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黒人っぽい歌い方 男性編 (2016/4/3 7:25:49)
歌ものを聞いていて、これは黒人っぽい歌い方だな、と感じることがあります。何でそう感じるのか言葉で言うのは難しいですが。一つ言えることは彼らは「裏声」をうまく使っている、ということです。
Kenny Wesleyという人がMichael Jacksonの「Rock With
You」をカバーしています。黒人っぽい歌い方の完成形というか、到達点に達した歌い方だと思います。
1コーラス目はファルセット・ボイスいわゆる裏声ですが、2コーラス目以降は「ミックス・ボイス」あるいは「ミッド・ボイス」といわれる歌い方で、裏声と地声を混ぜたような歌い方です。つまりほとんどのパートを地声ではなく、裏声で歌っていることになります。そして、力ずくで声を張り上げるのではなくて、のどや鼻、頭などに声の周波数を共鳴させてパワーを出しています。
エンディングでボトムからトップまで、全く切れ目なしに一気にピッチを上げています。これだけピッチがなめらかなボーカリストはそうはいないでしょうね。声がひっくり返るポイントというものが全然ないです。相当なトレーニングを積んでいるのでしょう。
白人のロックボーカルではシャウトといって地声を張り上げる歌い方が使われます。迫力やパワーはありますが、いつもそうだと聞いている方も疲れるし、のどに負担の大きい歌い方なので、歌手としての選手寿命も短いと思います。黒人のこういう歌い方は抑揚も大きいし音域もほぼ制限なしなので、すごく表現力に富んだ歌い方ですね。
Kenny Wesleyの声質を聞いていると、低域はStevie
Wonderの歌い方に、高域はMichael
Jacksonの歌い方に影響を受けているように感じます。検証したわけではないのですが、黒人っぽい歌い方はStevie
Wonderが開発して、Michael Jacksonが発展させ、この人が完成させているように思います。
「ミックス・ボイス」あるいは「ミッド・ボイス」でYouTubeを検索するとたくさん出てきます。ファルセット(細い裏声)、ヘッド・ボイス(芯のある裏声)、ミックス・ボイス(裏声+地声)について、ここで比較的わかりやすく解説されています。本題は2分10秒後からです。
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