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113番目の元素命名権獲得おめでとう !! (2016/1/4 18:56:47)
理研のグループが、113番目新元素の命名権をIUPAC(国際純正・応用化学連合)
から獲得したニュースを知り、化学を専攻していた一人として嬉しく思っています。
今のところ、"ジャポニウム"(多分"Jp")が有力視されていますが
今後の展開はどうなるでしょうか。
さて、命名権を獲得したのは今回が初めてですが、
実は"日本からの申請"自体、今から100年前程に
行われているという事実があります。
この申請や報告を行ったのは当時東北帝国大学に
在籍していた"小川 正孝"(1865~1930)で、
1908年に43番目の元素として、また名称を
"ニッポニウム"(Np)とし発表しました。
しかしながら当時はまだ現在と比べて
分析機器等が満足に入手できない状況で
追試がうまくいくことなく、申請は取り下げられてしまいました。
結局のところ、後年この43番目の元素は放射性物質である
"テクネチウム"(Tc)だったことが発見・命名されました。
更に続き話として、では小川が見つけた元素は
何だったのかと言うと、1908年当時はまだ発見されていない
"レニウム"(Re)だったことが判明しています。
つまるところ、十分な原子量測定さえ出来ていれば
100年前に日本発の元素が産まれていたかもしれない訳で、
この点、当時の日本に海外からの優れた分析機器があればと思うと
少し思いに耽ってします所です。
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