無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
ノンラジアル・アダプター (2019/12/11 16:30:10)
ロッドアンテナやハンディホイップなどラジアルが必要なアンテナをノンラジアル化するアダプターを試験的に作ってみました(145MHz用)。ノンラジアル回路(LC回路)は様々で、ある意味無限にあります。かつ浮遊容量の問題があり、なかなか厄介です。この間の試行錯誤を踏まえ、LとCを自由に可変でき、配線を省略して余計なコンデンサー成分を抑えることを念頭に作製しました。
<材料>
・ユニバーサル基板 9cm×6cm
・トリマーコンデンサー(1.9~16.1pF 耐圧300V)
・コイル 2.2mmなまし銅管を直径3cm 5回巻き
・BNCコネクター2個
・ミノムシクリップ
・三脚取付け用ナット(W 1/4)
何度か書いている通りQの高いコイルの条件は、1)太い線材を使う、2)大きく巻く、3)スペースをあける、の3点。145MHz帯では通常さほど大きなコイルは使わないわけですが、少しでもQを高めること、ミノムシクリップで挟みやすくすることを考え直径3cm、間隔8mmとし、少し多めの5回巻きとしました。回路は、「3/4λノンラジアルアンテナ改良」の記事にあるのと同じです。いわば簡易的なアンテナカプラー(チューナー)と考えるとわかりやすいかと思います。製作は見ての通りの簡単なもので、ハンダ付け以外は特に面倒なことはありません。
<調整>
三脚に設置した状態で、1.0mのロッドアンテナ(1/2λ)を取り付け、ミノムシクリップをコイル中間(3巻き目)に接続。トリマーを慎重に回しながらアナライザーで測定すると、145.000付近で大きくSWRが下がってくれました。あとはクリップ接点を微調整し、追い込んでいきます。
1/4λのハンディホイップ、コメットBNC24(長さ43cm)で試してみました。当然ながらトリマー位置、コイル接点双方とも変わってきます。慎重に探りながら調整し直すのでけっこう疲れます。はじめにトリマーを回して大方の見当をつけてからコイル接点を探るのがコツのようです。2巻き目に接続しマッチングしてくれました。
サガ電子のSUPER ROD−2(5/8λ長さ120cm)でも試したところ、BNC24に近い位置でベストマッチングとなりました。適当な長さのワイヤーなどでも整合は取れるかと思います。
LC回路は奥が深いです。コイルをさらに大きくしたらどうなるのかとか、トリマーを2個使って回路を変更してみるとか、試したいことが次々出てきます。
execution time : 0.016 sec