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DSPラジオキットK-6952MB (2018/9/2 16:03:24)
DSPラジオは基本、自動選局なので多くはボタンスイッチで選局します。このキットはあえて手動にこだわり、ボリュームを使った選局方式を採用しています。ボリューム選局とはどんな感じなのか、興味が湧いて作ってみました。aitendoのK-6952MBという型番。
完成済みのAM、FM用モジュールM6952に部品数点を基板に半田付けするのみです。電池ケース、バーアンテナを含むすべてが一枚の基板に乗るオールインワンタイプ。部品点数が少ないので数十分で組み立てられるかと思ったのですが、はんだ付けの箇所が意外に多く、かつ間隔も狭く、2時間ほど要しました。悩んだところは、2種類のスイッチの向きが不明で、電源スイッチはオフ状態、バンド切替えスイッチはAMがデフォルトで、あてずっぽうで取り付けましたが、結果オーライでした。DSPなのでバリコンがあるわけでもなく、コイルのインダクタンスがどの程度必要なのか見当つきません。付属バーアンテナは左端と中間(黒線)を接続しました。
部品一式
マルチファンクションテスター 抵抗の選別に便利
基板完成
組みあがって、電源オン。キットといえども、この瞬間はいつも緊張します。とりあえずLEDとモジュールの一ヵ所が点灯しました。イヤフォンを差し込むと、AMなのにFMのようなザーッというバックノイズが聞こえてきます。ゆっくりチューニングボリュームを回したつもりですが、音声らしきもの何も聞こえてきません。さらに慎重に回すと一瞬、音声が聞こえ、少し戻すとチューニングLEDが点灯し今度は明瞭かつクリアな放送が耳に飛び込んできました。きわめてクリチカルで先鋭な選局。このようなチューニングは初体験です。音質はクリア系で少し聴き疲れするかもしれません。感度良好、東北放送が室内のどこでも59から52程で受信できました。ただ、バックに発振のような妙なノイズが絡んできます。強い放送では気にならないものの、弱いと気になります。とりあえず、バーアンテナを電池から少し離したところ、一応収束しました。以前、si4735モジュールを使ったキットではもっと盛大な発振音を経験したことがあり、部品の配置、間隔が狭すぎなのでは?と思ったりもします(特にバーアンテナ周辺)。
FMについてはステレオ受信となり、発振やノイズもみられず、AM以上にクリアな音質でなかなかの性能と思いました。アンテナなしで仙台の地元3局が59で受信できました。
スピーカー端子がついているので、試しにゲルマラジオ用のスピーカーボードにつないでみましたが、スピーカー単体を鳴らすほどのパワーはありません(ゲルマラジオと変わらず?)。アンプの電源を入れると、普通に聞ける程度の音量で鳴ってくれました。この端子はおまけ程度。イヤフォン出力が基本のようです。
以前製作したDSPラジオ(左)大きさほぼ同じ。性能は今回のK-6952MBが好印象。
このキット、思ったより作り甲斐があり楽しめました。DSPのボリュームチューニングは面白いです。多くの放送が聞こえる夜間ならどんな感じになるのか、今晩にでも試してみます。
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