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北極・南極近辺を通過する航空路 "極圏航路" (2016/11/8 0:02:00)
技術革新によって、航空機が飛行する
航空路も近年著しい発展を遂げました。
代表例が今回の北極・南極近辺を
通過する航空路、"極圏航路"です。
2016年現在では以下のイラスト中央、右図の様に
北極・南極近傍を通過する航空路が存在しており、
様々な航空便が利用する決して珍しい航空路ではありません。
* 極圏航路の時代変化 (From En-Wikipedia)
一番左の図は、年代から解るように東西冷戦中の極圏航路で、
当時のソ連領内は西側諸国に航空路を開放していなかったため、
極東(日本等)から例えばヨーロッパ各国へ飛行する場合、
アンカレッジ経由の航空路が一般的でした。
また、GPSやGLONASS等の衛星測位システムが
不十分(そもそも存在しない時代もありました。)で、
航行には慣性航法装置(INS)、もっと時代が古くなると
太陽、月、恒星の位置から自機の位置を知る
天測航法を利用していた事もあります。
天測航法を利用していた事もあります。
ソ連が崩壊して、西側諸国にシベリア等を含め
ロシア領空が開放されると一気に航空路が整備され、
イラスト中心図の様な状態へと変化しました。
そのような状況から、ロシア地域での
"CPDLC"システム整備、管制官の英語力強化等
様々な対応が取られ、現在に至っています。
当方、南極近傍を通る航空路 HF 航空無線の
受信経験はありませんが、北極圏航路は
何度も受信経験があります。
比較的受信が容易な北極圏航路の
HF 航空無線地上局としてロシア連邦では
"Magadan Oceanic ACC"、
"Murmansk Oceanic ACC"が挙げられます。
遥か彼方の極地を飛行する航空機から
発せられるHF 航空無線、受信対象としていかがでしょうか。
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