2024年11月3日(日)から8日(金)まで、タイの首都バンコクにて、第19回IARU(International Amateur Radio Union・国際アマチュア無線連合)第3地域(Region 3=アジア及び太平洋地域)総会が開催されました。
JARLからは、森田会長、国際問題検討委員会委員の福島さん、朝生さん、私が代表団として参加しました。また、IARU側の日本人として、IARU-R3の理事である山本さん(JARL国際課長)、事務局長の内山さんも参加されました。
JARLには、理事を補佐する機関として「委員会」があります(定款第66条)。前会長(JG1KTC髙尾氏)の時代は、各委員会の活動状況は会員はおろか理事会にも十分に報告されないなど、理事会と各委員会の関係は希薄でした。委員会のひとつである国際問題検討委員会も、理事会(髙尾前会長)から関心を持たれていない、と感じていらしたようです。
昨年6月にJA5SUD森田会長に交代してからは、各委員会の年間活動報告書が作成・公表されるなど、理事会(会長)と各委員会の関係は徐々に緊密になってきています。そのような関係改善の中で、国際問題検討委員会から森田会長に対し、理事会から1名参加してほしい、との要請があったそうです。私は2024年6月からJARLの常務理事(総務担当)を務めていることもあり、国際問題検討委員会の委員も兼任することになりました。
国際問題検討委員会の重要な役割のひとつとして、IARU第3地域というアマチュア無線関係の国際組織での活動が挙げられます。今年は、3年に一度のIARU第3地域総会の開催年です。なんと偶然にも、IARU第3地域総会が開催される同じ週に、バンコクで本業の用件(所属法律事務所のバンコク支店の10周年記念パーティ)があり、JARLに旅費交通費の負担をそれほどかけずに(ホテル代のみで)IARU第3地域総会に参加できることがわかりました。森田会長にご相談し、私もJARL代表団の末席に加えて頂けることになったのです。
2024年7月9日、WIA(Wireless Institute of Australia)のウェブサイトに、IARU第3地域バンドプラン委員会による40mバンドプランの統一に関する文書が掲載され、各国連盟から意見募集がなされるとの記事が掲載されました( https://www.wia.org.au/newsevents/news/2024/20240709-1/index.php )。私はこの情報をいち早くつかみ、7月27日のJARL理事会( https://www.jarl.com/Page/Login/Login.aspx?Url=rijikai/74rijikai.pdf )で、JARLとしての意見をとりまとめるために、理事会から国際問題検討委員会、周波数委員会、コンテスト委員会に諮問を行い、また一般から広く意見募集することを提案し、ご承認いただきました。各委員会の答申と一般アマチュア無線家からの意見を踏まえたJARLとしての意見は、8月31日のオンライン臨時理事会で承認され( https://www.jarl.com/Page/Login/Login.aspx?Url=rijikai/75rijikai.pdf )、締切りの9月6日までに、IARU第3地域バンドプラン委員会に提出されました。
10月4日には、IARU第3地域バンドプラン委員会による修正提案がWIAのウェブサイトに公表されました( https://www.wia.org.au/newsevents/news/2024/20241004-1/index.php )。これは、10月8日の国際問題検討委員会で検討され、概ね賛成できるとの意見でまとまったため、その他の論点についてのJARLとしての対応も含め、国際問題検討委員会の議論の結果を理事会に報告し、また事務局を通じて周波数委員会及びコンテスト委員会に報告し、追加の意見がないか確認を求めました。
これまでは、IARU第3地域総会におけるJARLの対応方針は、国際問題検討委員会の中で決定され、理事会の関与はなかったようです。私は、JARL常務理事(総務担当)として、ガバナンスとコンプライアンスの観点から、できるだけ理事会を含む関係者の意見を取り入れ、了承がえられるように尽力しました。
IARU第3地域総会の特設ウェブサイトが用意されており、
https://www.iarur3conf2024.net/home
