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<無線従事者資格不要、auの4G LTE(800MHz帯)を利用>アイコム、全国と交信できる車載タイプの業務用LTEトランシーバー「IP500M」を発表 (2016/3/18 19:00:46)
アイコム株式会社は2016年3月18日、KDDI株式会社のau 4G LTE(800MHz帯)回線を利用して全国どこからでも交信が可能な、車載タイプの業務用LTEトランシーバー「IP500M」を発表した。発売開始は3月28日、価格はオープン。
業務用無線の業界では、携帯電話のIP網を利用し全国どことでも交信可能な「IP無線」(IP業務無線、ボイスパケットトランシーバー)に注目が集まっている。多額の投資となる無線中継局の設置が不要で、使用者に無線従事者免許や無線局免許は必要なく、携帯電話のエリア内であればどことでもトランシーバー感覚で交信ができ、一斉同報が可能なことから、長距離輸送のトラックやバス業界、マスコミ関係などを中心に利用者が急増している。
アイコムは2015年、全国の人口カバー率99%というauの4G LTEネットワークに接続可能なモジュールを搭載した、ハンディタイプの端末(IPトランシーバー)「IP500H」と関連機器で構成される「IP ADVANCED RADIO SYSTEM」を発売した。今回発表されたのはその車載型となる「IP500M」だ。以下、アイコムのプレスリリースから引用して紹介しよう。
★4G LTE網で全国通話エリア。データ通信にも対応した車載型LTEトランシーバー「IP500M」を新発売(アイコム)
アイコム株式会社は、LTE回線を利用することで国内人口カバー率99%(※1)を実現した車載型LTEトランシーバー IP500Mを2016年3月28日より販売します。
IP500Mは、無線機が持つ同報性(一度の送信で、多人数に一斉連絡できる)を損なわないまま、IP技術によって通話範囲の制限を取り払い、ビジネスの可能性を広げるアイコムの通信システム「IP ADVANCED RADIO SYSTEM」の新端末としてリリースするもので、携帯型端末のIP500Hの姉妹機となります。
定額の回線使用料のみで日本全国を通話範囲(※2)にするほか、多人数による同時送受信に対応。ほかの送信者の通話終了を待たずに、優先順位の高い情報を割り込んで伝え、すばやく全員で共有できます。もちろん、通話相手を限定して効率よく情報共有できるグループ通話・個別通話にも対応しています。
また、GPS機能を装備しており、端末の位置情報をPC上に表示させることもできます(※3)。さらに、データ通信にも対応。別売のゲートウェイユニットIP500Gをシステムに導入することで、ハンディターミナルなどで読み取った情報を、IP500MのLANポートや内蔵の無線LANアクセスポイントを経由して、音声だけでない情報をタイムリーに伝達することができます。
業務ユースに相応しい、タフさも特長です。埃や水しぶきも気にせず使えるIP54(※4)の防塵・防水仕様としたほか、アルミダイキャスト製のシャーシを採用して堅牢性を担保しています。
回線利用料のプランは、音声通信のみを想定した128kbpsプラン、データ送受信にも対応できる512kbpsプランを用意。用途に合わせてお選びいただけます。
●おもな特長
・auの4G LTE(800MHz)回線を利用する、日本全国が通信範囲(※1)の車載型無線機
・LANポート・無線LANアクセスポイントを搭載し、データ送信も可能(※5)
・免許・申請手続き、無線従事者資格が不要。月額定額で使い放題
・同時通話・多重通話に対応。全体・個別・特定グループなど、目的に応じて通話先も選択可能
・端末の位置を地図上に表示(※3)したり、従来の無線機との連携を可能にする機能拡張に対応
<注釈>
※1:auの4G
LTE(800MHz)の電波到達範囲が通話エリアとなります。利用料などのサービス体系は別途発表
※2:「人口カバー率」は国勢調査に用いられる約500m区画において、50%以上の場所で通信可能なエリアを基に算出しています
※3:IP500Gに標準付属のソフトウェアをPCにインストールして使用。対応地図ソフトが別途必要
※4:試験用粉塵を1平方メートルあたり2kgの割合で浮遊させた中に8時間放置した後に取り出して、無線機として機能すること。また、いかなる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響のないことです
※5:データ受信には別売のIP500Gをシステムに組み込む必要があります
●関連リンク: 4G LTE網で全国通話エリア。データ通信にも対応した車載型LTEトランシーバーIP500Mを新発売(アイコム プレスリリース)