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feed 山岳QRP (2016/7/27 5:49:35)


 電波は目に見えない分、実に不思議な振る舞いをします。八木アンテナを山頂に担ぎ上げたからといって、また、パワー任せに送信したからといって、必ずしも遠くと交信できるとは限りません。実際、VUハンディ機で300km〜700kmの交信を何度か体験していますが、その時のアンテナは、J型アンテナとRH770という、どちらも1/2λの垂直アンテナです。もちろん、相手局のFBな設備に助けられたであろうことは否定できないものの、双方のロケ、タイミング、コンディション、これらがたまたま折り合った時に、DXは実現されるというのが実感です。なにより、このような簡素なアンテナとローパワーでつながった時の感動は、言葉に表せないものがあります。






 金をかけなければ実現できない、確かにそういう面はあるものの、電波伝搬は、そこに収斂されない奥深さを感じます。金をかけても手に入らない領域があり、だからこそ創意工夫が生まれる、ここに面白さがある、と。山頂で運用中、唐突にはるか遠方からのCQが聞こえたり、撤収間際、思いもかけないところから呼ばれたり、ほんと、想定を超えてその事象はやってきます。それは、まれに起こる偶然だからよいのであって、パワー任せで、常時つながったとしたら、そこにもう感動はないわけです。

 震災後、おかざきKG295局さんと特小トランシーバー(422MHz)による交信実験を続け、徐々に距離を伸ばしながら、2年前、ついに1mWで200kmを超す交信に成功しました。今もその時の感動は忘れられません。特小トランシーバーなので、アンテナはわずか17cm程の付属ホイップ。厳しく整合のとれたアンテナがどれほどの底力を発揮するか、この時、思い知らされました。1mWのわずかなパワーを無駄なく送信する。そして息も絶え絶えの信号を果敢に捉える。マッチングの妙。145MHzでも、そんなアンテナで絶妙なQRP運用ができればと夢想しています。もちろん特小での更なる記録更新も。

 デジタルモードもアイコム、ヤエスの異なる方式が混在しているものの、シンプレックスで運用する局は増えているように感じます。この数年の実験で、デジタルだからアナログより飛ばない、というのは一面であって、その逆もあるということを何度も経験しました。アナログでノイズ混じりの厳しい信号が、デジタルではメリット5で明瞭に復調され、驚かされることもしばしばです。145MHzデジタル、けっこう粘りがあります。幸い自分の使っているID-51は100mWのローバワー設定が可能。見通しはもちろん、回折、反射、異常伝搬・・・デジタルならではの、どのような振る舞いを見せてくれるのか。アナログよし、デジタルもよし。山岳QRPの楽しみは尽きません。

 というわけで、山登りと簡素なアンテナによる2mおよび特小を中心とした運用に回帰。このところ封印していたアンテナ作りにも興味が湧いてきました。素人のガラクタいじりをまた始めようかと・・・。




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