会議資料はすべて公開されています。さながら、ITU等の国際会議のようです。
https://www.iarur3conf2024.net/document
各Documentsのリストの右上にマウスポインタを持っていくと右上向きの矢印のアイコンが現れるので、そこをクリックするとGoogle Driveが開き、ファイルを一度にダウンロードすることができます。
深夜0時20分羽田発のタイ航空便でバンコク入りし、空港で森田会長と合流した後、ホテルに向かいました。森田会長と「超からい」タイ料理を食べた後、時間が空いたので、私は近くの電器関係のショッピングモールを見分しました。
夜19時から、各国連盟代表者による準備会合に同席しました。議長は、IARU第3地域事務局長のJH1NBN 内山さん(JARL国際問題検討委員会委員)でした。森田会長は、「The Credentials and Elections Committee(信任状および選挙管理委員会)」の委員としてJARLからJH6RTO福島さん(JARL国際問題検討委員会委員)を推薦すると発言されました。
日本のアマチュア無線家の方々に少しでも総会の雰囲気をお伝えできるように、期間中、現地からのX(旧Twitter)への投稿をできるだけマメに行なうようにしました。
第0日目の様子は、下記のTwitterへの投稿まとめをご覧下さい。
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241103?order=allasc
午前中は、VIPを迎えての開会式でした。
ご来賓として、Asia-Pacific Telecommunity(APT・アジア・太平洋電気通信共同体) のSecretary(事務局長)である近藤勝則氏( https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press7_000217.html )がいらしており、ご挨拶することができました。国際的に活躍されている日本人がここにもいらっしゃることを誇りに思いました。
お昼休みに、総会開催を記念する記念局「HS19IARU」のリモート運用室を訪問し、運用させていただきました。コンディションはあまり良くなかったのですが、JAの1局とQSOできました。
午後はPlenary Session(全体会合)が行なわれ、IARU-R3のConstitution(第3地域憲章)の改正が審議されました。改正案は、①第1地域及び第2地域と同じようにPresidentとVice Presidentを置くこととし、各国連盟の直接選挙により選ぶこと、②Secretary(事務局長)の役割からTreasurer(会計)を分離すること、③SecretaryとTreasurerも、理事会の投票権あるメンバーとすること、④各国連盟は2名以上の理事会メンバーを出せないとの制限を設けること、を内容とするものでした。
改正の目玉である①はJARLにとって大きな問題はありませんが、②③④が問題です。というのは、JARLからは伝統的に、理事1名と事務局長の2名がIARU第3地域の運営に参加してきたのですが、もし改正案がそのまま通ってしまうと、IARU-R3の銀行口座が日本にあることから、JARLとしてはTreasurer(会計)しか出すことができなくなり、第3地域最大の連盟であるにもかかわらず、プレゼンスが極めて小さくなってしまうことになりかねないからです。そこで、JARLとしては②③④に反対する論陣を張ることになり、私が会議でそのように発言する重役を担うことになっていました。
初参加の会合で、しかも英語で・・と緊張しましたが、予定通り意見を述べたところ、IARUにおけるJARLの役割・立ち位置はとても高く評価されているのでしょう、JARLの修正提案は、ありがたいことにすんなり採択されました。これで、従来通り、JARLから事務局長と1名の理事を出す権益を確保することができたことになります。私も役目を果たすことができました。
夜のディナーのスポンサーは、ICOMタイランドでした。ありがたいことです。
第1日目のTwitter投稿まとめ
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241104?order=allasc
分科会会合が行われ、WG1ではR3の全体方針に関する事項が、WG2では運用および技術に関する事項が審議されました。私は、WG2に参加しました。WG2の議長は、JA1BJI朝生さんが務められました。
