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八重洲無線株式会社は2025年5月3日、HF~430MHz帯をC4FMデジタルを含むオールモードでカバーする「FTX-1シリーズ」を正式発表した。同シリーズは3タイプあり、「ハムフェア2024」の参考出品と同仕様でフィールド運用に対応した10W(付属バッテリー時6W)モデルの「FTX-1 Field」(税込標準価格 159,500円)のほか、後部に付属のATU内蔵パワーアンプを取り付けると50W運用が可能な「FTX-1 optima-50」(同237,600円)、本格的な固定局運用ができる100W(144/430MHz帯50W)タイプの「FTX-1 DX」(同231,000円)がある。このうち「FTX-1 Field」と「FTX-1 optima-50」には大容量6,400mAhのリチウムイオンバッテリーパック「SBR-52LI」が付属し、短波帯SSB(6W出力)では約9時間の運用が可能だという。日本国内での発売開始は2025年6月を予定している。

八重洲無線の新製品、FTX-1シリーズ。写真下側は10W(付属バッテリー時6W)の「FTX-1 Field」で背面にオプションのATUやクーリングファンなどが取付できる。写真上側は付属のATU内蔵50Wパワーアンプを装着した状態の50W機「FTX-1 optima-50」。大容量リチウムイオンバッテリーも付属するので、パワーアンプと付け替えればFTX-1 Field同様のポータブル運用ができる
八重洲無線が「ハムフェア2024」会場で参考出品し話題を集めた「FTX-1F」は、今回発表された “FTX-1シリーズ” 3タイプのうちの1機種だった。機種名の最後に付けられた “F” は「Field」を意味していたようだ。

ハムフェア2024の八重洲無線ブース。参考出品のFTX-1Fに注目が集まった
シリーズの基本はハムフェア2024で参考出品されたのと同じ、ポータブル運用が可能な10W(付属バッテリー使用時6W)の「FTX-1 Field」だ。サイズはバッテリー非装着状態で213W×89H×55Dmm。八重洲無線はこれを「フィールドヘッド(Field Head)」と呼称している。
さらにフィールドヘッドの後部に付属の50W出力パワーアンプ(ATU内蔵)が接続できる「FTX-1 optima-50」と、フィールドヘッドに固定局運用の100W出力パワーアンプ(ATU内蔵)がついた「FTX-1 DX」もラインアップされている(いずれもサイズは213W×89H×240Dmm)。実質的には同社のFT-817/818、FT-897、FT-857、FT-991/991Aの各シリーズが融合し、2波同時受信などさらに進化させたオールバンド、オールモード機と言えるだろう。

2020年に惜しまれつつ生産を終了したFT-857Dシリーズ。サイズは155W×52H×233Dmmなので「FTX-1 optima-50」「FTX-1 DX」のほうが大きい

