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<「国際VHF」18chに混信障害>中国総合通信局、倉敷市内のアマチュア無線局における故障した無線機からの電波を特定し排除へ (2015/6/12 12:40:51)
中国総合通信局は、岡山県倉敷市内の海岸局「水島ポートラジオ」から、国際VHF18ch(156.900MHz)に混信障害発生したとの申告を受け調査した結果、市内のアマチュア無線局からの混信障害波の発射を特定し、同免許人の協力を得てアマチュア無線機を電源オフにしたところ混信障害が解消したことを発表した。
5月21日、港内の船舶の入出港を監視し航行安全確保のための情報を提供する、岡山県が管理する港湾施設の「水島ポートラジオ」から、中国総合通信局に国際VHF18ch(156.90MHz)に混信障害発生したとの申告があり調査を開始した結果、同日、倉敷市内のアマチュア無線局の免許人宅から混信障害波の発射を特定し、同免許人の協力を得てアマチュア無線機を電源オフにしたところ、混信障害が解消したというものだ。
「国際VHF」とは150MHz帯のFMモードを使用する、海上における航行安全のための船舶共通の無線通信システムのこと。周波数はチャンネルのように番号が付けられていて、呼出周波数は16ch(156.800MHz)。そのあとでチャンネルを移動して交信を行う。
今回、混信障害が発生した18ch(156.90MHz)は、港務通信およ船舶通航の使用順位が3位と、使用率が高いチャンネルにあたる。
【経緯】
・本年5月21日、岡山県倉敷市の海岸局から国際VHF18ch(156.900MHz)に混信障害が発生しているとの申告を受け、中国総合通信局が調査を開始。
・同日、倉敷市内のアマチュア無線局の免許人宅から混信障害波の発射を特定し、同免許人の協力を得てアマチュア無線機を電源オフにしたところ、混信障害が解消。
・その後の調査で、アマチュア無線局の免許人が、外出中に無線機の故障により電波が発射され、申告の国際VHF18ch付近に発生したスプリアス波(通信で必要とする周波数以外に発生する不要な電波)が混信障害原因であると判明。
混信障害の原因となったアマチュア無線機のスプリアス波の画像 (報道資料から)
注:本件の場合は、スプリアス波は、時間の経過とともに被障害波(156.90MHz)の周波数から変位するため、測定時の画面のスプリアス波は、被障害波(156.900MHz)から少し離れたところに出現しているもの
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク:
・中国総合通信局
重要無線通信への混信障害源を排除(岡山県倉敷市内のポートラジオへの混信障害源を排除)
・国際VHF(ウィキペディア)
・水島港(ウィキペディア)