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カープ カウントダウン (2016/9/1 8:21:43)
「広島3-0DeNA」(31日、マツダスタジアム)
チームの危機を救った。広島の薮田和樹投手(24)が6回2安打無失点で2勝目を手にした。先発予定だった登板直前で福井の首痛が悪化、急きょ出番が来た。チームは2連勝で84年に記録した球団最多の75勝に並ぶとともに、球団記録を更新する本拠地41勝をマークした。2位巨人が敗れたため、優勝マジックは「10」。25年ぶりの優勝は最短で7日の中日戦(マツダ)だ。
ホッとした表情が印象的だった。緊張感から解放された薮田が、笑顔でナインと握手を交わす。「チャンスだと思って、いけるところまでいこうと思った」というマウンドで、最高の結果を残した。2勝目は、首位を快走するチームの底力を示す一戦でもあった。
試合開始15分前、「ロッカーで着替えをしていたら」急きょ、先発を告げられた。予定していた福井が前日に首痛を発症、この日になり悪化したための措置だった。
それでも焦りはなかった。今季1軍ではブルペンを支えており「肩をつくる時間はかからなかった。15球くらいで準備できました」。初回こそピンチを背負ったが、その後は安定感ある投球でスコアボードに「0」を並べた。
7月中にプレートを踏む位置を三塁側から一塁側に変更した。黒田や野村と同じようにしたことで、右打者の内角により投げやすくなった。左打者に対しても「腕を真っすぐ振るイメージが持てるようになった」。六回は筒香を150キロの直球で空振り三振。自慢の直球が、さらに威力を増した。6回2安打無失点でチームに白星をもたらす快投劇。緒方監督は「最高の結果」と最敬礼した。
古傷の右肩は問題ない。大胸筋の硬さを指摘された2軍で、ストレッチを入念に行い柔軟性を高めた。ストレッチ用の棒を背中に入れ、胸を開く運動。肩甲骨周りの可動域も広くなり「肩に痛みは出なくなりました」。痛くない投げ方を模索していた過去の自分は、いない。マウンドで思い切り腕を振り抜ける、理想の投球に近づいてきた。
2連勝で84年に記録した球団最多の75勝に並んだ。さらに球団記録を更新する本拠地41勝目だ。2位・巨人が敗れたため優勝マジックはついに「10」。25年ぶりの優勝は、最短で7日の中日戦(マツダ)だ。
「戦力になれたと思う。次がどんなマウンドになってもチームに勢いをつける投球をしたい」。危機的状況を、その右腕で変えた。頂点へまっしぐらに進むチームに、薮田が大きな推進力をもたらした。
この一勝は、大きい ?
薮田自身にも。