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SWR測定実験・ダイヤモンド NR950M編 (2016/4/3 14:22:03)
ダイヤモンドブランドでお馴染の第一電波工業かtら発売されているモービルホイップのNR950MのSWR測定実験を行いましたので結果発表です。
NR950Mはアマチュア無線用のモービルホイップ(モビホ)で144/430/900MHzとパーソナル無線にも対応したアンテナです。
ただ、気になるのが、120/150/300/450/800MHz帯受信対応のいう性能も併せ持っていることです。
取り扱い説明書はコチラ→ http://www.diamond-ant.co.jp/pdf/nr/nr950m.pdf
●120MHz・・・エアーバンド(航空無線)が受信できるという意味です。
●150MHz・・・VHFの業務無線や消防無線の受信に対応の意味です。
●300MHz・・・当時の警察無線、署括系(350MHz)受信に対応しているという意味です。
●450MHz・・・UHFの業務無線の受信に対応の意味です。
●800MHz・・・アナログの携帯電話の受信に対応の意味です。
350MHz帯が受信できるのであれば、デジタル簡易無線で送信できるんじゃないか?
という疑問がフツフツと湧いてきました!
実験前にNR950Mってどんなアンテナ?
NR950Mの規格●周波数:144-146MHz、430-440MHz、903-305MHz
●利得 :3.15dBi(144MHz)、6.3dBi(430MHz)、8.7dBi(900MHz)
●耐入力:200W(144MHz)、120W(430MHz)、50W(900MHz)
●全長 :0.99m
●重量 :260g
現在発売されているモービルアンテナの中では数少ないパーソナル無線の903MHzという周波数に対応したアンテナです。
現在、パーソナル無線は新規の局免許が受付されていない状態なので、無線機はもちろん周辺機器も製造されている製品はほとんどありません。
そんな中でアンテナという、ある意味消耗品的な製品でパーソナル無線対応のものが現在でも新品で入手できることは、NR950Mが非常に貴重な存在であるということが認識できます。
アンテナのセンターピンは24金メッキが施されているので、903MHz帯という高い周波数でもロスがほとんどなく、高周波エネルギーを確実にエレメントに伝えることができます。
もちろん受信時もコネクター部でのロスがほとんどないので、微弱な電波を無線機に伝えることが可能です。
第一電波工業 ダイヤモンド NR950M 144/430/900MHz帯&エアーバンド/150/300/450/800MHz帯受信対応 8バンドノンラジアルモービルアンテナ NR950M
ちなみにNR950MのアマチュアバンドでのSWRの特性は以下の通りです。
144MHz帯はバンド全体でSWRは1.4以下となっています。
無調整ですぐにアマチュア無線で使用できます。
430MHz帯はバンドエッジを除いて、SWRは1.5以下です。
430MHz帯の10MHzというバンド幅を考えると、十分に使えるアンテナといえるでしょう。
どうしてもSWRが気になるときは下記の方法でエレメントの長さを変えることでSWRの調整もできます。
早速実験です!
早速NR950Mがデジタル簡易無線で使用できるかの実験です。実験は周囲の影響をなるべく受けないように公園で行いました。
使用した機材は以下の通りです。
●アンテナ・・・・ NR950M
●無線機 ・・・・ VXD-10
●SWR計 ・・・・ SX-400
第一電波工業 SX400 通過形SWR・パワー計【140〜525MHz】
実験結果は以下の通りです。
SWR=3
一般的に送信に使えるSWRの上限は1.5以下とされていますので、SWRが3以上の実験結果としては、351MHzのデジ簡では到底送信には使えそうにありません。
やはり受信対応ということであって、NR950Mはデジタル簡易無線の送信では使用できませんでした。
今回の実験は、デジタル簡易無線の送信に対応していないアンテナでのSWR測定です。
アンテナはきちんと送信に対応アンテナを使用しましょう。
デジタル簡易無線の送信に対応していないアンテナを使用した場合、無線機の破損などにが発生する場合があります。
絶対にデジタル簡易無線用に開発された以外のアンテナを使用することはやめましょう。
デジタル簡易無線用以外のアンテナを使用して無線機などが破損しても、編集部では一切の責任は負いかねます。
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