力定数、周波数特性パラ、電圧波形パラ、部分パラを検討していきます。
本当はP-spiceのAAOを使うと良いようです。

で、フィッティングがちゃんと出来ているか否か、確認する方法がありませんが・・
今の所、こんな感じ。
(注:回路は、実際に作ったものとは定数やFETなどは異なります。実際に使われる部品のデバイスシートを確認し、定数設定して下さい)
イメージ 3

イメージ 4


↑電流/電圧はこんな感じ、雰囲気は出ています。

ちなみに、spiceによる回路シミュレーションですが、電気的特性だけでは無く、モーターの回転数やトルク等の物理特性(モーターのサブサーキット内)を確認することが出来ます。

「これが面白いところ!」

モーターのサブサーキット内のパラメータを見るためには、Control Panelにチェックを入れます。
イメージ 5


























で、電解コンデンサ追加の効果をモーターのトルクで比較すると、
イメージ 6


始動トルクで、トルクが2倍以上になってます。
ここだけ見れば、効果有りそうです(^^)

ただ、瞬殺ですがね(笑)
モーター食い過ぎ~


ここまでは、半分以上お遊びです。
LTspiceでモーターモデリングを一回やってみたかっただけでした・・。
もうちょっと真面目に書いて、LTspiceの書庫に入れたほうが良かったかも。
ちなみに、モーターのモデリングで必要な各パラメータは、裏で”一応”ちゃんと計算してます(笑)


■心配事項
さて、今回は市販品に無い?始動トルクアップ(するかもしれない機能)を追加しましたが、リスクはあります。
停止した状態からトルクを急激に上げると、ピニオン(ベベルギア)が割れる可能性があります。
大昔、学生の頃に自作EVをやっていたのですが、この始動トルクで良く割れてました。

~その2へ続く~

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