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DSPラジオキット AKIT-9612 (2018/9/24 18:55:59)
DSPラジオIC「C9612」とアンプIC「TDA2822」を使ったAM、FMキットです。2Vで動作します。aitendoとしては難易度中クラスといったところでしょうか。自分的には部品点数が多い上に、特にC9612の取り付けが難しそうでハードルは高いです。
いつものごとく、基板、部品類がビニール袋にざっくりと入っているのみです。基板がK-6952MBに比べ二回りほど大きいのは良いとして、印字が不鮮明なところあります。いつもは基板の印字で部品をサクサク取り付けていくのですが、それができません。ホームページから部品取付け配置図をダウンロードし、確認しながら作業を進めました。
まずは難関、C9612のハンダ付け。はじめに、ランド部にペーストハンダをつまようじを使って慎重に盛る。ハンダの盛り過ぎが失敗のもとのようなので、ほんの少量。次に接点を合わせ、セロテープで固定。その状態でフラックスを塗っておきました。あとは一本ずつ慎重にコテを当て、融着。なにしろ1.27mm間隔なので手が震えてしまいます。片方がおわったら、再度テープを貼りなおして、もう片方。なんとかブリッジも発生せず、取り付けることができました。思っていたよりは要領よくできたように思います。でも、このくらいが限界ですね。0.65mmピッチのICなどというのもあるそうですが、自分が手を出すべき領域ではなさそうです。
抵抗も種類が多く、カラーコードが不鮮明なものもあるので油断なりません。マルチメーターで一つ一つ確認し、ハンダ付け。マルチメーターが手元になかったらもっと時間を要したかもしれません。スイッチ類は上下の表示がないので、勘で取り付けました。結果、パワースイッチがオンオフ表示逆になってしまいましたが、動作に影響ないので良しとします。バーアンテナは中間タップなしのわかりすいものが付属しています。ただ固定具が付属せず、プラスティック板に乗せて固定してみました。全体的には、ラジオICの取り付けさえクリアすれば、部品は多いものの、考えていたほど難しいところはありませんでした。
マルチメーター 重宝で手放せません
半日を要し、完成。エネループ2本(2.4V)をつなぎ、さっそく電源オン。赤色LEDが点灯してくれました。とりあえず一安心。この瞬間はいつも緊張します。この機種もDSP独特のボリュームチューニングです。イヤフォンに集中しながら、慎重に回していきます。まずはAM。NHK第一、第二、東北放送が強力に入感するも、なぜかイヤフォンが片耳しか聞こえません。チェックしてみると、イヤフォン端子の基板配線がおかしいような?接点をつなぎ直し無事両耳からの音声となりました。また、てっきりチューニングランプと思っていた緑色LEDが点灯しないのです。よく見るとこれはステレオランプの勘違いでした。続いてFM。3バンドに分かれおり、スライドスイッチで切り替えます。といっても周波数がダブっているのであまり意味はありません。 FM2(76~108MHz)で十分かと。こちらも地元3局がメリット5で入感(アンテナなし)、ステレオランプも点灯してくれました。
AM、FMとも、聞いてみてすぐに感じたのは音の良さです。高音がささらず、落ち着いた音声、それでいてパワフルでもあります。FMのステレオ放送はもちろんすばらしいですが、AM放送もこんなに音質良かったかなと思ってしまいました。アンプIC、なかなかのものです。C9612にはAFC、AGCはもちろん、デジタルノイズキャンセル機能も搭載とか。しかも低電圧動作かつ省エネ。技術の進歩にはほんと驚いてしまいます。秋の夜長、K-6952MBとの聞き比べでもしてみたいと思います。
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