人気モデルのFT-991Aシリーズ。サイズは229W×80H×253Dmmなので、 「FTX-1 optima-50」「FTX-1 DX」にかなり近い
以下、八重洲無線の発表内容をベースに紹介する。なお各モデルの「主な特長」と「スペック」は2ページ目に掲載している。
短波帯通信機の未来を創造
脈々と流れる Single Side Band DNA
HF/VHF/UHF オールモード トランシーバー「FTX-1シリーズ」発売のご案内
このたび八重洲無線株式会社は1.8MHz帯~430MHz帯を、C4FMデジタルを含むオールモードで対応し、クラス最高水準の基本性能と先進の操作性を実現したHF/VHF/UHFオールモードSDRトランシーバー「FTX-1シリーズ」を発売いたします。
「FTX-1シリーズ」の製品ラインナップはフィールド運用、モービル運用、固定局運用を想定した3バージョンを基本パッケージとし、使用状況にあわせた最適な構成にすることが可能です。大容量バッテリー、アンテナチューナー(オプション)をフィールドヘッドに取り付けたスタンドアローンで、6Wのフィールド運用が可能な 「FTX-1 Field」 、そしてフィールドヘッドの背面にバッテリーを取り付けて単体でフィールド運用、バッテリーを外してパワーアンプに取り付ければオートアンテナチューナー内蔵のオールインワンで50Wモービル運用が可能な 「FTX-1 optima-50」 、さらに送信出力100Wでの本格的な固定局運用が可能な 「FTX-1 DX」 の、3ラインナップで販売を展開いたします。
「FTX-1シリーズ」の基本性能は、高分解能A/DコンバータとFPGA素子を搭載した妥協のないSDR受信回路構成により、HFからUHF帯までクラス最高水準の基本性能を実現しています。MAINとSUBで独立した2波同時受信回路構成、高性能DSPを応用したSHIFT/WIDTH/NOTCH/CONTOUR/DNR/NB/APFなどの効果的な混信除去機能を搭載し、本格派短波帯トランシーバーとして運用が可能です。
表示操作部は4.3インチの大型タッチパネルディスプレイを採用、リアルタイムスペクトラムスコープでは3DSS、マルチファンクション、ウォーターフォールの3つのモードを搭載し、タッチパネルで直感的に操作をすることができます。さらに最新のチャンネルマネジメント機能を実装、全バンドで有効なMAG(メモリーオートグループ)、QMB(クイックメモリーバンク)、VUバンドで有効なPMG(プライマリーメモリーグループ)、AMS(オートマチックモードセレクト)が搭載されており、オペレーターは最低限の操作で移動したいチャンネルやモードへダイレクトに遷移することが可能です。
フィジカルな操作系も、MAIN側/SUB側の各種表示部と操作部をフロントパネルの左右に独立して配置するなど、通信機としての優れた操作性を追求したレイアウトを採用しています。
先進の技術と最新の機能をフルに搭載し、1.8MHzから430MHz帯のアマチュア無線バンドをオールモードでカバー、フィールドからモービルそして固定運用まで、まさに縦横無尽、オールマイティなトランシーバー「FTX-1シリーズ」の価格および発売予定につきまして、下記のとおりご案内申し上げます。弊社は今後とも、アマチュア無線機のマーケット拡大に積極的に取り組んでまいりますので、益々のご愛顧、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
◆製品ラインナップと価格
★フィールド運用 10Wバージョン「FTX-1 Field」
標準価格(税込):159,500円
構成品:フィールドヘッド、DCケーブル(L型丸ピン 低電流タイプ)、大容量リチウムイオンバッテリー SBR-52LI
付属
★フィールド運用/モービル運用 10W/50Wバージョン「FTX-1 optima-50」
標準価格(税込):237,600円
構成品:フィールドヘッド、SPA-1M(50W仕様 RFアンプ)、DCケーブル(フィールドヘッド用 L型丸ピン
低電流タイプ)、DCケーブル(RFアンプ用赤黒2線 ヘビーデューティータイプ)、大容量リチウムイオンバッテリー
SBR-52LI 付属
★固定局運用 100Wバージョン「FTX-1 DX」
標準価格(税込):231,000円
構成品:フィールドヘッド、SPA-1(100W仕様 RFアンプ)、DCケーブル(RFアンプ用 赤黒2線
ヘビーデューティータイプ)
※日本の電波法上、FTX-1
DXを移動用として運用することはできませんのでご注意ください。
◆オプション
★HF/50MHz帯10W オートアンテナチューナー「FC-90」
(ロングワイヤー/50Ω系アンテナ対応)
標準価格(税込):35,200円
★HF/50MHz帯10W オートアンテナチューナー「FC-80」
(スペーサー付属、SBR-52LIまたはSCF-1と同時装着可能)
標準価格(税込):35,200円

FTX-1Fのモックアップ背面にオートアンテナチューナーを装着したところ(ハムフェア2024で撮影)。細部はFC-80と異なる可能性がある
★大容量リチウムイオンバッテリー「SBR-52LI」
(10.8V 6,400mAh)
標準価格(税込):19,800円

FTX-1Fのモックアップ背面に大容量バッテリーパックを装着したところ(ハムフェア2024で撮影)。細部はSBR-52LIと異なる可能性がある。容量は当初予告の5,670mAhから6,400mAhへ約13%アップしている
★50W RFアンプ「SPA-1M」
(HF/50MHzオートアンテナチューナー、スピーカー内蔵)
標準価格(税込):88,000円
★クーリングファン「SCF-1」
標準価格(税込):6,600円
★GPSアンテナユニット「FGPS-5」
標準価格(税込):6,600円
★Bluetoothユニット「BU-6」
標準価格(税込):6,600円
★プロテクションガード「SPG-1」
標準価格(税込):4,950円
◆発売時期: 2025年6月
★ FTX-1シリーズ各モデルの「主な特長」と「スペック」は 次ページ に掲載!
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