無線ブログ集
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ピアノ線コイル (2018/9/22 20:22:41)
ボビン(枠)なしで適度な大きさの空芯コイルを作れないか、ということでピアノ線でのコイル作りを試行錯誤しています。以前書いたとおりピアノ線は巻き直しがきかず、巻いた状態で売っているコイルはそのまま使うことになります。ネットの写真だけでは直径何センチに巻いてあるのかわからず、どれも同じに見えてしまいます。また、留め具を外すと内部応力で大きくなってしまうこともあり、手にするまで、何センチのコイルが作れるのかわからないところがあります。前回は期せずして大きな輪になってしまいました。今回は別のメーカーのもので試してみました。
太さ1.2mm、長さ4m。袋に入った状態で直径11cm。取り出してみると、内部応力なし。そのままの直径を保ちバネ状に伸びてくれました。これはいいです。ただ長さが4mしかないので、3巻きを連結。銅パイプでつなぎハンダ付け、長さ12mのバネにしました。
次に自在ブッシュの溝に一本ずつはめ込んでいきます。数本はめ込みホットボンドで接着を繰り返し、4カ所をブッシュで固定しました。線材が極めて硬いので、これで形が崩れることはありません。直径11cm。36回巻き。インダクタンスは127μHとなりました。少なめですが、これ以上巻き数を増やすと横に長くなり過ぎるので、これで良いことにし、あとはフェライトコアでインダクタンスを調整することにします。
コアを入れると202μH
さっそくゲルマラジオにつないでみました。このコイル単体でも、NHK第一が小さな音量ながらメリット5で聞こえてきました。第二放送は41程度で厳しく、東北放送はまったく聞こえません。長さ18cmのフェライトバーをコイル中央に入れたところ、数倍の音量となり、第二放送もメリット5。東北放送はやはり聞こえず。といったところでした。この大きさの空芯コイルとしては、悪くないと思います。ONE ICラジオの隣に置いて同調をとったところ、音量がぐんと上がり、感度アップが実感できます。ミニループアンテナとしても使えそうです。
この線材は気に入りました。直径もちょうど良く、ほぼスケッチ通りのコイルに仕上げることができました。それなりのコツが必要ですが、巻き作業不要、ボビンなしで丈夫な空芯コイルができます。難しく感じたのは、線材をつなぐ際の半田付け部分が自然な円形とならず全形が歪みやすいこと、自在ブッシュへのはめ込み作業が考えていたほど簡単ではなかったこと、です。完成したピアノ線コイル。ゲルマラジオにするか、ミニループアンテナにするか、ラジオのコイルとして使うか、考え中です。
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