議論の中心は、40mバンドプランの改正についてでした。バンドプラン委員会委員長がリモート参加だったこともあり審議に時間がかかりました。バンドプラン委員会委員長からは、意見を出した連盟は少なく、もっと意見が欲しかったとの苦言もありました。
JARLとしての意見は事前に用意していたのですが、昼休みに、意見は口頭ではなく文書で提出した方が良いということになり、私が急いで意見書案を作り、JARL代表団のご了承を得て、IARU第3地域事務局に提出しました。
午後になり議論が再開すると、バンドプラン委員会委員長から、今総会では基本的な事項を決議するに留め、具体的な検討事項は今後6ヶ月の間に各連盟において継続審議する、との修正提案が提出されました。私は、修正提案についてその場で口頭で意見を述べるとともに、原案に対してもJARLの立場を説明しました。議論はなかなか白熱し、第3日目に継続審議となりました。
なお、WG1では、IARU会長のTim Ellam氏から、IARUの組織変更プランに関するプレゼンがあったものの、プレゼンのみで具体案が審議されたわけではなく、1日で審議を終了したと聞きました。
夜は、JARL主催の夕食会がホテル近くの海鮮レストランで行われ、森田会長の英語での挨拶と乾杯で始まりました。50名以上の参加者は大いに満足してくれた様子で、帰りには皆さん森田会長と挨拶を交わされていました。
第2日目のTwitter投稿まとめ
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241105?order=allasc
前日の大役を果たされた森田会長は帰国されました。朝9時から行なわれた全体会合で、WG1の報告の確認と、WG2の中間報告が行われました。
その後、部屋を移してWG2の審議が継続して行なわれました。議長と秘書が作成されたReportの案文がプロジェクターに映し出され、1行1行確認していきました。
私はJARLの代表として、また個人的に、複数回意見を述べ、適切なReportの作成に貢献しました。私から、日本の総務省が、1.2GHz帯がGNSS(「みちびき」などの全地球航法衛星システム)に影響を与えないよう新たな規制に向け動き始めたこと( 周波数再編アクションプラン(令和6年度版)(案)に対する意見募集 )を報告すると、各国連盟から強い関心を呼びました。IARU第1地域では、役所に提出する解説文書を作成中とのことで、解説文書の案文を頂くことができました。
15時半から、過去3年分の決算と今後の予算を審議する財務委員会が開催されましたが、私はこれは欠席して外出し、本業での用事を済ませました。
第3日目のTwitter投稿まとめ
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241106?order=allasc
アユタヤ遺跡の見学ツアーが行なわれました。和やかな雰囲気の中、参加者は、親睦を深め、また各所で意見交換が行なわれていました。単なる遊びではない、意義深い行事でした。
私は、この日いち日、スマホアプリ(APRSdroid)を使ってAPRSの位置情報を流していました。同じことをしていた参加者が他にもおり、やっぱり無線家の考えることは同じだなと笑ってしまいました。
残念ながら、私は翌日東京で仕事があり、この日の深夜便で帰らないといけなかったため、バンコク市内に戻ってきたタイミングでツアーを離脱し、ホテルに戻って荷物をピックアップしてから、空港に向かいました。
この日の、「7K1BIB-5」のAPRS位置情報の軌跡はこちら。右に延びる線が左側の縦長の輪に接触しているあたりが出発点のホテル、上端(北端)がアユタヤ遺跡(行きはSmart
Beaconの設定がうまくいってなかったため軌跡が飛び飛びになっています)、左下(南西)が戻ってきた商業施設(アイコンサイアム)、ここからホテルに戻って右(東)に向かい、右下が空港です。
https://aprs.fi/#!z=11&call=a%2F7K1BIB-5&timerange=86400&tail=86400
第4日目のTwitter投稿まとめ
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241107?order=allasc
