無線ブログ集
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Q符号 (2016/4/27 0:03:22)
久し振りに書いてみた。
フリーライセンスやアマチュア無線もですが、聞いていると「QTH」とか「QRZ」とか、頭に「Q」の付く3文字のアルファベットが出てきます。
これは 「 Q符号 」 といって、アマチュア無線のみならず、
国際的に無線通信において用いられている略符号 です。
ご覧の通り、いっぱいあります。
「Q符号」本来の意味については、上記の表を参考にしてください。
この無線局運用規則にはどのように記載されているか?
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第13条
1項 無線電話通信(いわゆる音声通話ね・・・)による通信の業務用語には、別表第2号に定める略号または
符号 (以下「略符号という)を使用するものとする。
・・・以下略・・・
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と記載され、音声による交信(電話通信)においても使用することができます。
こんなにいっぱいあるとよくわからないと思うので、実際にフリーライセンスでも使用される頻度が高いものをピックアップして、以下ご紹介します。
また、「正式な本来の意味」も記載しようと思いましたが、実際の運用場所でそこまで知らなくていいと思ったので割愛します。
勉強したい人は独学でお願いします。
また、間違っていたら、優しく教えてください(笑)。
「QRA」・・・自分の名前、という意味で使われることが多い。なので名前を交換する習慣が無いフリラでは、ほ
ぼ使う機会が無い。
例)QRAは・・・・(自分の名字)です。 等
しかしこれは誤った使い方。
元々「QRA」というのは「局名」を意味するものなので、例えばテレビ
局だと「日本テレビ」とか「フジ テレビ」というものが局名になる・・・のかな。
アマチュア無線には局名の記載は無いので、「自分の名前」を相手局に伝えるときに使う局長さん
が多いが、実は誤用です。
例)自分の名前は・・・です。
オペレーターは・・・です。 等
が正解といえる。
「QRB」・・・単純に「距離」について使われ、
交信した局間の距離を示す 場合に使われている。
例)城山湖~八溝山、QRB176km 等
「QRM」・・・「混信」を 示す 場合に使われる 。
例)QRMがあって了解できません、再度送信してください。 等
違法上がり(崩れ)の人たちは、最後の「M」をフォネティックコードでいう人 (QRマイク) も多い。
「QRP」・・・「小電力で運用」することを指して使うことが多い。概ね5W以下のことを言う。
フリーライセンス無線は、最大でもDCRの5Wなので、敢えて付ける必要は無く、あまり聞かない。
さらに小電力で送信する(0.5W以下)ことを「QRPp」というが、これもフリラでは当たり前のことな
ので、あまり聞かない。
「QRT」・・・本来の意味は、「無線局免許状を返納し、完全に廃局する」という意味だが、アマチュアやフリラ
局の中には、当日の運用を終了するときに使っている局長さんが多い。
例)本日はこれにてQRTします。 等
ただしこの「QRT」を無線電話でつかうことは、下記の通り規則違反 になりますので注意です。
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第14条
1項 無線電話による通信(以下「無線電話通信」という)の業務用語には、別表第4号に定める
略語を使用するものとする。
2項 無線電話通信においては、前項の略語と同意義の他の語辞を使用してはならない。
ただし別表第2号に定める略符号(「 QRT
」「QUM」「QUZ」「DDD」「SOS」「TTT」及び「XXX」を
除く。)の使用を妨げない。
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第14条第2項は、無線電話通信(いわゆる音声通話)においては、無線局運用規則別表第2号に規定されている電信(トンツーでの通信)の略符号の使用を認めているが、「括弧書きされた7つの略符号」を「無線電話通信」において使用することを
明確に禁止 している。
従って、 「QRT」を無線電話で使うことは、無線局運用規則第14条第2項に違反
します(罰則は無いみたいですが・・・)。
「QRV」・・・「無線運用をすること」、という意味で使われています。
例)本日は富士山5合目でQRVします。 等
「QRZ」・・・自分のことを呼んだ相手無線局のコールサインがわからないときに「誰か呼びましたか?」という 意味で使われています。
使用頻度はかなり高いです。
例)QRZ、QRZ、こちらは(自分のコールサイン)です。 どうぞ 等
「QSB」・・・フェージング(電波が強くなったり弱くなったりすること)があるときに使います。
特に11mを運用しているときはこのフェージングが出ることが多く、使用頻度が高いです。
逆にDCRは電波が強くなったり弱くなったりすることは無いので、使うことはありません。
例)レポート55ですがQSBがあります。 等
「QSL」・・・ググると、「QSLカード」というのがヒットします。
アマチュアでは交信が成立した場合に、「交信をお互いに確認」するため、更新した日時、バンド などを記載したカードを交換する習慣があります。
多分それからきていると思いますが、相手のコールサインやRSレポートを「確認した」という意味 で使われることが多いです。
「私の言ったこと了解ですか?」と相手局に確認するときに「QSL?」と語尾を上げて使われている例
もあります。
本来の意味とはちょっと違った使い方でしょうか?
例)レポート59QSLです。
「QSO」・・・「交信」という意味で使われれる。
通信そのものを指して使われています。
例)こちらは・・・。お聞きの局おりましたらQSOお願いします。 等
「QSP」・・・「中継」の意味で使われる。
例)今のお話は、・・・さんにQSPしておきます。 等
「QSY」・・・周波数もしくはチャンネルを移動するときに使われる。消防などでは「変波」と表現している。
例)18チャンネルにQSYしてください。
433.14にQSYお願いします。 等
自分自身に居場所を変更する場合に使っている人もいますが、当然誤用です。
「QTH」・・・元々は緯度経度で自分の位置を知らせるものですが、実際は運用場所を示すために使われてい
ることが多い。
例)こちらのQTHは、相模原市緑区城山湖です。 等
とりあえずアマチュアやフリラで良く聞くQ符号はこんなところでしょうか?
・・・
・・・・
どこぞの違法上がり(崩れ?)と思料される方が、 ようつべで「 フリーライセンスの無線でQ符号を使うこと」について難癖をつけているのを見かけました。
確かに、フリーライセンスなので無理してQ符号を使う必要もありませんし、カッコつけて使うものでもありません。
が、特に
アマチュア無線経験者は、フツーに自然に・・・特に意識しないで出てくる言葉なので、自分は 使わないけれど、交信している相手局が言ってきたときに、
スムーズにQSOするために、 理解できる程度に
知識として 知っておいてもいいと思います。
・・・・
・・・
どこぞの局 のように
「専門用語使ってんじゃねーよ!!わかんねーだろー!!」
などと、逆ギレしてはいけません 。
わからないのであれば、自分が電波を出す前にほかの局長さんたちがQSOしているのを良く聞いて、わからない言葉は調べてみましょう。
スマホがこれだけ普及しているのですから、調べるのもそんなに手間ではないはずです。
それから電波を出しても遅くはないし、いざ自分が話をするときにもわからない言葉が無い状態であれば、余裕ができると思います。
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