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<今後は「電波利用ホームページ」に掲載>総務省、「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」の告示をすべて廃止 (2022/10/12 11:30:10)
総務省は2022年10月6日付けの官報で、過去に郵政省と総務省が行って有効となっていた「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」の告示を、同日限りで廃止することを告示した。これと前後して同省の「電波利用ホームページ」内に「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」というページが開設された。
2022年9月30日に、総務省の「電波利用ホームページ」内に、新たに「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」というコーナーが設けられた
世界の国々の中には、自国のアマチュア局に他国との無線通信を行うことを禁止している国や、アマチュア無線制度自体を設けていない国がある。これらは国の体制や世界情勢の変化に伴って改められることがあり、ITUの情報によると現在は「北朝鮮」「エリトリア」「ベトナム(アマチュア衛星業務のアマチュア局間の無線通信を禁止)」の3か国が該当している。過去にはオーストリア、インドネシア、大韓民国、ラオス、タイ、パキスタン、トルコ、イエメンなどの国々が含まれていた時期もある。
日本では、こうした国の情報を昭和28年から郵政省(現在は総務省)が告示として周知し、変更がある都度改正を行ってきた。よく誤解があるが、日本のアマチュア局に対して告示掲載国との交信を禁止する法律等はなく、交信した場合にも罰則は設けられていない。
このほど10月6日付けの官報で、過去に告示されて有効のままとなっていた「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等の全部を改正する件」の2件(昭和54年郵政省告示第47号と平成14年総務省告示第479号)を同日限りで廃止するという告示が掲載された(これで有効な告示はすべて消滅した)。
10月6日のインターネット版官報に掲載された告示
一方、2022年9月30日に、総務省の「電波利用ホームページ」内に、新たに「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」というコーナーが設けられた。今後の情報はこちらに掲載、都度更新されていくものと考えられる。
なお「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」の告示の変遷や、今回の告示廃止の考察については、日本におけるアマチュア局コールサイン研究の第一人者、JJ1WTL 本林氏がブログで詳しく解説しているので参考にしていただきたい。
JJ1WTL 本林氏が作成した「自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等」告示の変遷と改正経緯の図
●関連リンク:
・インターネット版官報 令和4年10月6日付け本紙
・自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等(総務省 電波利用ホームページ)
・R4告示358(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
・他国との交信を禁止している国の変遷(JJ1WTL 本林氏サイト)