無線ブログ集
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リモート運用の基本的な考え方について (2017/3/13 11:34:17)
そろそろ「真面目」なブログをあげておかないと、、、という事で、いつもよりは真面目系を目指します(笑)
CQ誌4月号別冊にブログを紹介して頂く事を受け、今回はその仕様でブログを記載しております。
また、リモート運用に詳しい方等は、今回のブログは読まなくてよろしいというか、読まない方がいいかと思います。時間の無駄ですし、いやいつもか?(笑)
よく運用中に「リモート運用」である旨を伝えると、「何かよくわからないけど、最近よく聞きますね」なんて感じで説明を求められる事もあるのですが、説明しても「やっぱりよくわからないw」と言われる事が多々あります。
確かに「リモート運用」自体、誌面や口頭で聞く事は増えて来たものの、基本的な仕組みを理解しているであろう事が前提で話が進められている感じがします。
なので、せっかくの機会ですからリモート運用ってこんなのよ、ってトコのお話しをしたく思います。
アマチュア無線における通称リモート運用とは、「インターネットを利用したアマチュア局の無線設備の遠隔操作」と言います。
インターネット経由でなくとも、宅内LANを用いても同様ではありますが。
まずは、宅内LANを用いたリモート運用のお話しです。
意味合いが異なりますが、似たような形としては居間とは別にシャックがあり、でも居間で無線をしたいとします。
最近のモービルリグであれば、本体と操作パネルがセパレートするタイプのが多々ありますから、シャックからケーブルを伸ばして居間に操作パネルとマイクを設置した状態はイメージがつきますよね?
これに近いんです。
近いだけで、大きく違う点は無線機から仕様通りのケーブルを用いて操作パネルと接続する事自体は「通常の無線運用」となります。
物理的にケーブルを通すことが出来ないとか、豪邸過ぎてケーブル長が動作範囲を超えるなんて場合は上記の事が出来ません。
また、固定機の様にそもそもセパレートなんてしない無線機もあります。
固定機の多くは、パソコンを用いてコントロールを行う事が出来ますよね?
した事ねぇよって方もいらっしゃるでしょうが、大抵出来ます(笑)
上記と同様に、固定機からパソコンに接続するケーブルをシャックから居間まで、マイク・スピーカーケーブルを引っ張ってくれば「通常の運用」は可能ですが、ケーブルを通せるか、否かによって云々は上記同様です。
そこでケーブルを引き回せなかった方は、当然以前ですと諦めるしかなかったわけですが、「リモート運用」によってそれが可能になったんです。
あくまで標準的な事例ですが、固定機の場合パソコンに接続し、コントロールが出来る状態である事を前提としますが、もう一台別にパソコンを用意し、同一ルータ上にLANで接続してある状態とします。
無線機の事は別として、パソコン同士は遠隔操作が出来る感じはしますよね?
今の時代であれば、ちょっとソフトをインストールするだけでいくらでもそれは可能です。
という事は、無線機をコントロールできるパソコン①とLANを介して接続する別のパソコン②があれば、パソコン②でも何となく無線機を操作できそうな感じしますよね?まぁ出来るんですが(笑)
これに加えて、音声も機体事で方法が変わりますが最も理解しやすい方法ですと、無線機のマイクコネクタからマイク信号とGNDをパソコン①のスピーカー端子へ、無線機のスピーカー端子からパソコン①のマイク端子へ接続し、SKYPE等の音声通信ソフトを用いれば、パソコン②のスピーカーから無線機の受信音は聞こえますし、PTT操作をしてからパソコン②に接続されているマイクに向かって話をすれば、しっかり変調は乗ります。
※可能ならば、ACC端子等からAFを取り出す方が宜しいのですが、あくまでわかりやすく説明したいだけです。
なお、この方法で無線運用をする事は「リモート運用」に適合します。
ようは、設計通りの接続方法で運用するのであれば「通常運用」となり、別途に機材を用意して、物理的に直接接続されていない無線機を運用する事が「リモート運用」となります。
別途に機材を用意するわけですから、「技適」は外れます。デジタルモード等と同様の考え方です。
宅内LANでこれが出来るという事は、インターネット回線の契約にもよりますが、インターネット回線経由で同様の事が可能となります。こちらが一般的な「リモート運用」となります。
基本的なリモート運用に必要なのは
①パソコンでコントロールできるリグがある。
②パソコンが2台以上ある。(出来れば操作側にはパソコン用のマイクも)
③インターネット回線を確保出来ており、送信機側はポート開放が出来る。
※インターネット回線はそれなりに高速である事が望ましいです。
この条件さえ満たせれば、すぐにでもリモート運用は可能なんです。
別の方法もありますが、今回はあくまで「基本」のお話しです。
では、何故「リモート運用」をするのかという事ですが
