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DIYでメッキ!100円ショップの材料でサンポールメッキをやってみた (2017/11/18 21:27:44)
愛車ゼファー750のエンジン周りの腐食がひどく、磨いても磨いても外置きなので一雨くるとすぐに白く腐食してしまう(カバーかけてても地面から蒸発してくる水分でやられます)。バフがけした上にクリア吹くと光沢が落ちるし、クリアの下でまた腐食すると剥がすの大変だしな~。かといって業者に頼んでクロムメッキなんてかけたらいったいいくらかかることやら(^^;
メッキってDIYでできないもんだろうか?と何気なく検索してみると出てくるわ出てくるわ!やはり同じようなことを考える人はいるものです。「 サンポールメッキ
」というのがDIYのトレンドのよう。サンポールは濃度10%程度の塩酸なので、それを希釈して2%程度にした溶液中にメッキしたいものとメッキ材料を突っ込み、 乾電池
で3V程度の電圧をかけるだけと超お手軽。ほとんど100円ショップで揃うので金額的にも1000円もかからないでできるようです。
これは面白そう!ということで早速材料調達。 サンポールメッキなのにサンポールじゃねぇじゃん !と突っ込まれそうですが、この「 ナイス
」もサンポールと同じく10%程度の塩酸溶液。加えてサンポールは緑色だけど「ナイス」は無色なので被めっき物の表面が良く見えそうなのでチョイス。メッキの皮膜はできればニッケルとかクロムでやりたいのですが、ホームセンターやモノタロウを探してもなかなか純ニッケルの素材って見つかりません。金属材料専門の通販サイトで発見しましたが、価格は表示されておらず「見積もり依頼」ボタンのみ。アルミとか鉄は価格表示されているのに・・・。きっと目玉が飛び出るほどの見積もりが出てくるのでしょう。そうなるとDIYの意味がない。ということで目の前にあった 鉛フリーはんだ
を使うことに。成分はほとんど錫、銀0.3%と銅が0.7%だけ混じっているだけなのでこれでも良いでしょう。
何か良さそうな練習台はないかと見回してみると、錆びたラジオペンチが目に入る。
「お前を 蝋人形に
メッキしてやろうか!」
まずは錆を落とします。「ナイス」原液に浸けて20分ほどすると・・・なんということでしょう!綺麗に錆びが落ちています。グリップ部にあえて少し元々の状態を残してありますが、明らかに綺麗になってます。このままだと ものすごい勢いで錆びてしまう ので重曹をぶっかけてから水洗い。
続いて5倍希釈にした「ナイス」溶液の中にドボン。単3乾電池2本を直列にして作り出した3Vのプラス側ははんだに、マイナス側はラジオペンチにつなぎます。
通電した瞬間からラジオペンチ表面にすごい勢いで泡が発生。ちなみにこの時の電流は200mAくらい流れてました。
15分ほど経過すると、なんだかラジオペンチの表面の様子が変わった感じがします。はんだも真っ黒になり、少し細くなってきました。
30分経過。ついにはんだが溶け落ちてしまったのでここで終了とすることに。
取り出した状態。明らかに鉄ではない表面状態。手前にあるのは細くなったはんだ。
ティッシュペーパーで磨いてみると光沢が出ました。色合いも白っぽく、鉄とは違います。どうやらうまくいったみたい(^^)
※1:メッキ層が薄い場合、ピカール等で激しく磨くとせっかくのメッキが剥がれてしまうこともあるようです。
※2:ラジオペンチの表面がザラザラなので光沢も大したことありませんが、めっきをかける前に素材表面を研磨してツルツルにしておくとかなり光沢が出るようです。
ということで、身の回りのものでかなりお手軽にメッキができました。錫以外にも 銅 や 真鍮
でもできるようなのでアンティーク調にしたいものには良いかもしれません。最終目的はバイクのエンジン周りですが、素材がアルミなので難易度高そう。酸化膜をどうやって除去するかが課題ですね。
<いくつか注意点>
・トイレ洗剤とはいえ中身は薄い塩酸です。皮膚や目などに付着しないよう取り扱いには注意が必要です。
・この手法の欠点は、
昭和のトイレの香りが漂う
こと。ラジオペンチからもトイレの臭いが漂ってくるのでCRC吹きました。
・たとえ臭いが気にならなくとも換気は充分に!
・メッキ中は時々ワークの向きを変えてやると良いようです。ずっと動かさないとムラになりやすいみたい。
・ニッケル売ってるとこあったら教えてください。
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