無線ブログ集
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2018年GWの移動運用を終えて (2018/5/20 20:50:02)
ゴールデンウイークは編集部でも移動運用を行いました。
ゴールデンウイークのイベント運用だけではなくて、ゴールデンウイーク全体として運用の感想まとめてみました。
デジ簡と特小での移動運用で感じたことや思ったことなどを書いていこうと思います。
1エリアでの移動運用なので、他のエリアとは異なった状況などもあるかと思いますが、何かの参考になれば幸いです。
特小はレピーターメインでした
特小の運用はレピーターをメインに運用しました。
広域レピーターをメインに、数局の特小レピーターを使用しましたが、関東各地からアクセスできるレピーターなので、特小の10mwという小さな出力とは思えないような広範囲のフリラ方とQSOできました。
使用させていただきました各レピーターの管理者の方へは、設置されたご努力と維持されているお手間を考えるとありがたいと感じました。
●レピーターが揺れてる
ここで気が付いたのは、設置されているレピーターの本体が揺れると電波が安定しないということです。
やはりここは10mwという特小の小出力を思い知ることになりますが、レピーターの設置状態にもよりますが、レピーター本体が風などで揺れるとダウンリンクの電波が安定して入ってきません。
もしかしたらアップリンクの電波の受信状態も不安定になっているのかもしれません。
レピーターからのダウンリンクの電波がQSBを伴って飛んできますので、途切れ途切れになる場合も多いです。
●レピーターへのアクセス不足
これは致し方ない問題ですが、レピーターへの入力(アップリンク)の電波が弱く、レピーターへのアクセスが不安定な方も多く散見されました。
これはレピーターの設置者の方のポリシーとなってしまいますが、弱い電波でもレピーターを動作させるか、または、ある程度強い電波でないとアクセスできないかを決める、レピーター側のスケルチレベルの設定の問題です。
一般的なレピーターではスケルチレベルはギリギリまで下げて運用されているようですが、アップリンクのアクセス不足が発生すると途切れ途切れの中継となってしまいます。
サービスエリアは狭くなりますが、レピーターのスケルチを少し深くかけると途切れる問題も緩和できそうです。
●運用者はベテランが多いイメージでした
無線機は手軽な価格で販売されていますが、意外とベテランの方が多く運用されているイメージがありました。
初心者の方はなかなか慣れないとQSOが難しいと感じるのが特小というジャンルです。
始めるための投資金額は少額でも、それなりの経験値がないと楽しめないところもありますが、ある程度コツのようなものをつかめば、フリラの醍醐味を味わるのも特小の魅力といえるでしょう。
▲お菓子や飲み物を持っていくと、子供のころの遠足気分で移動運用も楽しめます。
デジ簡はアマチュア局運用者が増加中のようです
●初心者が多い感じでした
特小などと比べれば、最大5W出力や外部アンテナの使用などで自由度が高く交信エリアも広いデジ簡なので、初心者の方も多いイメージを受けました。
中学生や高校生と思われる声も聞こえてきました。
初心者の方はQSO自体の経験も少ないようなので、オペレートに手こずっているのを感じましたが、誰しも通る道なので臆せず続けていただければと思います。
慣れないから不安なこともあるでしょうし、恥ずかしい経験もすることもあるかと思いますが、ベテランの方も同じような経験をされて来ています。
それに初心者の方だと分かれば、ベテランの方が交信相手であれば、色々と協力してくれますので、ゆっくりと落ち着いてパイルにも対応しましょう。
●CQの回数少なくないですか?
15chのCQではなくて、サブチャンネルに移動した後のCQの回数なんですが聞こえて来た方の多くが、1回か2回でCQが終わってしまします。
誰かと交信しているというわけでもなくて、CQを出しても誰も応答してくれないと判断して「心が折れてしまう」のでしょうか?
こちらが応答しようと思っても、コールサインの一部が聞き取れなかったりする場合もあって、回数の少ないCQでは応答できないときがあります。
だって、CQに対して応答しても「コールサイン教えてください」とは、CQに対して応答しておいて言えませんからね。
サブチャンネルのCQは短めでもかまわないので、数回は最低でも繰り返していただいた方がいいかと思います。
●山岳移動は出力は絞った方がいいか、それとも5w運用するか
デジ簡は最大5w出力まで出すことが可能です。(機種にもよりますが)
ですがここで問題なんですが、山岳移動の場合や高層ビルなどの移動などで、高い場所から電波を出す場合、出力を絞った方がいいということがあります。
打ち下ろしの電波の方が遠くまで到達するので、送信される電波のサービスエリアと受信できる電波のサービスエリアのバランスが崩れることがあります。
山岳移動の局の電波は強力に入っているのに、平地からの応答する電波が相手に届いていないということもありました。
山岳移動局はだれかと交信しているということではなくて、単純にこちらからの電波が届いていないようです。
高所移動の際は、デジ簡の出力を2wや1wなどに抑えると意外と多くの局と交信できる機会もありそうです。
山岳移動の遠距離局との交信機会を狙うか、数多くの局と交信する機会を望むかで、山岳移動時の出力は、5wで運用するか、2wや1wで運用するかは迷うところです。
●デジタル秘話あり、とデジタル秘話無しの混信問題が発生していました
連休中のある日、13chを傍受していると秘話なしで運用している局のQSOが聴こえて来ていました。
しばらく聴いてから、15chのメインチャンネルを聴いていると、13chで秘話コードありの交信を希望している局のCQを受信しました。
15chでアナウンスされた秘話コードをセットして13chへQSYしてみると、秘話コードを使用した局のCQが聴こえてきましたが、15chで同じ局のCQを聴いたとき時よりも明らかに信号が不安定でした。
15chでははっきり聴こえてきていたのに途切れ途切れになっています。
そうです、秘話コード無しで運用している局と秘話コードありで運用している局との間で混信が発生している状況でした。
秘話コード無し局と秘話コードあり局との間では、お互いの交信が聴こえてこないので、混信しているという認識はないようです。
試しに、秘話コード無しに設定しなおしてみたところ、今度は秘話コード無し局の交信が途切れ途切れになって聴こえてきていました。
お互いに混信に気が付かないという状況でしたが、確実に混信は存在しています。
秘話コードありの交信を行う場合は意識高い系の混信対策が必要かもしれませんね。
●アマチュア局がデジ簡を運用し始めた
この連休中デジ簡を運用して感じたのは、今までアマチュア無線を運用していた方がデジ簡も運用し始めてきたことが感じ取れました。
今まではフリラ局がデジ簡を始めるパターンが多かったように思いますが、アマチュア局がデジ間にも触手を伸ばし始めたようです。
そんな局と交信していると、何回も自分のアマチュア無線のコールyサインを言いそうになっていたりしていたのも印象的でした。
自分のフリラ用のコールに慣れていないようです。
またそれらの局の多くが、QRA(自分の名前)を言ってきています。
その場合はこちらからもマナーとしてQRAを送り返します。
デジ簡がますます面白くなってきています。
動画版はこちらです