無線ブログ集
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月山、鳥海山で4エレループを試す (2017/8/16 9:41:55)
13日~14日、山形県の月山と鳥海山に登ってきました。この夏、仙台は雨続きで気持ちまで滅入ってきます。日本海側はまずまずの天気。久しぶりに青空を拝むことができました。無線の方は、作ったばかりの4エレループアンテナを試してみました。
13日は月山へ。早朝、相変わらず仙台は雨。山形側に抜けてもあまり変わらず。期待できないかな?と思いつつ、志津温泉あたりまで来ると、薄日が差し、姥ヶ岳の稜線が見えてきました。リフトで一気に1700m地点に上がり、午前8時30分登山開始。牛首を経て山頂着10時。下からガスが湧いてくるものの、上空には青空もあり、崩れる心配はなさそう。今回はXと一緒なので、無線運用は1時間30分ほど。さっそく、山頂神社の下あたり、他の登山者から離れた場所に4エレループを設置しました。
<今回の装備>
・リグ FTM10S(145MHz 3W運用)
・バッテリー リチウムフェライト
・アンテナ 4エレループアンテナ、変形3エレ八木
マッチングエレメント(給電部反対側)これで共振点を変更可
このアンテナは目立ちます。設置している最中から質問にあいました。普段、ループアンテナを目にする機会はないわけです。アンテナとは思わないらしく、「何の観測ですか?」と聞いてくる人が多いです。噴火の観測でもしていると思われたのでしょうか? 南に向け、CQを出したところ、7エリア、0エリア、9エリア、3エリア各局より応答いただきました。遠方では、長野県坂城町移動局と53-52、距離290km。富山県富山市移動局と51-51、距離320km。京都府京丹後市移動局と51-51、距離530kmでした。京丹後局との交信では大きなQSBを伴い、相手局側は信号を見失う場面もあったようです。こちらも危ういところはあったものの、アンテナ方向を微調整し、無事ファイナルを送ることができました。今回、北には向けずじまいでしたが、秋田県大仙市、横手市、仙北市、宮城県気仙沼市などから良好なレポートをいただきました。サイドは切れるものの、バックはそこそこ入感するようです。1時間ほど過ぎたところで、急に雨がぱらつきQRTとなりました。
翌14日は鳥海山へ。晴れてはいるものの、山頂稜線は雲の中。鉾立駐車場を10時に出発。山頂は目指さず、尾根取りつきにあたる御浜小屋付近へ。11時10分着。稜線に出ると、予想外の猛烈な風とガスが吹き付けてきます。視界なし、何も見えず。飛ばされそうになりながら雨具を着込んだものの、さて、どうしたものか。無線運用どころでないのでは?との思いが脳裏をかすめます。
岩陰で強風を避けられそうな場所をみつけ、迷いながらも変形3エレ八木を設置してみました。ワッチするとバンド内静かです。なぜか、何も聞こえてきません。平日とはいえ、標高1600mの稜線。南北に遮るものは何もありません。・・・? リグに取り付けていたSWR計を見ると、なんと3以上を示しています。エレメント、給電部にびっしりと付いた水滴が原因。自分の作るアンテナはすべて給電部むき出しで、これまでもこんな状態で運用したことは何度もあるのですが、実際この状態でSWRを確認したのは初めて。これではリグが壊れかねないということで撤収し、4エレループに変更。エレメントが細い分、水滴の付きも少ないかと。始めはSWR1.1と良好だったものの、みるみる上がって3以上に。パワー約2Wに低下。やはり水滴に弱いのは同じです。こんな状態でも1時間ほど運用し、新潟県、長野県、宮城県、山形県、秋田県各局に交信いただきました。最遠方は長野県長野市固定局と59-59、距離約260km。安定した交信でした。FBなアンテナを向けていただいたようです。昨年もこの場所で運用し、ロケの素晴らしさに驚いた記憶があります。8エリアともつながっていることから、北にも向けてみたいと考えていましたが、今回は余裕なく終わってしまいました。
ガスの中から姿をみせてくれた稲倉山
御浜小屋付近
4エレループの印象としては、このアンテナであれば3Wもしくは1W以下でもけっこう楽しめるのでは?との手ごたえは感じられました。風にもよく耐えてくれたと思います。一方、雨や湿ったガスの影響は改めて考えさせられました。これほどまでアンテナ性能を低下させてしまうとは・・・。エレメントなのか、給電部のみなのか、たぶんその両方? なんらか対策を考えて、リベンジといったところです。
交信いただきました各局さまには感謝です。ありがとうございました。
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