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feed 自分的・山と無線(2)リグ編 (2017/10/4 16:53:23)



 山頂付近で2〜3時間運用することが多く、もっと長くなることもあります。こんな長時間、山頂付近に留まる登山者はいませんね。「何をしているのですか?」とよく声をかけられます。逆に、長く留まることで、登山者の様子や人の動き、気象の変化がよくわかります。年代や服装、装備、単独あるいはグループ、どのコースから登ってきてどこを下るのか、などなど。無線をしながらの定点観察。これはこれで面白くもあり、参考になったりもします。

 さて、その山行に見合った機材を持っていくわけですが、どのリグ、アンテナにするか、いつも悩ましく、直前まで逡巡します。リグについては昨年あたりからハンディ機でなく、FT-817やFTM-10Sを使うことが多くなりました。バッテリーの軽量化が進んでいることもあり、登山=ハンディ機と限定せず、可能なものは何でも使ってみる、そのことで見えてくる風景もあるのでは?そんなふうに考えています。

〈FT-817〉
 山岳でSSBとFMの両方に出られる唯一無二の現行機種なので、ありがたいです。このリグのおかげで2mサイドバンドの面白さをかいま見ることができました。山なら5Wでも楽しめます。リチウム電池内蔵で一式約1.4kg。これに外部バッテリーを加えると2kg弱。許容範囲とはいえ、重さはこたえます。





 山では立てた状態の方が使いやすいので、安定するよう木製スタンドを自作してみました。ただ、リグ自体の使い勝手が良くありません。ボタン類が小さいため、モード切り替えのつもりがバンドを替えてしまうということが頻繁に起る。VFOも小さなツマミで操作し、大きい方のダイヤルはほとんど使わない。なんだか無駄なように思います。自宅なら何でもないことも、山では誤操作が多く、困ったリグです。受信感度や音質など性能的なところは十分満足なのですが・・・。それにしてもこのリグに加え、何キロもある重い鉛バッテリーを担ぐとか・・・軟弱の身には考えられず、ですね。



〈FTM-10S〉
 現在のメインリグ。FM専用機なのでハンディ機で良いのでは?と思わなくもありませんが、山岳用として考えた場合、FTM-10Sの使い勝手の良さや優位性を実感することが多いです。天候に不安があるときはこのリグを持参します。
 自分の運用方法は、アンテナを設置した三脚の下にリグ本体を置く。これにより短い同軸ケーブルで済みます。あとはコントローラーを持ち、座りながら、あるいは立って運用。座ってばかりいると体に良くないので、時々立ち上がります。その際、コントローラー側ですべての操作ができるのは便利で、手元も熱くなりません。PTTのホールド機能があり、押したら送信、もう一度押すと受信に切り替わる。長時間の運用でも疲れず、この機能があるから使いたくなる、と言ってもよいくらいです。



 本来はバイク用ですが、自分にとっては電源さえつなげば、どこにでも持ち歩ける軽量ポータブル機、と言えます。3Ahリチウム電池と組み合わせ850gほど。ハンディ機並の消費電力なので、10W運用でも途切れなく交信を続けられるのが最大のメリットかと思います。パワー2倍の利得差は3db。山岳において、これがどれほどの意味を持つのか? 実験継続中、といったところです。

 二つとも発売から相当年月が経過し、パソコンや家電なら見向きもされない古い機種です。でも、良いものはそれなりのことはあります。手軽に使えるものより、少し面倒でやっかいなものほど愛着が湧く、ということも。人も機械も同じですね。修理に出して戻ってきたリグというのも愛着が増したりします。バッテリーや風防対策、使い勝手にしても一手間かけてみる。その結果、自分なりに納得いく交信ができたときは、ささやかな手応えと満足が得られます。そして新たな課題も生まれ、工夫を重ね試してみる・・・。自分にとって山岳は、そのための自由な実験の場、と言えなくもないです。






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