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ブラームス ヴァイオリン協奏曲名盤紹介 (2018/8/17 0:08:00)
数々有るヴァイオリン協奏曲の中で私が最も好む、ブラームスの作品で
名盤と感じる2枚を紹介したいと思います。
ブラームスはよく知られている様に終生ベートヴェンを敬愛し続け
彼の作品には随所に影響が見られます。
ヴァイオリン協奏曲も例外では無く踏襲した形になっていますが、カデンツァは友人である
ヨーゼフ・ヨアヒムのを採用したり重厚的な響きはブラームス自身の才能に依る所が大きいです。
私が最も好む所以は、交響曲と言って良い程の響き方や主題の扱い方が見事で有る点からです。
一般的には第一楽章冒頭、第三楽章全般が有名でしょう。
モノラル録音とステレオ録音から1枚づつ紹介していきます。
+ モノラル録音
・ ヴァイオリン: ジネット・ヌヴー (1910~1949)
・ 指揮: ハンス・シュミット=イッセルシュテット (1900~1973)
・ 演奏: 北ドイツ放送交響楽団
・ 1948年5月3日 Hamburger Musikhalleでのモノラル・ライヴ録音
・ 独Acantaレーベル
その昔から言わずと知れた"悲劇の名盤"。ヴァイオリンを演奏するジネット・ヌヴーはフランス生まれ。
このレコーディングのわずか1年後、航空機による不慮の事故で天国へ旅立ちました。
冒頭から指揮者との駆け引きが激しく行われ、普段は控えめのイメージが有る
イッセルシュテットをグイグイ引き込んでいくスタイルです。
録音の古さを感じさせない良質なリマスタリングも素晴らしいです。
・ ステレオ録音
・ ヴァイオリン: ダヴィッド・オイストラフ (1908~1974)
・ 指揮: オットー・クレンペラー (1884~1973)
・ 演奏: フランス国立放送局管弦楽団
・ 1960年11月 Salle Wagram, Parisでのアナログ・ステレオ録音
・ Warner Classicsレーベル
この盤もLP時代から愛聴して来た一枚です。指揮者/ヴァイオリニスト共に
円熟の時を迎え、特にクレンペラーが率いるフランス国立放送局管弦楽団は
本場ドイツのオーケストラと聴き間違える程、重圧で遅いながらも旋律を歌っています。
感情に流されない2巨匠が出会ったからこそ生まれた名盤です。
2枚共、オリジナルのレーベルから出ていますが聴きやすさ(リマスタリング)は
今回紹介したのが一番しっくり来ます。古楽器での演奏もここ最近注目を集めていますが
やはり私は重厚感を求めるのでモダン楽器での演奏を聴き込んでいます。
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