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LTC1799を標準器として使うのは… (2015/4/11 6:39:11)
結構昔にリリースされ、秋月電子でもモジュールが手に入る周波数可変オシレータLTC1799。
先日、これが標準器として使えないかの質問を受け、「ちと厳しいね」の回答をしました。
無論、マニュアルには常温偏差データがあり、±0.1%以上ブレるとありますのでわかってはいますが、せっかくなので実際どれくらいブレっかを見てみました。
回路は出来る限り偏差が出ない様、最大限の善処はしてあります。
・電源は高精度リファレンス
・出力はクロックバッファを追加
(無いのをよく見ますが、容量負荷駆動も10pmaxと余り得意でない様なので、あった方がいいと思います)
・プリスケーラは1
・室温
回路を十分にエージングした後、クロックをセット。
1分間程度の偏差を見ます。
■10MHz(20kHz/div)
幅80kHzほどです。
■20MHz
30s後位に急に牙をむき、一気に下がって何処かへ行きました(笑)。
これには正直びっくり( ゚д゚)
これはIC自体の問題では無く、測定中に微妙に抵抗値がズレた為と思われます。
(物は良い超多回転型を最短実装しましたが、結構な確率でこうなります)
善処はしましたが、周波数も上がったり下がったり結構落ち着きません。
ゼネガバで聞いていても、あっという間にどっか行っちゃいます。
ついでにバッファスキュー無しの単品でも同じ結果です。
てな具合なので、VCOなんてまず厳しいと思われます。
もちろん、「簡易的にその辺りの周波数で何か出す」程度であれば、十分に使えると思いますし、精度アップのキーとしては、電圧とf set固定抵抗かなと思います。
何でもそうですが、目的に応じて使うべきなんですね。
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