無線ブログ集
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LiFeバッテリー (2017/5/22 19:04:23)
昨年来、FTM-10SとPORTECモバイルバッテリーを組み合わせ、何度か山岳運用を試みました。過去記事にも書いたとおり、ノイズの発生がこのバッテリーの欠点です。自分が運用する145MHzでとりわけノイズ発生がみられます。それも一様ではなく、運用地、アンテナの種類によっても、はたまたバッテリーとリグの位置関係(置き方)でも変わってきます。ある時はメイン周波数で、ある時はそれより下で、またある時はデジタルメイン周辺でと、その都度変化します。山頂によってはまったく発生しない場合もあります。また、Sメーターを振るほどでなく、自分でも気づかない程度のわずかなノイズにより微弱な信号の了解度を下げてしまう、ということも経験しました。現時点での結論を言えば、やはりモバイルバッテリーは無線には向きません。
ということで、ノイズレスで安全性も高いと言われているリチウムフェライト(LiFe)バッテリーに切り替えることにしました。SHORAIというメーカー製で、本来はバイク用です。以前にもFT817で使うことを目的に購入しました。その時のは2Ahでしたが、今回、容量が2倍のタイプを追加しました。
・型番LFX14L2-BS12
・電圧 12Vタイプ
・容量 4Ah
・重さ約666g
・大きさ113×58×89mm
手のひらに載る小さなバッテリーです。
専用充電器も購入してみました。バッテリー側にある5ピンポートにつなぎます。なぜ5ピンなのかわかりませんが、リチウムフェライトはもともと充電管理が難しく、それによっては劣化が早まる性質があるようで、各セルを監視しながらベストバランスを維持するのだそうです。メーカーはバッテリーマネージメントシステムと言っており、充電だけでなく保管モードが搭載されています。12V2A のアダプターから昇圧し、14.4Vでチャージします。さっそくフル充電してFTM-10Sに接続したところ、電圧は13.4Vを表示。悪くないです。
試験的に大年寺山移動で短時間使ってみました。当然ながらノイズはまったくありません。約1時間10W運用を続け、13.4V →12.9V。予想より減りは少なく、まずまずといったところです。標準の13.8Vより低めということもあり、リグに触れないほど熱くなるということもありませんでした。
何ボルトまで低下すると電源が切れるのか、それはリグによってまちまちで、9Vくらいまで大丈夫なリグもあれば、11V以上でも送信中に突然切れるリグもあります。FTM-10Sの場合は推定で10.5V。これを下回ったら運用中止です。次回は、こまめに電圧をチェックし、切れる寸前まで使ってみみたいと思います。消費電流の少ないFTM-10Sとこのバッテリーを組み合わせ、フルパワー10Wで3〜4時間持ってくれれば御の字かと。
専用充電器を含めるとそれなりの出費ではありますが、小型軽量であること、ノイズの心配なく安心して使えること、電圧もちょうど良くかつ安定しているなど、移動運用との相性が良く、使えるバッテリーとの印象ではあります。買っては失望を繰り返す無線用バッテリー、またしても大きな問題が・・・とならないことを願うばかりです。
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