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Pixie2 ~妖精という名のトランシーバー~ (2015/9/6 17:11:09)
ダイレクトコンバージョン受信機について調べていたとき、とある小さな基板の写真が目に止まりました。手のひら程のサイズにトランジスタが2つとICがひとつ。これでトランシーバーだというではありませんか!送信機ではなくトランシーバーというのがびっくり。興味を惹かれ回路図を見てさらにびっくり。トランジスタの1つは水晶発振、そしてもう1つは 送信の終段と受信の初段(ミキサー)を兼ねています。
局発とMIXされてAF信号となりLM386で増幅。つまり受信はダイレクトコンバージョンです。
LPFを通すと波形も綺麗になりました。
こんなやり方があるのか!こんなに少ない部品でトランシーバーが出来てしまうのか!と衝撃を受けました。限界まで削ぎ落とされた究極にシンプルな回路には美しさすら感じます。この回路はアメリカで販売されていたPixie2というキットが元ネタのようです。※回路図は転載するわけにはいかないので色んなHPを見ておそらくこれが元ネタだろうという定数にしてあります。もしかしたら本当の原典とは異なっているかもしれません。あしからず。
いてもたってもいられず早速作ってみることに。最近よくやる生基板+空中配線です。ユニバーサル基板より配置の自由度があるため小型化したいときに使うようになりました。GNDを広く取れることも異常発振防止に効果的だと思いますが、まだ知識や技術が伴っておらず生基板のメリットを活かせておりません(^_^;)
とりあえず発振段を組んでみたらちゃんと7MHzで発振してくれました。ただし波形は尖ったような形でお世辞にも綺麗とは言えません。コンデンサの分圧比を変えてみましたが綺麗にはならなかったので原典通り100pF×2としました。
次の終段を組んで波形を見てみたら・・・ありゃ?とんでもなくクリップしてる??直流電圧を測ってみたらエミッタ抵抗両端で9.5V、ブリーダ抵抗でー0.6V???なんだこりゃ?としばらく悩みましたが、良く考えたらダイオードを介した電源もつないでやらないとバイアス狂っちゃいますね(^_^;)
で、もうここまできたらあとちょっとなので一気に組んでしまいました。組み込み予定のケース(タカチのMB-M1)に合わせて基板を先にカットしてしまいましたが、ちょうどピッタリ収まってくれて一安心。
さて、出力はいかほどに・・・?
おぉ!70mWも出た!AR-01(キャリブレーションのキット使用 50MHz)では同じく2SC1815の2段増幅でも12mWほどでした。周波数下がるとこんなにも違うんだなぁ~とびっくり。製作記事の中には20mWくらいしか出なかったというものもいくつか見られましたので、結構パワー出ている方なのかもしれません(^^)
受信に関してはLTC1799で7.023MHz付近の信号を出すとビート音が聞こえましたので一応ちゃんと動作しているようです。
さて、それではケースに組み込み!加工苦手なくせに小さく詰め込もうとするもんだからもう大変(^^;)
なんとか出来たー!とフタを閉めようとしたとき事件発生!なぜか電池を入れた状態で
フタを閉めると送信状態
に!?てっきりKEYジャック周辺の配線がケースに当たっているか、閉めたときに他の部品と干渉やショートしているのかとあちこち探りましたが分からず。なんだこりゃ?と悩みましたが、フタの端面(塗装が乗っていない箇所)とシャーシが接触したときに送信状態になることに気付く。そうです、GND側の端子に間違ってプラスをつないでいたんですね(笑。部品の干渉だったらBNCコネクタやジャックを移動しなきゃならんな~とヘコんでいたのでホッとしました。
というわけで無事にケースイン!レタリングも施しました。側面にスペックデータも記載してみました。手のひらサイズ・・・いや、手のひらよりも小さいサイズに仕上がりました。
背面には006P電池を背負います。KEYジャックの横にある青いタクトスイッチはジャックと並列にしてあるので、電鍵がなくても送信可能です。白いダイヤルを回すと周波数が変わります。しかし予想外だったのは周波数の可変範囲。 7.0220~7.0228MHzくらいまでしか動きません (^^;)
VXOは何も考えず適当な定数で組んでしまったので、もっと可変範囲を広げられるよう見直しが必要ですね。
回路図です。手持ちの都合で細かいところの定数は変えています。トランジスタ2N3904はアメリカではド定番の石らしいです。ということはやはり 日本ならここは2SC1815じゃなきゃいかんでしょう!
ということで。ダイオードは1N914がなかったので1N4148で。あとはイヤホンジャックをスピーカーに変えたのと、KEYジャックにタクトスイッチをパラにしているくらいです。
さて、ここまで来て大きな問題がひとつ。それは・・・
くろすけはCWが出来ない
という事実(笑。打つのはなんとか出来ますが、受信がまるでダメ。通勤時などに時々7MHz聞いてトレーニングはしているんですが全然上達しません。やはり集中的にやらないとダメですね。せっかく作ったトランシーバーを無駄にしないためにも聞き取り練習頑張ります!いつの日か、お空で超スロ~~~な微弱電波が聞こえていたら超スロ~~~に呼び返してやってください。
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