① 立派な自宅の無線設備を、外出時も同条件で運用したい。
② 自宅にアンテナを設置出来ないが、別荘や借地に大規模な無線設備を設置している。都度通うのは面倒なので、自宅等でもそれを運用したい。
③ 車両内等で、固定局同様の運用をしたい。
④ 車両にアンテナを設置する事が困難だが、それでも無線をやりたい。
概ねこんな感じかと思います。
私の場合は全て当てはまります(笑)
自宅マンション最上階(といっても9Fですが)に、APA-4とLW、VUはモービルホイップという構成ですので、そこそこイケるのですが大満足ってレベルでもありません。不満はない程度ですが(笑)
そこで知人にご協力を頂き、別箇所にアンテナを設置させて頂いたり、そのままアンテナ&パンザマストをお借りしたりで、自宅を含めて3箇所からリモート運用にて送受信が可能になっております。自宅のは別にリモートしなくていいのですが、出来るからやってみよう程度ですけども。
基本的にリモート運用の操作は車両内がメインです。
当初はパソコンを使って上記通りの運用をしておりましたが、現在は別の方法でリモート運用を行っております。
会社の駐車場や、取引先の駐車場に入る事を考えるとHFのアンテナは本当に邪魔なものですが、何も聞こえないと寂しいからと付けたり外したりをしていたんですね。
しかし、リモート運用であればインターネットが繋がる所であれば地下だろうがトンネル内だろうが、札幌市内中心部であろうが良ロケ状態で運用が出来るわけですよ。
移動運用してなんぼじゃい!って方には無用でしょうが、ともかく利便性が全く違いますね。
インターネット環境も、現在は携帯電話回線を用いたもの(私はdocomoのモバイルルータを使用)でOKです。格安SIMとかのは、通信速度が遅いのでちょっと遠慮した方が宜しいかと思いますねぇ。docomoも直契約であれば問題はありませんが、docomo回線を使っている他社simとかですと、、、、、って事がありました。
どこがダメとは言いませんが、安定して2MBくらいの通信速度が確保できるものの方がよろしいですね。
あと私が問題無いと思えたのは、WIMAX2+でしょうかね。むしろエリア内ならこちらの方が通信制限等考えた場合最高かと思います。
ライトユーザーなら、スマホのテザリングで十分ですけどね。
細かい事はまたお話しするとして、リモート運用についてご理解は頂けたでしょうか?
一度はそれなりの設備を設置してしまうと、「この設備をどこでも使いたい」って思う事はあると思うんですよね。
また、生活空間とシャックが別なら先の話の様に、無線機こっちに持ってきたい~なんて思う事もあったかと思います。
そう考えると、そんな事がすぐにでも出来る時代になったんです。
よく「いやー、難しい事はよくわからないね~」なんて声をよく伺います。
実際ですね、難しくないです(笑)
頭の出来が良い方が、細かく説明した結果意味がわからんって部分はよく見受けられる事はあるわけですが、そーんなに高度な事はやってません。
次回以降説明をさせて頂きますが、リモート運用の方法は
①パソコンtoパソコン(今回のお話し)
②IoT+専用の安価なソフトtoパソコンorスマホorタブレット
③専用コンバータto専用コンバータ(実機操作パネル使用)
この3つくらいしか知りませんが、「手始め」には①がお勧めですねぇ。
仕組みを知るという意味でもいいですし、お金があまりかからない手段です。パソコンがあればの話ですけど。
また、KENWOODの比較的新しい機体であれば、リモート用のソフトも無料で提供されております。特に新しい機体であれば、USBケーブルで接続して、ちょっと設定さえすれば使えたりしますしね。
icomでも有償で同様の事が出来ます。両方とも「フルコントロール」が出来る事が魅力です。
また、YAESUや上記2社製品で対応機種ではなかった場合は、HamRadioDeluxeというソフト(最新版は有料)を用いる事で、概ねコントロールは出来ます。
こちらの場合、音声の送受信ソフトも必要にはなります。
ただ、設定やら送信側パソコンの電源を入れっぱなしにしなければならない点がちょっとアレなんですよね。
実際ハードに運用を考えると、②か③を強烈にお勧めします。
②は送信側PCの代わりにラズベリーパイというIoTを使用しますから消費電力もあまり気にしないでOKですし、ICOM以外の機体は結構使えます。
windowsPCの様にいきなりフリーズしてた、なんてことも私の場合今迄一度もありませんしねぇ~
また、windowsじゃなくてもmacでも使えますし、スマホやタブレットでも使えます。無線中毒者にはちょうど良いかと思います(笑)
③は、今度詳しくお伝えします。
私は③がリモート運用の完成形だと思っておりますし、これを超えるリモート運用は考えられません。ただ出費が、、、、その出費分楽しめますけどね。
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