私は早朝に羽田に降り立ち、空港でシャワーを浴びた後、直接職場に向かい執務に戻ったのですが、バンコクで行なわれている全体会合と役員選挙が気になって仕方ありませんでした(笑)。現地に残るJARL代表団から、山本さんが事務局長に、朝生さんが理事に無事当選されたとの速報をいただき、ホッとしました。その他、日本人としては、監事(Auditor)に7N2HJY武藤さんが新たに選任され、ARDF委員会委員長にJF1RPZ出田さんが重任されました。
3年後の第20回総会は、インドネシアの連盟(ORARI:ORGANISASI AMATIR RADIO INDONESIA)がホストとなり、バリで開催されるようです。
こうして、第19回総会は無事閉幕しました。
第5日目のTwitter投稿まとめ
https://twilog.togetter.com/7K1BIB/date-241108?order=allasc
(2024-11-10 記)
CQ ham radio誌2024年11月号に、『アイルランド無線紀行』という記事を載せていただきました(116頁)。今年の夏の旅行中に、アマチュア無線を通じて得た出会いについて書かせていただいたものです。目に留めていただけましたらうれしいです。
https://ham.cqpub.co.jp/2024/10/18/cq-ham-radio-2024-11/
(2024-10-20 記)
JARL、JARD、JAIA、CQ出版の4者で構成される「アマチュア無線継続的発展会議(SD会議)」は、 2023年12月に発足 し、 2024年6月に第1次報告書を公表 しました。
2024年4月、JARL Newsの記事のために、SD会議のメンバーがJARL本部に集い、「特別座談会」が開催されました。私も光栄なことに、メンバーのひとりとしてこの座談会に参加致しました。事前の予想通り制限時間を大幅に超過し、盛り上がりました。
座談会の様子は、JARL News 2024年夏号に掲載されています。ぜひお読みくださいませ。
座談会に先立ち、各自「お宝」を持参することになりました。皆さん大変貴重な品物を持参される中で、私が持参しましたのは「開局直後から愛用のハンディ機用アンテナ」でありました。記事には型番までは書いてありませんが、第一電波工業さんのRH770です。今でも#駅前QRVやPOTAで大活躍の1本です。
(2024-07-21 記)
2024年6月23日(日)、JARLの第13回定時社員総会が開催されました。
今回の社員総会では、社員総会招集通知のほか、 事前に「追加資料」と「社員からの準備書面に対する回答書」が公開 されました。一昨年前までは、当日に専務理事が回答をダラダラと読み上げて、時間を浪費していました。事前の書面による開示は、JA5SUD森田会長の基本方針「情報の提供」「組織運営の透明化」に沿うもので、多くの方に歓迎されたようです。
社員総会当日、第1号議題(決算)と第4号議題(定款改正の件)では、JH4PHW坂井社員が議長を務められ、私は副議長を務めました。両議案とも承認されました。
第2号議題・第5号議題(JG1KTC髙尾義則氏除名の件)では、私は、本業の職業倫理に従い適正かつ公平に審理を務めたいと宣言した上で、議長を務めました。
提案者である理事会・社員の趣旨説明の後、髙尾氏が「弁明」を開始しましたが、10分経っても終わる様子が感じられなかったので、議長として、あと何分かとお尋ねすると、髙尾氏は20分と答えられました。そこで、適宜合図を入れながら、30分という十分な時間で弁明を終えていただきました。タイムキーパーとしての議長の役割を果たしました。
次の社員からの質問(10人の希望者がいました)では、トップバッターのJA1STY鈴木社員が暴力事件について質問を始めると、髙尾氏は突然、法律には「弁明」としか書いていない等とおっしゃって回答を拒否し、憮然としたご様子で議場を去られてしまいました。
ご自身が言いたいことだけを言い放って帰ってしまわれた形です。髙尾氏からのご説明を十分に伺って、充実した審議を進めたかったのに、なんとも後味の悪いご対応でした。
採決の結果は、総社員134名の3分の2(90名)以上が可決要件であったところ、賛成81名、反対40名、保留9名で、否決となりました。坂井社員と私は議長を務めましたので、議決権を行使しておりませんが、その他に議決権を一切行使していない社員が2名いたようです。
