無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
ダイレクトコンバージョン受信機の製作 Vol.2 感度向上 (2015/6/12 0:05:29)
無事に短波帯を受信してくれたDC受信機ですが、感度は実用レベルには程遠い。そこであれこれつついてみました。
<フロントエンドの変更>
ICへのRF入力はできるだけ低インピーダンスの方が良いかな?ということで同調コイルのセンタータップからとっていました。しかしネットの製作例を見るとコイルの端からピックアップしているものばかりなのでそれにならってみました。結果・・・違いはよく分からず(^^;)
データシートを見ると入力抵抗は1.5kΩとなっているのでコイル端からでもそれほどミスマッチにはならないのかもしれません。
<フィードバック量の変更>
次に局発のフィードバックコンデンサに目を付けました。とりあえず適当に330pF×2で分圧していましたが、片方を68pFにすることにより分圧比を変更し、エミッタ(7pin)からベース(6pin)へのフィードバック量を増やしてみました。これはかなり効果あり。音量が大きくなり、聴こえる局の数も増えました。これまでは局発のレベルが低かったために弱い信号はDBMのダイオードを乗り越えられなかったのかもしれません。
<音声増幅の変更>
早く聴きたいという気持ちと、アンプを組むのが面倒という理由で音声増幅はギターアンプでやってましたが、これをNJM386に換えてみました。これもだいぶ効果あり。音量はとても全開では聴けないほど大きくなり、弱い局も聴こえるようになりました。
ダイレクトコンバージョン受信機にはDC(直流)オフセットという問題が生じることがあるようです。今回NE612の4pinからの出力をNJM386の3pinに入力し、NE612の5pinとNJM386の2pinはGNDに落としましたが、この5pinと2pinも接続して差動入力(っていうのかな?)にしてやれば少々のDCオフセットが生じても問題なさそうな気がしますが、本当のところどうなのかは勉強不足で分かりません。これは比較実験してみないといけませんね。
おぉ!CWが聴こえる!
てっきり7MHzの交信かと思ってtwitterに「アマチュアバンドのCW聴こえたー!」と喜んでツイートしたのですが、その後きちんと調整してよくよく聴いてみたら何か変?「CQ
CQ CQ HLW HLW
HLW」ばかりを延々繰り返しています。オシロで局発の周波数を確認してみると8.5MHz付近。そこで短波ラジオPL-660で8.5MHz付近を探してみると
8.636MHz
で同じ信号をキャッチ。調べてみたら韓国のソウル海岸局「SEOUL RADIO」のビーコンでした(^^;)
出力3kW
か。そりゃ良く聴こえるわけだ。まぁでもたかだか1m程度のビニール線アンテナで隣の国の信号が聴こえたってのはすごいよね、うん。と自分で自分を納得させる(笑。
局発のタンク回路はALコイルのデータシート通りのコンデンサを抱かせてあるんですが、どうも狙いの7MHzよりだいぶ上の周波数になってしまっている模様。局発ならカウンターやオシロで測定できますが、フロントエンドだとそういうわけにもいきません。こうなるとディップメーターが欲しくなってきますね。材料は揃えてあるので近いうちに作ろうと思います。
~つづく~
execution time : 0.021 sec