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市民ラジオ・FT-817用 可変電源システムの製作 (2016/11/6 18:30:13)
某局より依頼があり、鉛バッテリーを使った電圧可変電源を作りました。
構成は
12Vのバッテリー2個直列で24V ⇒
三端子レギュレータLM338Tで11~14Vに降圧 ⇒ 出力
といたってシンプル。レギュレータは秋月電子のキットです。放熱をしっかりすれば最大5Aまで出力できるようです。依頼主はバッテリー充電器を持っていないとのことなので同じく秋月電子の「鉛蓄電池充電器キット」を内蔵し、ACアダプタを挿すだけで充電できるようにしました。この充電器キットは¥1,000と安価なわりに優れもので、満充電になると自動的にフローティング充電に切り替わってくれます。
大容量出力可変安定化電源キット LM338T使用
鉛蓄電池充電器キット
回路図はこんな感じです。基本的にキットの組み合わせですが、LM338Tの出力電圧を決める抵抗VR1,R2,Rv1,Rv2は出力が11.4~14.4Vの範囲になるようにしました。あまり高電圧を出力するとリグを壊してしまう恐れがあるので上限を決めておけば安心ですね。充電回路と2個のバッテリーの切り替えはトグルスイッチで行います。切り替え部に電圧計を付け、運用中に個々のバッテリーの電圧を監視したり充電中の電圧をチェックできるようにしました。
電圧計はaitendoの7セグLED表示のものを使いましたが、これがかなりのノイズを発生しており市民ラジオ運用には致命的。ダイナミック点灯の影響でしょうか。急遽電圧計のON/OFFスイッチを追加しました(上の写真はスイッチ追加前のもの)。運用しながらON/OFFしてみるとS2つくらいメーターの振りが変化し、聴いた感じも明らかにノイズレベルが変わります。オシロで見ても電圧計ONでは色んな周波数成分が出ていましたが電圧計をOFFにするとほぼ消えました。電圧計がここまで激しいノイズを出すとは意外でした。
出力電圧が14.4Vまで上げられるので、RJ-580のような定格電圧が高い(13.5V)機種でも出力低下を気にすることなく運用できます。エネループだとすぐに12V台まで下がっちゃいますからね。
※鉛バッテリーは短絡するととてつもない大電流が流れます。製作の際は絶縁や振動対策などに充分すぎるほど注意を払ってください。
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