無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |



あい変わらず、アクティブアンテナで遊んで(遊ばれて?)います。
切っ掛けは、年末に見つけたham radio誌のアーカイブです。
面白そうな記事を拾い読みしていたら、この記事に行き当たりました。
1986年5月号に掲載された、 R.W.Burhans氏の"active antenna preamplifiers"という記事です。
年末に作った2SK2394のミニホイップとよく似た回路が載っていました。
こちらの方が、同軸ケーブルからDCを取り出す際のチョークコイル(アンプ側のバイアスT)をトリファイラ巻トランスで兼用しているので、極シンプルです。
コイルとコンデンサが減る、損失も減る、間違える可能性も減ると云うわけで、一石三鳥ですね!
説明を読むと、分からないところがありました。
48ページ"inductive feedback and input capacitance"の
"A circuit that can reduce the input capacitance and improve the linearity for MOSFETs involves a noiseless feedback method"と"with the FET input capacitance reduced to pratical levels comparable to ..."
というくだりです。
インダクタンスと静電容量が互いに打ち消し合うのでしょうか?
それとも、NFB 電流あるいは電圧によって、静電容量が物理的に減少するのでしょうか?
しばらく悶々としましたが、電気も物理も基礎を知らないので、答えにたどり着けません。
前後しますが、あるメーリングリストで教えを乞うたところ、
OK1VAW Vojtech OMから、
『簡単に説明してみます。はい、インダクタンスとキャパシタンスは互いに打ち消し合っています。これが共振回路の仕組みです。昔、真空管に多くの内部キャパシタンスとフィードバックがあったとき、中和が使用され、これもこの原理に基づいていました。アクティブ回路でこれがどのように機能するかは少し複雑で、回路をシミュレートして何が起こるかを確認する必要があります。負帰還はゲインを低下させますが、入力インピーダンスも改善できます。』
とのご教示を頂きました。
"中和(neutralisation )"の単語で、ストンと合点が行きました。
他のメンバーからも、いろいろアドバイスなどを頂きました。
当時のデバイスを前提にした工夫で、原理や考え方は今も正しいが、
S/Nもリニアリティーも優れた現代のデバイスを活用する方が合理的。
と云うことのようです。
とは言え、いくつかN-M0S FETがあったので、ダメ元で試して見ました。
先ずは、VN2222
転ばぬ先の杖で、シミュレーションしてみました。
テスターで確認
回路は記事のままで作りました。(3.3Megは10Megの3パラ)
バイアス電圧が高すぎたようで、かなり熱くなりました。
S/Nも感度も思ったより良かったのですが、残念ながら翌日に昇天してしまいました。
2N7002は、
すこしノイズが多いものの、感度はVN2222以上に良かったのですが、これも数日後に昇天してしまいました。
作り方が悪いのか、SMDは放熱が難しいですね。
また、丈夫さが売り物のMOS FETでも、固定抵抗で決め打ちした、あてずっぽうのバイアス電圧では無理なようです。
ここで、思い出したのがソビエト製の、KP901BというFETです。
ハムジャーナルなどで紹介されていた、VMPシリーズと同じように使えるとの事で、大昔にeBayで買っていました。
5円玉で放熱できるので安心感はあります。
性能はVN2222と同じような傾向ですが、IMDはかなり良い感じでした。
ローノイズの2SK2394と比べるのは、少し酷かもしれません。あちこち引っ掻き回していたら、2SK170が出てきました。
オーディオ用のデバイスは、Cin故に高周波では使えないと思い込んでいました。
が、NFBやLPF(ゲートに入れたコイルで構成)で中和できれば、HF帯なら実用になりそうです。
某オークションで見かけたので、追加を購入しました。
と言うのは、ミニホイップばかりでは面白くない(飽きた?)ので、AD370を目標に、アクティブダイポールを作ってみたかったのです。
先ずはシミュレーションから・・・
(当初のアップでは、シミュレーションの絵を間違えてました。現物はソース抵抗のない、もっとも単純な回路です。)
調整個所が無いため、デバイスの特性がそのまま出てきます。外れを引くと活けないので見ておきましょう。
結構そろってました
(初代2SK2394ミニホイップがその雷でやられたみたいで、感度が激落ちです。orz)
現時点で、KiwiSDRに接続していますが、不思議なことに、日中と夜間の感度の変動が少ないようです。
こちらもハイバンドは苦手ですが、11.9kHzのアルファや68.5kHzのBPC時報局は真っ昼間でも良く聞こえています。
URL http://ja7kbr2.proxy.kiwisdr.com:8073
この数日、3MHz辺りに汚い信号(ノイズ?)が出ています。困ったものです。
それでも、不思議なことに日中のSNRはJAでトップという場面を何度か目にしました。
どう云うことでしょうね?
この流れで、2SK2394のアクティブダイポールを作ったのですが、どこかを間違えたようで、IMDが滅茶苦茶です。orz
目標にしているDatong AD370 Active Dipole
URL http://21344.proxy.kiwisdr.com:8073
―・・・―
一つ忘れてました。
2SK2394 x2のミニホイップ、ham radio方式のシミュレーションと実物です。
どこまで近づけるかが課題
NFB用のリンクは、2巻にしたとこ約5uHでした。
このアンテナは、WEB-888につないでいます。
URL http://ja7kbr.proxy.rx-888.com:8073/