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W5GI ミステリーアンテナの制作 (2016/1/7 17:41:08)
G5RV(ZS6BKW)を上げてから5年以上経ちました。
拙ブログでG5RV(ZS6BKW)の製作に関した記事はこちら。
- G5RVアンテナ製作 (2010年12月12日)
- そしてZS6BKW版G5RVへ (2010年12月12日)
- ZS6BKW版G5RVの300Ω平行フィーダーを450Ωフィーダーに交換してみた (2011年8月17日)
- G5RVの冬越えメンテナンス (2012年11月28日)
- G5RV(ZS6BKW)アンテナの復活 (2014年6月30日)
いろいろ調べているうちに、G5RVの派生型として
W5GI Mystery Antenna (リンク先はPDF)なるものが目に留まりました。
(こちらのIW5EDI局のブログエントリーが詳しいです。
W5GI Mystery Antenna )
英語なんでアレですけども、簡単に言えば、G5RVの水平部エレメントの1/3が同軸ケーブルとなっており、これがコリニアアンテナみたいな効果になるとか?
ダブルバズーカともちょっと違うみたいです。
また、特に14MHzにおいてはG5RVよりも飛びが良いということのようです。
これを開発したW5GI局は残念ながらSKとなられてるようですが、動作原理がよくわからない、だからMysteryなんだとか。
気になるのはリンク先PDFにあるSWR特性です。
高い・・・ZS6BKWよりずっと高い・・・。
G5RVと同じくチューナー必須とは言え、ちゃんと電波は出るのだろうか???
というわけで、やってみなくちゃわからない。
自分でやってみて、納得したらそのまま使い続けるなりZS6BKWに戻すなりしてみようということで、現行のZS6BKWの改造という形で制作に取り掛かりました。
水平部エレメントは、まず平行フィーダーの接続部から5.06mの部分でカットし、そこに同じ長さの同軸ケーブルの芯線を接続し、さらにその先を芯線と網線をショートさせた状態で同じ長さのIV線で接続します。
なお、今回私は同軸ケーブルは3D2Vを使用しました。
こちらの写真はセンターの平行フィーダーに近い側。芯線のみをIV線と繋ぎますが、できるだけ半田は使いたくないので圧着しました。
ただし、圧着しただけでは引っ張られれば間違いなくそこから切れますので卵碍子に縛り、力がかからないようにします。
こちらは反対側。同軸ケーブルの芯線と網線とIV線を圧着します。
同じようにこちらも卵碍子で補強しておきます。
450Ωの平行フィーダーは9.48mとなってますが、私の場合は10mくらいになりました。
なお、SWRの調整はこの平行フィーダーを切ったり継ぎ足したりして各バンドのちょうどいいところにSWR最低点がくるよう調整しました。
平行フィーダーに50Ωの同軸ケーブルを直径15cmくらいの輪にして15回ほど巻いたソータバランに接続し、そのまま同軸ケーブルでチューナーまで引っ張ります。
こちらがソータバラン。私の場合は適当な大きさのプラスティックの植木鉢があったのでそこに15回ほど巻きました。
完成しました!
わかりずらいですね・・・。
別の日の撮った写真です。
まぁ、概ねこんなもんです。
さて、SWRはどんな感じになったでしょうか。
というわけで、ZS6BKWでのSWRと比較したグラフがこちら。
80m
このバンドだけはZS6BKWよりもSWRが下っています。
と言っても、バンド外の3.35MHzあたりでSWR1.75ですが。
バンド内で辛うじてSWR3以下という状況です。
チューナー必須です。
40m
バンド外の6.96MHzあたりでSWR1.9という状況です。
バンド内でも7.08MHz以下でSWR2以下です。
だいたい10%くらいのロスということでしょうか。
ZS6BKWでも1.5〜1.6くらいなので単純に考えて5%くらいのロスです。
30m
ZS6BKWでは30mのSWRは無限大になってしまったのですが、W5GIはそれでもバンド内でSWR3.8〜4くらいです。
チューナーで落とせば使えるのか!?
20m
14.10MHzあたりが最低点となりSWRが1.7です。
個人的にはCWのほうに合ってほしかったのですが。
ZS6BKWではバッチリ1.5以下でした。
17m
周波数が見難くなってますが、クリックで拡大できます。
ZS6BKWよりもSWRがグッと落ちてくれてはいるのですが、それはバンド外の18.60MHz付近という状況。
バンド内はSWR2.2付近。
15m
このバンドもZS6BKWでは無限大になってしまっていたのですが、W5GIでは一応SWR5近くということで。まぁ、おそらく使えないでしょう。
12m
このバンドもSWR最低点がバンドを大きく外れてしまいました。
10m
30MHz付近に同調です。
ZS6BKWでも29.00MHzでSWR1.5以下に下ってくれているのですが・・・。
というわけで、全体的にやはりSWRが高めです。
しかし、飛びの方はどうなのか???
SWRが多少高くたって飛びのいいアンテナはあります。
しかし、正直、よくわかりません。
ZS6BKWと並べて切り替えて比較したわけではないし、コンディションもありますのでホントによくわかりません。
ただ、こちらのフォーラムでは、W5GIを上げて絶賛しているところを「side by side で比較してみたのかい?」というツッコミに対して、実際に比較した結果をレポートしています。
7MHzではS2つくらいG5RVより強い、14MHzではG5RVと比べてSが2〜4くらい上というレポートのようです。
(ホントかなぁ)
もうちょっと様子を見ながら使ったみたいと思いますが、どうも個人的にはSWRが高いのが気になるので、春にはZS6BKWに戻すのではないかと思います。