第3号議題(役員選任の件)では、17名の理事候補、2名の監事候補のうち、髙尾氏を含む2名の理事候補が否認されました。私は、129名中111名の賛成をいただき、理事にご承認いただきました。社員のみなさま、ご承認ありがとうございました。いつか、反対された18人の社員各位にも良い評価をいただけるよう、誠実に役割を果たして参りたいと思います。
なお、役員は社員に選んでいただくのですから、どんな役員候補者なのか、そのプロフィールが事前に社員に配布されるのは当然のことだと思います。ところがJARLでは、候補者の経歴は社員総会当日に配布されその場で回収されるという、他の団体にはない特異なことが行われています。今年は、役員候補者は全員事前にプロフィールを提出していたのですが、5月の理事会で、なぜか一部理事の強い反対により、プロフィールの招集通知への同封は取り止めになってしまいました。私が提出した「略歴その他」をここに掲げておきます(なお、「最終学歴」の欄は要らないのでは、と思いました。)。
社員総会後の第73回理事会では、森田会長の続投が満場一致で決まり、私は、「常務理事(総務担当)」の役職をいただきました。 新執行部の陣容 は以下のとおりです。
会 長 JA5SUD 森田 耕司
副会長 JA2HDE 木村 時政
副会長 JA8DKJ
三井 武
常務理事 7K1BIB 山内 貴博 (総務担当)
常務理事 JH4PHW 坂井 志郎
(IT・技術担当)
本業との関係でJARLでフルタイムで働くことはできませんし、報酬にも関心はございませんので、「専務理事」ではない「常務理事」という役職を新設して下さったことをとてもありがたく存じます。
翌6月24日(月)には、常務理事の初仕事として、JARL本部に伺い、森田会長と事務局の打合せに同席申し上げました。夜には、坂井常務理事(IT・技術担当)とZoomで意見交換をしました。JARLが抱える諸問題の解決に少しでも貢献できるよう、微力を尽くして参ります。
(2024-06-25 記)
(↓2024-07-21 追記)
IARU第3地域のウェブサイトにも記事と写真が掲載されていました。身が引き締まる思いです。
大型連休前に、JARL全国理事候補選につき、当選証書を頂きました。改めて、その重みを噛みしめております。
2024年のJARL選挙の結果が告示されてから3週間。連休中も、その意味について思いを巡らせておりました。
1.私は、3856票、有効投票の20.3%という最多得票を頂き、トップ当選することができました。全国理事候補選に初挑戦の私が、前会長・JG1KTC髙尾義則氏に勝つことができました。連戦連勝だった髙尾氏の得票数は2884票で、前々回の選挙から激減。お陰様で、私と髙尾氏の得票数には1000票近い差が付きました。
これは、ひとえに、会員の皆さまの勝利であったと確信しています。
私は、 JA5SUD森田耕司会長の「積極的な活動と情報発信」「組織運営の透明化」を2本の柱とし、クリーンな事業運営を行うというご方針を全面的に支持すると宣言 し、森田執行部の代理戦のつもりで選挙戦を戦いました。そして、選挙ハガキや個別メールは一切使わず、お金もかけず、ブログとTwitter(現X)とZoomを使ったネット選挙を行いました。多くの方が、私の考えを口コミで伝えてくださいました。
したがって、私に投票してくださった方々は、森田執行部を支持され、かつ、私の所信をお読みになり、 特に1番目に挙げた「組織運営の透明化・活性化」「不祥事が二度と起こらない体制作り」に貢献したい との点を支持して、投票してくださったのだろうと思っています。 今回の選 挙で示されたJARL会員の民意は、 「もうあの時代に戻してはならない」ということであると受け止めています。
2.では、前会長の2884票に託された「民意」は何であると考えればよいのでしょうか。
髙尾氏が有権者に直接、相当なお金をかけて送った選挙ハガキには、太く赤字で「JARLの1丁目1番地はQSLカードの転送です」と書かれていました。髙尾氏に投票された多くの方々は、QSLビューロー遅延問題を早期に解決してほしいと考えていらっしゃると考えました。
私は、ビューロー遅延問題の解決を望む皆さまの声を、誠実に受け止めたいと思います。
