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20151209 DCRでの海面反射によるマルチパス (2015/12/9 15:37:20)
12月5日夜、関西OAM開催時に香川県坂出市城山(462m)からデジタル簡易無線で参加交信して頂いた「くらしきFV223局」が「マルチパスの影響か不安定な入感」と気になることを言っておられました。六甲山山頂は931mで城山462mとは見通しで約137km、この日の関西OAMでは城山移動各局が市民ラジオ、特小単信や六甲山山頂の特小臨時レピーターでも六甲山運用局と交信に成功されていました。
六甲山山頂は931mで城山462mとは見通しで約137km、その間には瀬戸内海が広がっています。自分が山頂で運用していたこともあり海面反射によるマルチパスの影響はあまり考えていなかったんですが、標高データを見ると六甲山と城山は見通しでもあり、海面反射波も障害物無く伝搬することがわかります。海面反射波によるマルチパスで入感が不安定になった可能性は高そうです。
アナログならフレネル効果とか反射波との合成波として電波が強くなり歓迎すべきことなのですが、デジタルだと伝搬距離の違う異なった経路の電波が同時に伝搬するマルチパスの影響により、デジタル位相にズレが生まれてうまく復調できないことがあります。陸と島とを無線LAN等で結ぶような場合等、海面反射波によるマルチパスはシビアな問題のようで、潮の満ち引きによって海面の高さが変わるとマルチパスの状態も変わるので一筋縄では行かないようですねえ。
海の無い奈良県人のAI46としては普段実感できないのですが、
海を隔ててDCRで交信する機会の多い瀬戸内エリアの各局は経験的に海面反射によるマルチパスの影響を感じておられるのでしょうか?
マルチパスとは話が違うのですが、電離層を通過する電波は電離層を通過する間は速度が遅くなる「電離層遅延」という現象が知られていますが、電離層反射したDVモードの電波ってちゃんと復調できるのでしょうか?あまりそんな記事を読んだ記憶が無いんですが、29MHz/FM帯でのDVモードによるEsQSOやF層伝搬での
QSOって出来るんですかねえ?私は持っていませんが、29MHzでDVモードを使えるリグは限られてますので、実験できる方はそんなに多くはないですよね。
↓参考:51MHz/FM帯でDVモードによるEsQSOに成功された記事です。
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