無線ブログ集
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昇圧手動スイッチ取り付け (2016/5/8 21:56:34)
モービル機を問わず、現行品として入手できるほとんどの無線機は、その力を100%発揮するためには13.8Vの電圧が必要な場合が多い。
だけど、車のバッテリーというのは大抵12V前後で、電圧が足りません。
機種によっては出力が50W出ない無線機があったり、動作が不安定になってしまう無線機もあるようです。
そういったことを回避するため、12Vの電圧を13.8Vに昇圧して無線機に供給するアップバータをモービルに搭載しています。
MFJの「MFJ-4416B」という機種です。
これを経由して、リアに積んでいるサブバッテリーから無線機2台に13.8Vを供給しています。
・・・理想は、無線機2台それぞれに対応したアップバータがあったほうがいいとは思うが、何より高いし、同時に2台の無線機を送信状態にして50Wを出すことは有り得ない(マイクを1本化している為、2台の無線機を同時に送信状態にすることは出来ない)ので、アップバータ1台を共有している。
このアップバータには、バッテリーからの電圧をスルーしてそのままの電圧を無線機に供給することや、バッテリーの電圧を問わず、13.8V一定に昇圧して無線機に供給する切替スイッチが本体につけられている。
当然、電波を出す時には13.8V欲しいが、受信状態では12Vでいい。
となると、送信のたびに切替スイッチを切替えて昇圧するかしないかを選択しなければならない。
これを自動化した・・・いわゆる送信時のみに昇圧する回路・・・なども作られているが、当然PTTに連動させなければならず、3台の無線機を1つのハンドマイクで使っているため、いざ作ろうとするとなかなか簡単にはいかない。
・・・いや、それほど難しくないのかもしれないけど、自分には無理・・・
というわけで、手元で昇圧のON/OFFを切り替えることの出来るものを作り、車につけました。
これです。
この手作り間感満載の電圧計は、元々以前の車につけていたもので、その時は
メインバッテリー(元々車に載っているバッテリー)の電圧
サブバッテリー(無線機用に特別に乗せたバッテリー)の電圧
を同時に確認できるようにと作ったもの。
液晶部分の左側に見えるトグルスイッチは、
キーを切ってもサブバッテリーの電圧が表示しっぱなしになってしまうのを防ぐため
に取り付けたスイッチでした。
車を乗り換えたときに取り外してそのまま放置していたものを、今回、若干の手直しをして取り付けた。
手直しをした結果、表示する電圧は、
サブバッテリー本来の電圧
実際に無線機に供給されている電圧
の2つを同時表示できるようにし、トグルスイッチは、
無線機に供給する電圧を昇圧するかしないかを選択できる
ようにしました。
順を追って説明すると、 キーを回すと、このような表示になります。
上段の緑色で表示されている電圧が、「サブバッテリー本来の電圧」です。
下段の赤色で表示されている電圧は、「
実際に無線機に供給されている電圧 」
上記の写真は、
サブバッテリーの実際の電圧は11.7Vだが、
アップバータを通過した際に、中に組み込まれている
ダイオードを通過することで電圧降下して、実際に無線機に供給される電圧は11.3Vになっている
ことになります。
そこで、トグルスイッチをONにしてみるとどうなるか・・・
ハイこのとおり。
無線機に供給される電圧が昇圧され、13.8Vになります(写真では誤差のため、13.9Vになっている)。
これで、無線機の本来の力が発揮できるというわけです。
ちなみに、同様の機能を持つ製品が純正品でもあります。
「 MFJ-4416BRC 」
物凄く高いです。
・・・が、今回作って取り付けたものは、
秋月の1個250円のデジタル電圧計2個
タカチのボックス100円位?
トグルスイッチ130円
のみ。
これだけでほぼ同じ機能のものが作れてしまいました。
これを取り付けるまでは、ずっと昇圧する設定で使用していたので、サブバッテリーの消費も早く、アイソレータでの走行中充電が間に合わないほどでした。
これを取り付けてからは、通常の状態で 無線機のフルパワーを出してQSOすることは少ないので、
ほぼ昇圧せずに使っている ため、
アイソレータでの充電にも余裕ができ、サブバッテリーもほぼフル充電の状態をキープすることが出来ています。
いざ「50Wきっちり出したい!!」という時には、手元のトグルスイッチで昇圧できる。
なかなかの優れものです。
ちなみにアップバータとの接続は市販のLANケーブルです。
アップバータ側にLANケーブルの端子があるので、そこに差し込んだだけ。
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