ビューローに500万枚ものカードが滞留してしまったのは髙尾前会長の無策が原因であり、選挙ハガキの物言いはとても無責任だと思いますが、それはさておき、滞留分の処理には莫大なお金がかかり、会員の皆さまからお預かりした大切な資金を無計画に投入するわけにはいきません。ですが、森田執行部のもと、 昨年11月の「QSLカード転送遅延の解消のための『「発行枚数見直し』のお願い」により、ビューローへの到着枚数は着実に減っており 、ある程度お金をかけても、滞留分の処理に取り組む下地が整ってきたと思います。そもそも、今の業者は、ビューロー業務をもうやめたいと言っているという話もあります。
QSLビューローをどうやって適正規模で存続させるか。私が理事に就任することができましたら、真っ先に取り組まなけえればいけない課題のひとつと考えています。
3.では、髙尾氏に投票された2884人の方々は、 「前会長・髙尾執行部に関する報告書」が指摘した髙尾氏に関する数々の問題点 を「許した」と考えて良いのでしょうか。
髙尾氏の選挙ハガキには、当然、自分に不利なことは書かれていません。報告書の存在に気づかず、選挙ハガキだけをご覧になって投票された方も、多かったのではないでしょうか。
中には、報告書の指摘は全くあたらないと信じている方々もいらっしゃるかもしれませんが、私は、JARLがそのような方々が多数派を占める組織であってほしいとは思えないのです。
多数の使途不明の飲食費、割り勘金問題、独断による組織運営。髙尾氏は、未だにこれらを自己正当化し、現執行部の批判に終始し、反省も後悔も返金もされていません。そして、これまでの支持者も、続々と髙尾氏から離れておられます。
髙尾氏が2位で当選されたことで、髙尾氏の「禊ぎ(みぞぎ)」は済んだと考えてよいのか、慎重な検討が必要であると考えています。
(2024-05-12 記)
プロ用の無線従事者免許である「第二級陸上特殊無線技士」の資格を取得しました。JARLのガイダンス局を運用できる資格を取っておいた方がよかろうと思った次第です。
日本無線協会が実施している試験のうち、CBT(コンピューターベースでの試験)で実施されており頻繁に受験の機会があるものの中から「二陸特」を選びました。
2024年
2月2日
CQ出版社「第2級陸上特殊無線技士国試要点マスター」 を注文(1,980円)
2月3日 日本無線協会に試験申込み(5,908円)
2月27日 試験本番
試験結果はその日のうちにわかります。1問間違ってしまいました。
3月4日 正式結果の告知メール受信
3月中旬 従事者免許申請書送付(1,750円+往信定形外140円+返信レターパック370円)
5月2日 免許証受領
申請書提出から免許証受領まで、ひと月半待ちました。締めて10,148円。
1アマ以来の無線関係の受験でした。アマチュアの免許をお持ちの方ならそれほど難しくはないと思いますが、送信機の構成といった無線工学についてはよい復習になりました。
(2024-05-02 記)
2024年のJARL選挙において、3856票ものご支援を頂き、最多得票数にて「全国理事候補者」に当選させて頂きました。
選挙ハガキも使わず、特定の票田も持たず、初挑戦の私がここまでのご支援をいただけたのは、皆さまおひとりおひとりのお力の積み重ねによるものに他なりません。その結果、第2位の前会長と1000票近い差を付けて当選することができました。JARL会員の皆さまの勝利です。
6月の社員総会で、正式に理事にご承認頂けますよう、さらに精進致します。まずはお礼まで。ありがとうございました。
本日18時20分より、短時間ですが、Zoomでご挨拶致します。お集まり頂けましたら幸いです。(⇒終了しました。たくさんの方にお集まり頂きまことにありがとうございました。)
(2024-04-20 記)
2024年4月7日20時より、 予告しておりましたとおり 、オンライン活動報告・意見交換会の第2回を開催しました。
今回のテーマは
プレゼン資料をアップしておきます。動画はございません(録画わすれてしまいました・・。)。
今回も活発なご議論をありがとうございました。
(2024-04-14 記)
もう10年以上お世話になっている 地元のアマチュア無線クラブ(JA1YSW) のお花見。今年は 都立高井戸公園 で行われました。
自宅から徒歩30分ほどで到着。入口脇にも立派な桜の木があります。
2020年6月1日オープンの新しい公園です。
会長が取ってくださった場所は絶好のポジション。見上げれば見事なさくら。
さて、高井戸公園はParks On The Airの指定公園です(JP-1929)。POTA布教のため、クラブメンバーには事前に「ハンディ機持ってきてくださいね」と呼びかけておきました。
