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違法局キャンセラーの実験 その3 AF編Ver.02 (2017/7/19 20:03:06)
RF編もAF編Ver.01も改良しないまま、またしても新しいアイディアが浮かびましたのでAF編Ver.02です(笑。
「そうだ、 差動入力
でも消えるんじゃね?」
これまで位相反転で打ち消す方法をやってきましたが、もっとシンプルに2台のリグの音声出力を差動増幅してやれば共通項が消えて片方のリグでしか受信できていない信号だけが残るはず。片方のリグは例えばロッドアンテナを縮めるなどして受信感度を低めに抑えるようにしてやれば、共通項=違法局→消える 片方のリグでしか受信できない信号=0.5Wの信号→音声として聞こえる となるのではないかというわけです。
早速実験!本来ならば例えばNJM4580とか4558とかTL072とかのスタンダードな(?)オペアンプを用いるべきかもしれませんが、両電源を必要とするオペアンプは何かと面倒です。単電源から抵抗分圧により擬似的に両電源を作り出すのもアリですが、今回のように2系統を差動入力にする場合だとGNDと負電源がごっちゃになって混乱しそう(^^;
さらに上記のようなオペアンプの場合負帰還をかける必要があり、帰還抵抗と前段との関連性もややこしくなってきそうです。
ゆっくり計算していけばきちんと2つの信号レベルを揃えて入力することもできると思いますが、そもそもまだちゃんと想定通り動くか分からない動作確認の段階だし・・・そこで、今回は(今回も?)使い慣れた386でやってみます。
単電源で使えるし帰還抵抗もないし、中域が強く出る(悪く言えば低音・高音不足)音質が無線にはとてもマッチしているという良いことづくめですね。
2pinと3pinにそれぞれ別系統の信号を入力。GNDはOUTPUTや電源と共通にします。前回仮組みしたVer.01をバラして再利用なのでトグルスイッチによる180°反転は残しました。
FT-817とポケットラジオで地元のFMラジオ局を受信し入力してみると・・・お!弱くなった!無音にはほど遠いですが、可変抵抗で入力バランスを調整していくと 明らかに弱くなるポイントがあります
。位相反転だけでなく差動増幅でも消せそうだという考え自体は間違っていなさそうです。完全に消えないのはリグの特性による位相ズレだったり、音質の差だったりが影響しているのかもしれません。やはり連続的に位相を微調整できる回路はあった方が良いかもしれません。
さて、差動増幅ということは
ボーカルキャンセル
もできるかもしれないぞ?ということでこんな実験も。ステレオ出力をLchとRchに分けてリグの変わりに入力してみると・・・ボーカルが消えて カラオケ状態 になりました(^^)
ボーカルは定位が真ん中にくるよう同じ音がL/R両方のチャンネルに録音されているそうです。なので差動増幅すると消えてしまうんですね。こちらはラジオの受信と異なりほとんど聞こえないくらいまで綺麗に消えました。
ボーカルがキャンセルできたということは位相と振幅がきっちり揃っていれば消せるということ。やはり肝は前段の位相シフトのようですね。
~つづく~
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