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feed アマチュア無線人口の減少に歯止めをかけるために (2020/4/29 13:32:11)

 

アマチュア無線人口の減少ん歯止めをかけるために思うところを少し書き残してみたいと思います。通常であれば、議論のベースとなる数値的な根拠を示しての議論とすべきでしょうが、今回はそれはやめておきます。正直、数値だと見る視点によっていかようにも言えてしまう可能性がありますので。

例えば、アマチュア無線局が年々減少していることは事実ではあるけれど、日本の人口も減少に転じていることを考えると実は正しい流れなのではないかとか。そもそも日本における人口あたりのアマチュア無線家比率は今でも世界一なのだから、今はグローバルスタンダードに向かっている最中であるとか・・・。このように、見方によっては問題にはなりえないかと思います。

とはいえ、アマチュア無線局が年々減少していて、残念ながら若い人たちには魅力的に見られていないという点は誰も否定できないところでしょう。

私がアマチュア無線を始めた40年近く前、アマチュア無線は King of Hobby と呼ばれていました。まさに「趣味の王様」でした。当時の自分が王様の何に魅力を感じたかを考えてみれば、何か今後の打開策が見つかるかもしれません。

当時、私がアマチュア無線に感じた魅力は次の通りでした。

(1)国家資格を取得すれば中学生でも大人同様に扱われる
 
(2)海外とも交信できる

(3)QSLカード集めができる

(4)自作した無線機が使用できる

(5)無線機を持ち運び、どこでも交信が楽しめる

さて、今考えるとどうでしょうか。携帯電話やインターネットの普及によって世の中は大きく変わりました。現在、スマホがあればネット上で大人と子供が普通にやり取りできることを考えると、(1)の「国家資格を取得すれば中学生でも大人同様に扱われる」は、既に魅力とはなりえません。

(2)の「海外とも交信できる」も同様です。当時は短波を使った通信でなければ海外とリアルタイムに通信はできなかったと思います。そんな最先端の技術がアマチュア無線の資格さえ取れば誰でもできる点に大きな魅力がありました。ところが、いまやインターネットを使えばスマホとスマホで世界中のどことでもリアルタイムにお話しができてしまいます。わざわざ電波を使う魅力は今やもう無いでしょう。

(3)の「QSLカード」もペーパーレスの流れや、現在の手紙の衰退を考えるともはや魅力にはなりえません。

(4)の「自作した無線機が使用できる」も、ゲルマニウムラジオから始まる電子工作をした人でなければその素晴らしさは理解できない気がします。ちなみに、私は電子工作の技術を身につけられずにこの喜びを感じることはできずじまいではありましたが、いつかは身につけられると思って魅力に感じていました(笑)。

(5)の「無線機を持ち運び、どこでも交信が楽しめる」も携帯電話の普及で魅力はなくなってしまったと思います。

と締めくくってしまうと、私の大昔の体験からのフィードバックが何もできなくなってしまいます。改めて落ち着いて考えてみると、(4)と(5)にはまだ若干の余地があることに気づきました。

(4)の魅力ですが、当時は電子工作からの自作無線機の流れでした。現代において、当時電子工作を楽しんでいたような学生どこに流れて行っているかを考えるとわかりやすいかと思います。おそらく、パソコンやインターネットの世界ではないでしょうか。当然、規模は縮小しています。でも、流れとしては間違っていない認識だと思います。となると、このパソコンやインターネットでの工作を楽しんでいる若者をターゲットに、無線への門戸を広げるのは有効な気がしています。幸い、無線の世界においてもデジタルモードによる通信や、D-STARやWIRES-Xのようにネットを介した交信が普及しています。インターフェースを広く公開し自由に接続できるようにしていくことが重要と思います。

(5)は携帯電話によって無線の魅力が半減したという話です。しかし、場所によっては今でも無線の魅力が生きて来る場所があります。携帯電話の電波が届かないところ、もしくは携帯電話の使用がふさわしくない場所です。例えば山岳地帯での利用であったり、サバイバルゲーム等での利用です。こちらは実感としても、そのエリアからの無線を始められる方の増加を感じているところです。

ということで、まとめます。自らの体験をベースにアマチュア無線人口の減少に歯止めをかける施策を考えると、次の2点が重要と考えています。

・パソコンやインターネットの世界からの無線への門戸開放
・携帯電話が使用できない状況への無線のアピール推進

機会があれば、これらの詳細については別途考えを述べさせていただこうかと思っています。
 


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