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TM-732 音が小さい、スケルチ不良 (2023/8/8 17:57:58)
TM-732 音が小さく、スケルチも不良とのことです。
音が小さいとのことで、オーディオに関係するところを点検します。
基板取り外し。
オーディオICを点検するも異状はありませんでした。
オーディオ出力のカップリングコンデンサーを交換しました。
ボリュームが載っているコントロール基板を取り外しました。
電解コンデンサーからの液漏れで周囲が腐食しています。
電解コンデンサーは熱に弱く、高熱になる車内で使用されるモービル機は劣化が早いです。
コンデンサーを取り外し。
滲み出た電解液で基板が濡れています。
アルコール洗浄後、ハンダメッキをしました。
電解コンデンサーを取付け。
高さが出てしまうため、低くなるように寝かして取付けました。
液漏れコンデンサーが付いていた裏側の状況を点検します。
漏れた電解液がスルーホールを伝わり基板の裏側にまわってしまいます。
液晶パネルを外さないとアクセスできません。
(液晶パネルの取り外しは危険です。再取付け後に一部のカーソルが不点灯になる場合があります。)
やはり、漏れた電解液がまわっていました。
アルコール洗浄。
スルーホールを洗浄しました。
スルーホールが腐食により断線していました。
ボリュームの音が小さく、スケルチが不良だったのはスルーホールが断線したのが原因です。
オーディオ、スケルチOKです。
バックライトをLED化しました。
LEDの点灯を確認しました。
LED化は発熱対策にも良く、太陽に照らされても良く見えるようになります。
ボタン止めのスポンジが劣化してぼろぼろです。
加水分解してこのようになります。
ゴムシートに交換しました。
測定と調整。
周波数調整。
出力 10W
スプリアス良好。
145Mhz
良好。
433Mhz
受信感度。
145Mhz ー124,6dBm (SINAD)
受信感度。
433Mhz ー124,2dBm (SINAD)
受信感度スペックシール添付。
CQを出すときにはスケルチを開いていると思います。
電子スケルチではないアナログボリュームのスケルチを重宝する方にとっては、他に変え難い無線機かと思います。
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