無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
<海外サイトで複数の商品が出回る>日本の有名ブランドを「盗用」した無線機に注意 (2021/3/25 12:05:07)
日本の無線機器メーカーが発売しているアマチュア無線機は、高性能で多機能、品質管理もしっかりしていることから海外のハムにも好評だ。ところがこの人気を逆手に取り、“日本メーカーのブランドを盗用した無線機” が海外で発売される事例があとを絶たないという。注意喚起のため一例を紹介する。
まず試しに、大手検索サイトのGoogleで「TK-F8 Kenwood」のキーワードで画像検索をしていただきたい。JVCケンウッドの製品で使われている、日本のハムにはなじみ深い “KENWOOD” のロゴマークが入ったハンディ機の画像が200件以上表示されるはずだ。しかも画像はすべて海外サイトのもので、特にロシアや東欧圏、東南アジアの無線ショップが中心になっていることがわかる。
「TK-F8」を名乗るハンディ機の外観は、ある中国系メーカーのハンディ機に酷似している。ブランド名と型番部分だけを取り替えたようにも見える。
検索結果に表示されたいくつかのサイトで調べたところ、TK-F8を名乗るハンディ機には、136~174MHzと400~480MHz付近をカバーする2バンドタイプと、400~480MHz付近のみをカバーするモノバンドタイプがあるようだ(ボタン配置が一部異なるバージョンや、アンテナ端子を逆SMAにしたバージョンもある)。サイズは約58W×110H×36Dmm。充電式バッテリーを搭載し最大出力は7~8W、FMラジオの受信機能やアラーム機能などを装備していることがわかった。
またパッケージ(梱包箱)は無地の段ボールに黒色で印刷したものやフルカラー印刷のものなど複数のバリエーションがあり、いずれも「KENWOOD」と記載されている。価格は日本円換算で2,000円程度から14,000円程度と幅があるようだ。
また大手動画共有サイトのYouTubeにも、TK-F8をJVCケンウッドの製品として紹介したり、性能チェックを行ったりしている海外動画が複数あることがわかった。
インターネット上で初めてTK-F8を見た際、hamlife.jpスタッフはデザインと型番から “JVCケンウッドが中国系メーカーからOEM供給を受け、東欧圏向けに発売している製品では?” と推測した。ところが同社に確認したところ、衝撃的とも言える次のような回答をいただいた。
「TK-F8」ですが、弊社の扱う商品ではありません。弊社のブランドを騙ったニセモノです。 (JVCケンウッド)
同社によると、こうした「KENWOOD」のブランドを騙る偽物は、かなり以前からいろいろと出現しており、同社の知的財産を管理するセクションが対応を進めているという。少し前まで海外の有名通販サイトでもTK-F8を名乗るハンディ機が売られていたが、現在は取り扱いがなくなっている。これも同社の粘り強い対応の成果なのかもしれない。
なお、さらに検索を続けたところ、同じくKENWOODブランドを付けた「TH-F9」「TH-F5」といったハンディ機も発見したが、これらもブランドを騙ったニセモノとのことだった。
インターネットを通じ、世界中の商品が比較的容易に入手できる時代になっている。こうしたブランドを盗用(日本メーカーの商標権を侵害)した製品にはくれぐれも注意し、不審を感じた場合は入手前にメーカーに確認することをおすすめしたい。
●関連リンク:
・「Kenwood TK-F8」の画像検索結果(Google)
・知的財産侵害物品の取締り(財務省関税局)