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続、外部電源と感度悪化#4(完結) (2015/9/8 21:00:56)
フィールドテストが、この続く雨によりなかなか出来ず、家の中での実験ばかりになっていますが、今回で一旦完結にしたいと思います。
◆特異な状況
今回起きた事象は、単に外部電源ケーブルを接続しただけでは起きず、どうも特異な状況により出た感じがします。
◆実験モデル
この状況を、もう少し定性的かつモデル化してみたいと思います。
思う事があり、ケーブルを手に持った状態を模擬する為、人間の誘電率とほぼ同じ「水」を使います。
これを丸めたハーネスに近づけていきます。
◆早速トライ
アンテナバーが立っておらず、メリットでの比較になります。
※上手く再生できないときは コチラ から
お解りいただけましたでしょうか?
ケーブルに水を近づけるだけで、ほぼ入感しなくなる程、感度悪化します。
◆多分な結論
従って、今回起きた事象は、
「基板から引き出された電源ケーブルに、大きな誘電率を持つ人体が近づく事でアンテナ共振点がズレた為」
と結論づけました。
過去のMMANA解析でも、クチュクチュケーブルを接続すると、共振点が下りました。そこを手で握る事で更に下がってしまったと思われます。
◆原理の確からしさ確認
同じ様に、水をリグの背面に近づけることで、同じ様に感度低下しました。
起きているのは、過去iphoneが出した不具合と同じだと思います。
◆水(人体)の秘めたチカラ
人体の比誘電率は水に近いと言われています(約25@1GHzとも)。
水は80位なので、それが近づく事によるアンテナ短縮率を計算すると
1/√80≒11%となかなか大きな数値です。しかし、上記式は電界が誘電体の中に入っている時の式ですので、実際には使えず、また算出する事は不可能です。
ただ、実際にはこれよりも影響が小さくなりますが、近づく事で共振点がズレるのはこの為です。
(電波くんにとっては、自分の波長よりかなり長いアンテナに見える)
◆じゃあ特小でDXをするなら…
つまりは
特小本体をしっかり握ると場合
と、
特小本体をつまんで持つ場合
では、感度差が出ます。
つまり、「ドラゲナイ風なんかとんでも無い」という事になります。
良いスタイルのポイントは
・本体を手で持たない
・本体から伸びた電源ケーブルやハンドマイクケーブルに近づかない
要は「近づくな!」です。
ですので、
案 for mobiler
案 fixed
かなと。
◆最後に
皆様、大変お騒がせな話題で申し訳ございませんでした。
ただ、何かの参考になれば幸いです。
もちろん、こうだろ!のご指摘は喜んでお受け致します。
更には、こんな事もNGアクションだぜ!って言うのも頂けると嬉しいです。
完