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AR-DV10 IC-R30受信性能比較 (2018/5/21 0:38:11)
5月19日
筑波山麓の朝日峠でローカル局さん所有のIC-R30とAR-DV10の受信性能を比較してみました。
まず気になったのはAR-DV10の混変調への弱さ。
AR-DV10で防災行政無線で使われている68MHz帯に合わせるとFM放送が聞こえてきます。
同じアンテナを使いIC-R30で68MHzに合わせると、FM放送の混変調の影響は全くありませんでした。
動画で両機種のSメーターの振れにも注目してみて下さい。
さらに、AR-DV10では80.7MHzのNHK-FM千葉がちょうど2倍にあたる161.4MHzで聞こえてきます。
2倍の高調波の影響を受けていますね。
IC-R30ではこの現象も確認できませんでした。
IC-R30とAR-DV10ではIC-R30の方が高音がやや強調された音質のせいか若干ノイズっぽく聞こえますが、受信感度はほぼ同等の印象でした。
アナログモードでは混変調の影響がほとんどないIC-R30の方が受信性能は上だと感じました。
デジタルモードとなると、AR-DV10でデジタル地域振興無線や413MHz帯のDMR業務無線も問題なく受信できましたし、秘話がかかっているマスコミ連絡波も得意の秘話解析機能で復調可能です。
試しにAR-DV10で受信できていたマスコミ連絡波をIC-R30で受信してみたところ、無音状態で音声が出力されない状態でした。AR-DV10で解析した秘話コードを入力しても状況は同じで音声が出力されず。
マスコミ連絡波に使われているNXDNモードはIC-R30で受信可能のはずですが、何度設定を見直しても受信できませんでしたので、もしかしたらラジオライフに記載されていた特定の条件下でNXDNが復調できない不具合の影響だったのかもしれません。
DMRモード受信や秘話解析はIC-R30にはない機能ですので、デジタル受信機としてはAR-DV10の方が勝っています。
アナログ受信機として航空無線やアナログの業務無線を聞くのであれば、混変調に強く録音機能や爆速でスキャンできるIC-R30がいいと思います。
デジタル受信に重点を置くならIC-R30よりも多くのデジタルモードに対応していて、秘話コード解析もできるAR-DV10でしょう。
どちらの機種も今後のファームウェアアップデートでどのように改良されていくのか楽しみな受信機です。
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