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feed Vol.6 作り直し (2016/11/23 0:05:30)
ちょっとバッファ入れたくらいでは大して感度上がらなかったので気合い入れてあちこち見直しました。

◆NE612の入力・出力を差動に
これまでシングルエンドで入出力してましたが、共振回路を設けて差動入力/出力にしました。コイルはトロイダルコアT37-#6を使い巻き巻き。二次側が共振回路になる場合、一次側のインピーダンスはいくつになるんだ??共振時のインピーダンスも頑張れば計算できなくはなさそうですが、R分の測定誤差なども考えるとあんまり当てにならなさそう。ということで深く考えるのはやめ(笑、NE612の入力インピーダンス1.5kΩとアンテナの50Ωを元に巻数比1:5(インピーダンス比1:25)としました。(書いてて気付きましたが二次側は16Tか17Tの方が良かったかも。なんで15Tにしたんだっけな? ^^;)
イメージ 1
出力側は当初15T:3Tにしてましたが、あまりに電圧振幅が小さくなってしまうのでバイファイラ巻きで15T:15Tに変更。可変抵抗で出力を終端し、電圧振幅が半分になるポイント(出力インピーダンス)を探してみるとおよそ660Ωでした。

アンテナアナライザに30dBのアッテネータをかまして27.144MHzを入力し、各部の振幅を測定してみました。
イメージ 3

イメージ 2
  TP1:8mV
  TP2:26mV
  TP3:233mV
  TP4:92mV(無負荷)
  ※値は全て実効値
  ※TP1, 3, 4は対GND,TP2は差動入力の振幅

アンテナ入力から見ると 21dB 、ICの入力からだと 11dB のゲインが得られています。NE612のデータシートを見ると最大で14dBの変換利得ということなので足りていませんが、それでもフロントエンドでこれだけゲインを稼げていれば良い方ではないかと思います。局発の入力レベルを調整すれば最大利得に近づけられそうですが、ひとまずここでOKとします。ちなみにシングルエンドでそのまま取り出していたときよりも今回の方が 段違いに綺麗な波形 になりました。共振回路の効果は大きいですね。


◆クリスタルフィルタの帯域変更
手持ちの都合でCの値が揃っていなかったりしてあまり綺麗な特性になっていなかったフィルタ。部品を揃えて再度組み直しました。Cの値を変えることで帯域もちょっと変更し、これまでの15kHzから9kHzに。測定してみると帯域内のリップルはあるものの約8kHz弱とだいたい計算通りの特性になりました。
イメージ 4
こちらも出力を可変抵抗で終端し振幅が半分になる抵抗値(出力インピーダンス)を求めてみると1460Ωと計算通り。


◆クリスタルフィルタの入力インピーダンスマッチング
実測の結果、NE612からトランスを介した 出力インピーダンスは660Ω 、クリスタルフィルタの 入力インピーダンスは1460Ω 。これらをマッチングさせるためフィルタ手前に直列に1470Ωの抵抗を入れました。出力の振幅が減ってしまうのがどうにももったいない気がしてならない(^^;) のですが、ミスマッチのままだとフィルタで弾かれた周波数成分が前段に戻って悪さをしてしまうこともあるようなのできちんと処理しておきます。


◆改めてユニバーサル基板に組み直し
上記のような測定、実験を行いつつ基板に組んでいきました。フロントエンド組んで~、NE612の局発発振もOK、出力もしっかり出ている、フィルターで綺麗な11MHzも得られた。と、ここまで非常に順調に進んでいたのですが・・・フィルタ後段にバッファを付けたところで問題発生!なんか波形が汚いぞ??
イメージ 5

フィルタの出力を直接見たときには問題なかったことを考えるとバッファの電源ラインからノイズが混入しているようです。ドレイン側に104(0.1μF)のパスコンをぶら下げてやるとかなり改善しましたがまだ少し波形のピークにノイズっぽいのが残ってます。
イメージ 6
10μFのケミコンを追加してみたり40mHのコイルを直列に入れてみたり、NE612から漏れ出ているのか?とNE612の電源周りもデカップリングを強化してみましたが効果なし。完全に除去しきれないのが気持ち悪いですがとりあえず異常発振は起きていないようなのでこのまま進めてみます。


イメージ 7
LMF501とNJM386も移植し、こんな感じに。

イメージ 8
裏面はこんな感じ。最初に全面に銅テープを張り、部品を配置するところだけカッターで切り取りながら配線していきました。これが効いたのか得意技の異常発振は無し(^^)


イメージ 9
今回はお遊びで 低音増強回路 も付けてみました。これはLM386のデータシートに「Bass Boost」として記載されているもので、出力からCRを介して1pinに負帰還をかけるものです。聴いてみた感じ、Bass Boostというよりは高音カットですね。負帰還なので音量も小さくなります。小さくなった分音量を上げれば相対的には低音増強ということかな。オーディオ的にはBass Boost ONが良い音かもしれませんが、 無線的にはむしろBass Boost無しの方が中域が強く出て聴きやすい です。

イメージ 10
ここまでの暫定回路図


組み上がったものを部屋の中でヘリカル機から電波を出してチェックすると明らかに今までより音量が大きい!これは期待できそうだ!ということで某局にお手伝いいただきフィールドテストを・・・


前よりちょっと改善したものの、未だ実用レベルには程遠い・・・orz


ほんの少しずつ進歩してはいるものの、あまりに変化が小さすぎます。なんでかな~?少なくともフィルタ後まではしっかりとゲインも確保できていることは測定により確認済み。LMF501との接続が悪いのか?それともLMF501に11MHzという周波数はやはり高すぎるのでしょうか。予備実験では9650kHzの短波放送までは良好に受信できていたのですが、1MHzちょっと高くなっただけでそんなにゲイン落ちるもんなのかなぁ。LMF501のゲインも測定してみる必要がありそうですね。

・・・と、ここまで書いたところで 衝撃の事実が発覚!!!

~つづく~




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