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九州総合通信局、ドキュメント!仕立ての「外国規格無線機による放送事業用無線局への混信を排除」リポートを掲載 (2015/9/18 17:30:32)
九州総合通信局は同総通のWebサイトに「現場リポート『STOP THE 不法電波』」コーナーをこのほど開設し、「外国規格無線機による放送事業用無線局への混信を排除」というドキュメント仕立てのリポートを掲載した。
今回紹介された九州総通が実施した混信排除のドキュメント仕立てのリポートは、「申告を受けて調査を開始」「徐々に混信源に近づく」「ついに混信源を発見」「再発防止のために」という4つの構成で紹介している。
リポートによると「県内の放送事業者から『中継放送用の無線局に車両の誘導を行っているような音声が混信し、本来の通信に支障をきたしている』と、電話で申告があった。数日後には大きなイベントの生中継が控えており、その無線局が使えないと放送に多大な影響があるという」と申告があった。
申告を受け、「直ちに電波監視システムDEURAS(デューラス)で調査を開始。熊本のセンターからA県内に設置している電波監視施設を遠隔操作し、混信の原因と思われる電波を受信して、その発射位置を推定した。一刻も早く混信を排除する必要があるので、B県に出張中の調査チームをA県へ向かわせるとともに、熊本からも新たに1チームを編成して出発した」と、緊迫した状況を伝えている。
2チームで連携を取りながら混信源を絞り込む。「強い電波を受信。辺りを見渡すが、付近には多くの工事車両が行き来しており、特定できないまま短い通信が終了した」と、特定が難しい状況が続いたようだ。
そして「混信は今朝から発生しているので、外部から入構した車両が混信源である可能性が大きい。車両のナンバーに注意していたとき、目の前を県外ナンバーのトレーラーが通過していった。積荷の搬入現場付近に移動し、トレーラーの帰りを待つことにした」「トレーラーが帰ってきた。次の瞬間、強烈な電波を受信。方位探知機がトレーラーを指した。近づいてみると運転席には無線機らしきものがある。トレーラーの後部で誘導している人物も無線機を持っている。外国規格の不法無線機(アメリカ国内用ハンディトランシーバ)であった」としている。
リポートは「今回は放送事業者がリハーサル中に混信に気付いて申告したため、大事に至る前に排除することができたが、もし本番中に混信が起きていれば何十万人という視聴者に影響を及ぼした可能性もあり、知らなかったでは済まされない」と締めくくっている。
今回の事例は、九州総合通信局が以前に報道発表(平成26年2月18日付け)した「重要無線通信への妨害源を排除-外国規格の無線機による障害-」を元に構成されていると思われる。
九州総通では「今回使用された無線機をはじめ、『FRS』『GMRS』と表記された無線機は外国の規格で製造されており、電波法令で定める技術基準に適合しないため、日本国内での使用が認められない。今後このようなことが再び起きることのないよう、我々は製造業者や販売業者への対策を強化するともに、不法無線機に関する周知啓発をさらに推進していく」と説明している。
↓hamlife.jpで紹介した該当事案
<外国規格トランシーバーによる電波障害>九州総合通信局、大分県内の放送事業者が使用する無線局への妨害源を排除
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク:
・九州総合通信局
外国規格無線機による放送事業用無線局への混信を排除
・九州総合通信局 外国規格無線機による放送事業用無線局への混信を排除(PDF形式)
・九州総合通信局
重要無線通信への妨害源を排除-外国規格の無線機による障害-(平成26年2月18日付け)