無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
クリスタルフィルタの特性 (2020/6/9 23:06:29)
NanoVNAで 某クリスタルフィルタの特性を測ってみた。
測定対象は、大昔 入手した TOYOCOMの TQF-703A。そう、あの アメリカンなCB機にも使われていた 7.8MHzのクリスタルフィルタである。 *1
なんのために 入手したものか詳細は既に忘却の彼方・・ ウチにはこの手のフィルタがゴロゴロ転がっているのである。(^^;) *2
そうそう、このフィルタは 日本電業のライナーシリーズにも使われていて、当方の改造ライナー6では、フィルタをカスケード接続して使っていた。
ライナー6といえば 実は AMも出せるRigで、しかも 低電力変調ではなく、終段コレクタ変調だった。受信は SSB/AMでフィルタ切り換えかと思いきや、切り換え無しの兼用だったのである。そういえば、A3H *3 の局の方が音が良く聞こえることもあったような・・
しかし、了解度的には このフィルタで AMを聞いても 特に問題なかったような・・
・・と いうことで、今回測定してみた。なお、入出力のインピーダンスが不明だったので、入力は 560Ω 1kΩ 1.8kΩ、出力は 50Ω 200Ω 520Ω 1kΩを取っ替え引っ替えし、リプルが最も少ない組み合わせを探ってみた。
結果、入力が 560Ω、出力が 520Ωのとき がベストであった。入力600Ω 出力150Ωとなっている資料もあるようだが、出力の方は ちょっと違うのでは??
で、通過帯域幅は 約4.2kHz と いったところかな。
これだと AMでは
2.1kHzまでしか復調できないということになってしまうけど、ライナー6改の当時は
あまり気にしたことなかったと思う。
問題は、このフィルタを 自作予定の AMトランシーバに使うかどうか・・だが、マトモな 6kHz幅の
455kHzセラミックフィルタを使うとか、水晶を使ったラダー型フィルタも自作する とか した方が
いいような気もする。 *4
しかし、自作には
大昔のノスタルジアに浸るというか、過去の自分の精神世界へダイブするとか、工学とは無縁な側面も
実は存在するのである。 *5
もうちょい検討してみるか・・ (^^;)
2020.6.9 追記 :
ラダー型フィルタを仮組みしてみた。
水晶は、これまた大昔入手したアメリカンCB機用の26.550MHzのもの 4段。これとは別に 23.290MHzというのが6個あったのだけど、1個ずつ 特性を診たら 何か変なスパイクがあったりして使えそうなのは6個中3個だけだったため お引き取り願った。
26.550というのは 3倍オーバートーンの周波数なので、原発は1/3の 8.85MHzである。
AM用なので、帯域幅 6kHzが目標だったのだが、組んだ当初は 帯域幅=8kHzになってしまった。ニッポン放送 聴くわけじゃないので も少し狭めたい。
そこで、当初 12pFと24pF 1.5kΩだったのを 22pFと47pF 1kΩに変更。これで なんとか使えるかもしれない・・と いう感触を得た。帯域幅は 約5.5kHz。
しかし、IF段のゲインを考えると スカート特性はもう少しマトモになってほしい。単純に段数不足ともいいきれないが・・ 同じ水晶はもう無いのよね。
ま、局発は文明の利器により どうにでもなるので、とりあえず走る・・と いう手もあるな。
ホントに作るのか? うーん、首都圏にいるのなら 50MHz AMで決まりなのだが・・
Comments(2)
*1 1978~79年頃 秋葉原のお店で購入したものと思われる。店名は失念。
*2 TOYOCOMのほかにも UNIDEN や NIKKO DENSHIの銘ものがある。
*3 現行表記では H3E。
*4 6kHzのセラフィルでは スカート特性が心配。違法CBのカブリから逃れられないかも? もっとも ±60kHzくらいスプラッタしてる奴も現実に存在してるから、何やっても無駄かも?? やはり50MHzAMが安寧か。
*5 あくまでも個人的な印象を述べています。