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室生犀星の詩 (2016/9/10 0:00:00)
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
室生犀星「小景異情ーその二」より
石川県金沢市出身の詩人、室生犀星の詩です。
高専3年生のときに国語の先生に暗唱させられました(笑)。
他に4編ほどの詩の暗唱が納期に間に合わず、この先生に厳しい指導を受けました。
このときは「何でこのような詩を暗唱しなければならないのか?」という矛盾の気持ちでいっぱいでした。何分にも工業の学校ですから。
しかし、今になって、作者である室生犀星がこの詩をどんな気持ちで読んだのか・・・などと考えたりする中、面白いと言ったら少し変ですけど、この作品の素晴らしいところがわかるようになった気がしています。
先生にも教えていただいたとは思うのですがね。
この詩の状況とは若干違いますけど、今の私は同じような気持ちなのです。
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