宴もたけなわなところで430でCQを出すと、目の前の各局からパイルをいただきます(笑)。会場に向かっている途中のメンバーや、ご近所にお住まいの局も含めて10局。おかげであっという間にアクティベート成功です。
続いて短波帯にオンエア。RHM-12を立て18.100/FT8に出てみますが、残念ながらあまり呼ばれません。
7041/FT8にQSYし、メンバーとお話ししながらのんびりと12局。こちらのバンドでもアクティベートを達成できました。
コロナ禍で中止となっていたクラブのお花見は、ひさしぶりの開催でした。ふたたびリアルに集まることができるようになったありがたみを噛みしめつつ、皆さんからの差し入れに舌鼓を打ち、満開の花の下で、無線談義に花を咲かせることができました。
(2024-04-07 記)
JARL選挙の投票用紙が、皆さんのお手元に届き始めました。
JARLは大きな水車のようなものだと感じています。
以前は逆向きに回っていたのですが、ここ数年、その回転が遅くなり、昨年6月の会長の交代を機に、ようやく正しい向きに回り始めました。
ですが、水車はあまりにも大きく、重いものです。また、未だに逆向きに回そうとする人も残っていて、正しい向きへの回転は、残念ながらまだそれほど速くはない、かもしれません。
大きく重い水車が、このまま正しい向きに回り続け、その回転数を上げていくことができるか、それとも止まってしまうか、はたまた逆方向に回転してしまうか。今回の選挙は、その分かれ目の選挙になると思います。
今回から、選挙公報の簡易版だけでなく、詳細版と推薦人リストが 公表されています 。投票先を決めるための重要な基礎資料ですが、選挙を離れても、アマチュア無線界にどんな方々がいらっしゃるのかを知ることができる、興味深い読み物になっています。
ブログやTwitter(現X)など、各候補者が発信されている情報へのリンクがまとめられた力作です。としみちさん、前回の選挙に引き続き、ありがとうございます。
JARL選挙2024 候補者一覧
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1VDvgsEyC3qm-1B3zkMlhJPMvSzgD7WgqqePNK7c6Qqs/edit#gid_=0
「この候補者は現職?新人?現職なら何期目?」「過去にどんな役職をやってたの?」「過去の選挙では勝ったの?負けたの?何票取ったの?」がわかるすごい資料です。私もふだんからよく利用させていただいています。
一般社団法人化後の理事・社員(立候補者加筆)
https://jj1wtl.seesaa.net/article/502461718.html
コンテスト入賞常連・JR1UJX局のYouTubeチャンネル。わかりやすい動画をたくさん公開されています。特に以下は必見です。
「後編」に、アンケートに対する私の回答結果もご紹介頂いています。ありがとうございます。
CW交信や移動運用の動画も充実しているのですが、JARL選挙についても歯に衣しない発信をされています。特に以下は必見です。
選挙公報詳細版より小さなスペースで、何を主張されようとしているのでしょうか。私はハガキもメールも一切送っていません。今後は、おカネのかからない選挙制度にしたいものです。
定員5名に対し9名の激戦です。歴戦を勝ち抜いてこられた現職のJG2GFX 種村一郎さん、JH3GXF 安孫子達さん、JA8DKJ三井武さんの3人、そして理事を何期も務めてこられたJA4DLF 綱島俊昭さんは手堅いと思います。
翻って私なぞ、初挑戦の新人にすぎません。水車を正しい方向に回すためにがんばりますので、みなさんの代表として、 7K1BIB山内貴博を 5人の枠に滑り込ませて下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。
定員20名の社員選に対し23名が立候補されています。私もお世話になっている「Turbo HAMLOG」の作者、JG1MOU 浜田博さんにも1票を入れたいところですが、ここは敢えて以下の方々を応援します。多士済々で悩みます。
ハムフェアほかイベントを盛り上げて欲しいと思う方は、 JA1UMW 小林大輔さん に一票を。あの秋葉原無線部の主宰、うさ耳のDaisuke氏です。同人の印象が強い彼ですが、かつてマキ電機に出入りしていた技術派でもあります。
数少ない30代候補者。JARLは政治の動きをもっとよく見るべしと思われる方、意外にもFaxとかニッチなモードを盛り上げて欲しいと思う方は、 JI1RKA 板橋直樹さん に一票を。
