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feed 【AKBでも山本彩でもない】二宮先生の紙飛行機今昔 (2020/6/19 7:00:00)

あ、AKB全然関係ないのに持ち出してすみません。ただヤフオクなんかでも紙飛行機って検索ワード入れると、必ず引っかかるんですよ、365日の紙飛行機が。

 

ということで、久し振りに紙飛行機を引っ張り出してきました。進級の機種を比べてみるのも面白いかなと。まあ昨日はいつ雨が降るかとびくびくしながら待っていて、結局日没後に雨が降り始めて自転車乗れずに待ち損してしまったので、正直ブログネタがなかったんですけどね。ということでまずはこの2機から。

 

 

私が所有している中でも、ほぼ50年近くの隔たりがある機体同士となります。左側が低翼トレーナー。子供の科学1967年10月号の付録として掲載されました。私が生まれる2年前、今から53年前のことです。そして右側が紙飛行機掲載最終号となった2016年9月号のN-3040です。49年の月日を越えて、こうして2機並んでいます。こうして比較するに、二宮先生の卓越したデザインセンスが見て取れます。古いものも新しいものもどちらも美しい。私に欠けているものを、紙飛行機を通してまざまざと見せつけられます。

 

ところで、初期の期待は特徴的なことがあります。当然と言えば当然なのでしょうが、実機の寸法比率に近い形での機体設計をしているということです。左の低翼トレーナーですが、水平尾翼がかなり小さ目になっています。重心を取りやすいように機首は眺めになっているのはこのころからずっとそうなのですが、こと主翼や尾翼については基本的に実機をかなり参考していると思われます。最後期の機体ですと、そのあたりのしがらみがあまりないというか、実機ではあり得ない比率の主翼や尾翼を採用したりしていますので、そこに逆に二宮先生の真骨頂を見ることが出来ますね。ノウハウを反映させた性能を持つデザインということでしょうか。

 

ふと思い立って、同じ機体を異なる時期にデザインした機体を並べてみました。まずはコルセア。

 

 

奥が1976年9月号掲載のN-278で、手前が2009年5月号掲載のN-2402です。こちらも33年の隔たりがありますが、微妙に進化しています。N-2402の方が、主翼のハイアスペクト化で滑空性能が上がってるんですね。つまり、エンジンを積んだ実機の寸法というより、むしろグライダーとしての性能を出すべく主翼の形状を変えているということになります。比べてみるとこうなります。

 

 

手前がN-2402ですが、翼の奥行きが短くなっています。では翼長はというと、ほぼ同じなんです。つまり、奥行きと翼長の比がすなわちアスペクト比ですから、奥行きが短い分その比が大きくなっているということになります。実機のグライダーを思い浮かべていただければお分かりだと思いますが、かなり細長い主翼になっていますね。あれは滑空性能を上げるために、このアスペクト比を高く取っているのが理由になります。紙飛行機にしても、動力を詰んでいる訳ではありませんから、滑空性能を重視した寸法変更はあってしかるべきということです。実際両方飛ばしてみた感想ですが、N-288の方は速度が付いて滞空時間が短くなる分実機に近い飛び方をしますが、N-2402の方は、スッと軽く上昇して高度を取り、ゆっくり目に滑空に入って飛行を楽しませてくれるという感じですね。

 

そしてもう1機種比較してみたいと思います。今度はゼロ戦です。

 

 

左奥が1975年1月号掲載のN-271で、右手前が2010年12月号掲載のN-2562です。これも35年の隔たりがあります。まずは全長から。

 

 

先頭を合せてありますが、面白いのは逆に新しい方が機種が短くなっていることでしょうか。本来重心を取るためには、機種は長めにとった方が設計しやすいのですが、これはちょっと意外でした。今ではおもりなしで重心が取れるような設計になるのが標準的になりましたが、この機種は確か機首におもりを入れて重心を合せる、所謂昔ながらのスタイルを敢えて取っているはずです。そのあたりの変遷もまた面白いところですね。

 

機体後部を見てみます。

 

 

新型の方が若干機尾を伸ばしてあります。旧型の方がスケール機としては忠実に再現されていますが、このあたりは何気に割り切りが感じられますね。突起部を敢えて作らず、破損しにくいようにしているということでしょうか。垂直尾翼も旧型の方が忠実度が高いのですが、そこは空力的な性能を重視した経常及び大きさに変更されたということになりますね。垂直尾翼は若干面積が広くなっています。

 

そして最後は水平尾翼です。

 

 

これは圧倒的に新型の方が大きくなっていますね。とにかく機首の長さ以外は、新型の方がデフォルメして実際の性能の向上を目指した設計になっているということが言えると思います。特にコルセアやゼロ戦など、実機を元にしたスケールモデルとなると、原形があるだけに性能向上のためのデフォルメをどこまで許容するかというのが悩みどころなんでしょう。それにしても、そんなデフォルメを感じさせないほどの美しさが両機ともありますね。見てよし飛ばしてよしです。その前に作ってよしというのがありますね。失礼しました。

 

紙飛行機、夏の湿気にはあまり強くないので、どうしても飛ばすのを躊躇してしまったりしますね。ましてやまだ梅雨真っ盛りですから。実際に飛ばして楽しいなと思えるのは、秋口から冬になる手前、強烈な西風が噴き出す前あたりまでですね。さて今年は、久し振りにフライトに行ってみようかなと思っています。


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