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feed アルインコ特小機のレピーターA設定、B設定とは? (2016/4/17 12:54:20)

アルインコの特小機でレピーターにアクセスする場合、一部の機種では、子機側(レピーターにアクセスする側)をA設定かB設定にする必要があります。
今回はA設定とB設定の違いについて考えてみたいと思います。

特小レピーターの運用告知に見るA/B設定

manual_P24_34

まずは設定なんですが、機種によっては、上記のように設定する必要があります。
また、フリラjpでも特小レピーターリストなどで各地の特小レピーターの運用周波数を紹介しておりますが、紹介時の周波数表示はアルインコ形式に統一しています。
たとえば、こんな感じです。↓

●東京都 フリラRPT      3A-L10-00

チャンネル表示は「3A-L10-00」の部分です。
チャンネル表示を分解して説明すると。

3A
レピーターにアクセスする子機モードです。
この場合は、子機モードでA設定となります。

L10
レジャーチャンネルの10チャンネルという意味です。
以前のチャンネルの棲み分けで、レジャー用とビジネス用とに区別していた時期もありますが、現在ではそのような区別もなくなりました。
無線機の表示には昔からの表現がそのまま残ってしまっています。

00
最後の数字2桁はトーン周波数の設定となります。
取説によっては「グループ番号」と表現されています。
多くの特小レピーターでは「08」が設定させていることが多いようですが、アクセスするレピーターによって違います。(設定される番号は、01~38が一般的となっているようです)
グループ番号が設定されていない場合は「00」と表現します。

DJ-P24では下記のような表示となります。
manual_P24_33

DJ-P222では以下のような表示となります。
manual_P222_rpt

機種によって表示は変わりますが、上記の2機種ではこの設定で、「3A-L10-00」と表示されたレピーターにアクセスできます。
DJ-P222ではA設定、B設定が設定できません。
設定できない機種については、基本的にA設定となります。
また、アルインコ以外のメーカーの機種についても基本的にはA設定となります。

A設定 B設定の違いとは?

A/B設定できる機種(DJ-R20D、DJ-P24、DJ-R100Dなど)ですが、いったいAとBでは何が違うのでしょうか。
その違いはズバリ、送受信に使用される周波数の違いだったのです。
A設定とB設定では、送受信に使用される周波数の組み合わせが全く逆の設定となります。

ALINCO(アルインコ)
特定小電力トランシーバー ロングアンテナ DJ-R100DL ALINCO(アルインコ) 特定小電力トランシーバー ロングアンテナ DJ-R100DL

manual_R100D_RPT_Lch manual_R100D_RPT_Bch

レピーターにアクセスするための周波数の組み合わせは上記の表の通りです。
レピーター用に割り当てられた周波数は27チャンネル、なので全部で27通りの組み合わせがあります。
L10~L18までがレジャーチャンネル、b12~b29までがビジネスチャンネルのレピーター用周波数となっています。
A設定の場合は、送信をA側の組み合わせで行い、受信をB側で行います。

「3A-L10-00」という表記の場合は、A設定となりますので、子機の送信周波数は440.2625MHzで受信周波数が421.8125MHzとなります。

表現方法を変えて言い換えると、レピーターへのアクセスする周波数(アップリンク)が440.2625MHzで、レピーターから送信されてくる(子機が受信する周波数=ダウンリンク)周波数が421.8125MHzです。

A設定・B設定のメリットとは?

A設定(レピーターの動作はB設定になる)のメリットとは、多数の機種、またはメーカーのレピーターはA設定で動作しているため汎用性が高いということです。

また、下記の表を見ていただけばわかると思いますが、通常の交信で使用するシンプレックスの運用周波数は422MHz帯です。

manual_P24_67_1 manual_P24_67_02

422MHz帯ということは、機械的な性能としても、421MHz帯のダウンリンクを受信する方が、440MHz帯を受信するよりも得意ということが考えられます。

なぜ得意といえるのかは、特小の場合はアンテナが取り外しできません、アップリンク周波数とダウンリンク周波数は、約20MHzほど離れていますので、たとえ10mW出力といえどもアンテナが送受信する周波数にあっているかは非常に重要な問題です。
そうなると、通常使用する422MHz帯の周波数にアンテナを調整する方がいいと考えるのが自然だと思えるからです。
レピーター専用機には、アップリンク用とダウンリンク用の2本のアンテナを装備した機種もあります。
もちろん1本のアンテナで送受信しているモデルもあり、比較的廉価モデルが1本で送受信するタイプに多いような印象を受けます。

DJ-P101R_01
↑写真はアルインコの屋外設置型レピーター専用機のDJ-P101R。
わずかですが、左側のアンテナが長いように見えます。
長い方のアンテナが周波数の低い(421MHz帯)のアンテナと思われます。

DJ-P112R_01
↑この機種はアルインコのアンテナ1本タイプのレピーター専用機のDJ-P112R。
アンテナが、どの周波数にあっているかは不明ですが、アンテナが1本でいいため小型化できるメリットがある。

F.R.C FIRSTCOM ファーストコム 中継器 FC-R1 F.R.C FIRSTCOM ファーストコム 中継器 FC-R1

続いて、B設定のメリットについて考えたいと思いますが、正直なところB設定のメリットはあまり見出せません。
しいて言えば、レピーターの混信対策くらいですが、B設定にしてしまうとアクセスできる無線機も限られてしまうといったデメリットがあります。
業務で使っているユーザーであれば、問題はないでしょうが、ホビーユースとして使っているフリラユーザーの方にとってはデメリットしかありません。
そんなことから、アルインコ以外の他のメーカーでは、あえてA/B設定を有効とはせず、デフォルトでA設定のみに留めているのかもしれません。

 


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