東京都支部監査指導委員、ヨットやセスナ機からの運用、米国からのD-STAR運用等々、幅広くご活躍。子供たち対象の電子工作教室を盛り上げて欲しいと思う方は、 JI1XKH 増田浩さん に一票を。
かわいいグッズや無線機のショップ「HAM-NET」の中の人、JARLのネット発信何とかした方がいいのでは?と思う方は、システムエンジニアご出身の JL1JAH 野口 誠之さん に一票を。
衛星通信やボーイスカウト、8J1RLとの交信を通じて、若い人をアマチュア無線界に呼び込んで欲しいと思う方は、JARL東京都支部副支部長、 JO1LDY 黒木重弘さん に一票を。
言うべきことは真っ正面から発言して欲しい、コンテストや移動運用でアマチュア無線界を盛り上げて欲しいと思う方は、 JJ2JQF 中田茂樹さん に一票を(選挙公報詳細版が当初公表されなかったというハプニングがありましたが、その分追い上げがすごい。)。
どちらも、前会長の業務執行の問題点を鋭く指摘されてきた方々が多い選挙区です。悩みますが、敢えてあげるとすれば、2エリア社員選では、古くからの個人的な友人である若手候補、JN2OFP山田剛士さんを、3エリア社員選では、前回惜しくも苦杯を舐めた熱血漢、JH3GFA 平田淳一さんを、どうぞよろしくお願い申し上げます。
4エリア社員選は、定数8名に対し9名が立候補。落選はひとりです。JE4WWK 金子由次氏については、前々回の選挙で、髙尾会長と連名で送付した選挙ハガキが局名録に掲載されていない会員住所に届いて問題となり、異議が2件も申し立てられましたが、理由らしい理由も示されず却下されるというとんでもない事件が起きました( JARL選挙の公正は死んだのか(その2) )。
JA4DND松浦さんは著名なDXer。社団法人時代からの経験豊富な現職で、私もいろいろ勉強させていただいています。広島県から出馬されているJN4THO猶崎氏は37歳の若手現職で、個人的に期待しています。
地方本部長選は、現職のJH4NMT 松田佳之さんと、各県支部長の支持を受けた現岡山県支部長・JH4LPY 梶田英司さんの一騎打ち。ここも注目です。
森田会長のお膝元。無投票になりました。
社員選は定数8名に対し10名が立候補。個人的には、JR6IKD中嶋邦浩さん(熊本)とJH6QIL楠本真一さん(鹿児島)を応援します。
社員選は無投票になりました。山形県支部長は、毎回選挙になりますね。
なお、現職の青森県支部長であるJR7JAW槻木澤氏が、後任も決めず、尾形東北地方本部長の後釜として国替えし、無投票当選するというハプニングがありました。槻木澤氏は、前々回の選挙で、前会長・髙尾氏と連名で送付した選挙ハガキが局名録に掲載されていない会員住所に届いて大きな問題となり、「勧告」との処分を受けています( JARL選挙の公正は死んだのか )。青森県支部長としても、伝統ある渡島檜山支部との合同企画「津軽海峡コンテスト」を中止しようとしたり( 渡島檜山支部報No.51・JL8LGW船水支部長のご挨拶文ご参照 )、いろいろ問題を起こされたようです。6月の社員総会で槻木澤氏が理事として承認されるか、注目です。
社員選は4人の定員に対し3人しか立候補がなく、無投票になりました。1席空席となったのが何とももったいないです。
渡島檜山支部長は、現職のJL8LGW 船水明さんと、一期前の元職であるJH8CBH 佐々木朗さんの一騎打ちです。船水さんは2年間、とても手堅い支部運営をされました。佐々木さんとも何度もお話ししたことがあるので心苦しいのですが、私は船水さんを応援します。
ここも無投票になりました。
0エリア社員は、定数4名に対し5人が立候補されています。現職4名と元職1名の争いです。現職4名のうち2名の方は、最後まで、昨年6月の社員総会の第5号議題の提案者を貫かれたことが参考になるかも知れません。
JARL選挙は、私たちアマチュア無線家の代表組織の運命を誰に託すのかを決める選挙です。アマチュア無線家の人気投票ではありません。どうか、「QSOしたことがある」「コールサインを知っている」「あの人から頼まれた」だけで決めないで下さい。そして、どうか棄権だけはなさらないでください。この記事が、皆様のご判断材料になれば幸いです。
(追加情報等々あれば、上部のメニュー「 7K1BIBに連絡 」からお知らせいただけましたら幸いです。)
(2024-04-02 記)