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feed 2015.11.14_横浜旧軍無線通信資料館に行ってきた。 (2015/11/14 22:03:05)
「展示のリグの多くはアメリカからの里帰り品。国内のはアマ無線家が改造したりしてオリジナルはほとんど残っていないのです。」

今日は朝からあいにくの雨模様。
BCL仲間の戸塚DXersサークルのプチ遠足として横浜旧軍無線通信資料館にお邪魔してきました。

この資料館は、旧日本軍の無線機を収集してきた方が個人で運営している技術資料館。
当局はネットを通して以前から存在は知っていましたが訪問するのは今回初めてです。

サークルの5人と旭区ご近所のJA1UKC局OMの計6名での訪問となりました。

資料館は相鉄線三ツ境駅ローカルの閑静な住宅地の中にあります。
13時半ごろ到着。どこから見ても普通の住宅で、アマ無線の可愛いアンテナで無線関係ということがわかります。

「こんにちはあ~。」
館長さんがお出迎えです。

「いっぱい来ましたね。狭いから入るかなあ。」
1階は台所以外は展示スペース。展示用のショーウインドウに入りきれない無線機が廊下に溢れています。
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そこを通って奥にあるダイニングテーブルに座り、まずはご挨拶。
「名刺よりQSLカードの方がいいでしょう。」
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館長さんは、元NTTのマイクロ通信分野を手掛けておられた方で、もちろんアマ無線家(JA1STJ局)。
当初は電波兵器の収集に注力していましたが、「太平洋戦争の直前から終戦までの期間の無線技術の空白を埋める(繋ぐ)。」ことを目的に15年前に開館されたそうです。
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よく、日本軍の無線機は良く聞こえず役に立たなかったという都市伝説的なうわさがありますが、実際は当時の技術は他国と同等であり、レーダーの兵器利用の分野だけ遅れていたようで、そのことをきちんと理解してもらいたい想いもあるとのことでした。そのため、客観的評価が出来るよう、他国(米国、イギリス、ドイツ)の同世代の無線機も展示されています。

資料館の背景のお話を伺ったところで、本日のメインである無線機の見学です。館長さん自ら、ショーウインドウの前で日本軍の無線機の進化や当時の使われ方、回路の特徴など解りやすく説明してくださいます。

「日本軍は車が無く人と馬で行軍するのが基本なので、シャーシーが軽量なアルミニウム製であることが他国と大きく違うんです。当時の仮想敵国がソ連だったから戦場も中国大陸が想定されていたので、防水機能は無し。太平洋戦争がはじまると、東南アジアが戦場になったため、雨には泣かされたそうです。」
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「当時の各国の無線機はストレート方式であるのに対し、日本軍はスーパーヘテロダイン方式だったんですよ!」
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海軍の航空機用無線機。
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「これはね、アメリカのジャンク屋の庭先に転がっていたものを譲り受けたんです。」

ゼロ戦の操縦席左前方の残骸も。
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ものすごい台数の無線機と展示物のため、目が泳いでしまいます。(笑)

ひと通り説明が終わり、「コーヒー入れますね。」

美味しいコーヒーとクッキーのおもてなしで、座談会タイム。
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展示の無線機のほとんどは、米国からの里帰り品。ネットの無い時代の収集は、米国のマニアに手紙を送ったりして草の根活動を行った結果、そのうちに米国の日本軍用無線マニアから技術的な問い合わせが来るようになり、少しずつコミュニティの輪が広がり、現在のような台数を収集できたとのことです。

「海外からニコンファンも来るんですよ。」
ニコンとは言わずと知れた日本光学ですが、潜水艦の砲撃用望遠鏡を見に来るそうです。
「ほら、そこの木箱に入っているのがそうです。」
よく見ると、「伊四0一潜」の文字。
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「これって世界最大の潜水空母じゃないですか!」
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終戦後にハワイに回航されさんざん調査されたのち、ソ連が「おれ達にも見せて~。」と言ってきたので慌ててハワイ沖に沈めてしまいました。
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この望遠鏡は回航前に取り外して保管されていたもの。プレートには昭和19年8月の文字。
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そのうちに話題がアマ無線に。JA1UKC局OMが最近入手した電鍵を披露していると、館長さんが「航空隊の電鍵で打ってみれば。こっちのほうがいいかな?」といろいろな貴重な電鍵がテーブルに並んでいきます。(笑)

「6mAMも人いないよね。RCは聞いているけど・・・。もっとみんなOAしてくれないかなあ~。」いつの間にか館長さんが身近なアマ無線OMに変身。

「えっ、海外放送きいているの?そんな人たち、まだいたんだ!」

「昔はコンディションがとても良くて、市民無線の100mWロッドアンテナだけでカナダのクリーニング屋のおばちゃんとQSOしたことあるよ。」

楽しい無線トークが炸裂、あっという間に外は真っ暗。

帰り際に「これ簡易無線の初期のリグだよ。」
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国際電気KH-811、467MCでした。
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ベルトクリップは、ソニーや松下がこれをパクったのかと思わせるほどそっくり。
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そして玄関にも気になるリグを発見。ソニーのCB-801。昭和40年頃のものです。
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コンパクトで親しみやすいです。それもそのはず、ミズホのピコ6にそっくり。
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このサイズだったら移動運用も楽なのですが。(笑)

長時間貴重なお話と楽しい無線トークをさせていただき、館長さんありがとうございました。
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最後にこの資料館の見学に関して。
よく戦史博物館と誤解されるようですが、あくまで技術博物館とのこと。
技術的見学の方を中心に受け入れをしているとのこと。
また、来館はまとめて(Max5名、狭いしスリッパの数も限られているので(笑))お願いしますとのことでした。

帰宅後、館長さん(JA1STJ局)をハムログで検索したら、なななんと2010年に6m AMでQSOさせていただいており、しっかりカードも受領済みでした。

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