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<最悪の場合、このまま生産終了になる機種も?>JVCケンウッド、旭化成の工場火災で「無線機のほぼ全機種の製品供給に影響」と発表 (2020/11/25 19:00:11)
2020年10月20日、通信・音響機器用の半導体やセンサーなどを生産する旭化成エレクトロニクス株式会社(兼 旭化成マイクロシステム株式会社)の宮崎県延岡市にある半導体製造工場の1つ(主な製造部品はアナログ・デジタル混載LSI)で火災が発生、半導体生産ラインなどが被害を受け、復旧に少なくとも数か月がかかるという状況と伝えられている。このため同社が部品を供給していた電子機器や自動車メーカーで製品生産に影響が出始めている。株式会社JVCケンウッドの国内無線システム営業部は11月25日、取引先の無線ショップに「弊社製品に使用している基幹部品調達に影響が発生し、製品の生産に大きく影響が出る見通しとなりました」とする告知を行った。岐阜県にある無線ショップ大手、CQオームは「特に、TS-890シリーズ、TS-990シリーズは、このまま生産終了になる可能性もあるとのことです。なんとしても2機種は継続して作って欲しいとお願いは出していますが、、、」とFacebookページで懸念を伝えている。
JVCケンウッドの国内無線システム営業部が取引先の無線ショップに出した告知を掲載する。
旭化成マイクロシステム(株)工場火災に伴う生産影響について(第一報)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、10月20日に発生致しました「旭化成マイクロシステム(株)延岡事業所」の工場火災により、弊社製品に使用している基幹部品調達に影響が発生し、製品の生産に大きく影響が出る見通しとなりました。現在対象部品の在庫並びに調達可能数を調査中ですが、特定小電力トランシーパー、アマチュア無線機、業務用無線機のほぼ全機種の製品供給に影響が発生する見込みです(アクセサリー類の供給は問題ございません)。
今後の製品供給状況についてはわかり次第ご案内させていただきます。
お取引先様ならびにお客様には、大変ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんが、事情ご高察の上、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
この告知を掲載したCQオームは、Facebookページで「旭化成工場火災についてケンウッドから正式連絡あり! 小電力トランシーバー、アマチュア無線機、業務用無線機のほぼ全機種の製品供給に問題発生とのこと。在庫がなくなりますと、今後の納入時期は全く未定となります。特に、TS-890シリーズ、TS-990シリーズは、このまま生産終了になる可能性もあるとのことです。なんとしても2機種は継続して作って欲しいとお願いは出していますが、、、。ご希望の商品はお早めにご注文下さい」と案内している。
旭化成の工場火災による影響は、今後さらに広がっていく可能性もある。無線機器メーカーや販売店の告知には注意を払っておく必要があるだろう。
●関連リンク:
・旭化成工場火災についてケンウッドから正式連絡あり!(CQオーム
Facebookページ)
・株式会社JVCケンウッド(11月25日現在、生産遅れの告知は掲載されていない)
・旭化成の半導体工場火災 復旧に数カ月(日本経済新聞)
・半導体製造工場の火災について
状況のご報告(旭化成エレクトロニクス)