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【電波の日 特別企画】<写真で見る>違法な電波は許さない!! 関東総通「不法無線局探査車(DEURAS-M)」の全貌 (2016/6/1 11:30:48)
きょう6月1日は「電波の日」。1950(昭和25)年に日本で「電波三法(電波法・放送法・電波監理委員会設置法)」が施行されたことにちなんで制定されたという。hamlife.jpでは電波の日の特別企画として、不法無線局の探査に大活躍している総務省関東総合通信局の「不法無線局探索車(DEURAS-M)」を写真で紹介する。【※本記事は2014年6月1日初出のものです】
総務省は、他の無線局の運用を妨害したり、放送の受信に障害を与えて電波利用環境を乱す“不法無線局”を探知するシステムとして、電波利用料などを財源に「DEURAS(デューラス、DEtect Unlicensed RAdio Stations)」を全国に整備している。
このシステムは、電波を受信し信号強度や到来方向を計測、受信音もモニターできる設備を備えた「センサ局」を全国に数多く(平成22年度末で約340か所)設置。これを総合通信局などに設置された「センサ局」から遠隔操作することで、不法電波の発射源の位置特定や記録を行っている。
しかし、ビルの上などに設置されたセンサ局の測定データだけでは、不法無線局の位置情報に誤差が生じることもある。また車両などに搭載された不法無線局の場合、捕捉に手間も掛かってしまう。そこで用いられるのが不法無線局探索車「DEURAS-M(デューラス・エム)」なのだ。
2014年のJARL神奈川県支部イベントで初公開された、関東総合通信局のDEURAS-Mは注目の的。参加した監視部門の係官たちは、来場者からのさまざまな質問に丁寧な説明を行い、電波法遵守の重要性を伝えていた
DEURAS-Mには固定のセンサ局と同等の機能が搭載され、移動しながら電波の発射源を探索する能力がある。また車内の大型ディスプレイに、別のセンサ局からの受信データを表示させ遠隔操作することもできる。センタ局と連携を取りながらこの車両を使うことで、不法電波の発射源をピンポイントで発見することができるというわけだ。
ではさっそく、一般公開時に撮影した関東総合通信局のDEURAS-Mを写真で紹介していこう。
<その1:DEURAS-Mの外観とアンテナ類>
車両の特徴から、2002年~2010年にかけて販売された二代目「E51型」のエルグランドのようだ。濃いプライバシーガラスを使用しているため、車内(後席)の様子は外からは見えない。リアゲート上部ヒンジの左右に小型アンテナ基台を装備している(写真左下に拡大)
フロントの左フェンダーに立っているアンテナは、下部にスプリングの入った「自動車電話型」。日本アンテナ株式会社の製品で同調周波数は160~170MHz。ちなみに東海総通や近畿総通のDEURAS-Mはこの位置にアンテナがなく、Aピラーに1/4波長のホイップがついている
<いよいよ核心部へ!>次ページでは、搭載されている機器の写真を公開!!