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大崎市松山散策 (2020/7/25 12:18:13)
ドライブの途中で、どこか懐かしい感じの集落を通りがかることがあります。立ち寄るほどでもなくそのまま通り過ぎ、何年かしてもう一度そこに行ってみたいと思っても、それがどこだったかも定かでない、そんなことがあります。自分にとって旧松山町千石もそんな場所の一つですが、「一ノ蔵」酒造の町、ということだけは古い町並みと共に記憶に残っています。一昨日、曇天ではあるものの雨はなさそう、ということでXと電車に乗って出かけてみました。
仙台駅から東北本線下りに乗車、約1時間で松山駅着。この駅は町の中心部から3キロほど離れおり、街歩きには極めて不便です。地元の方々にとっても当然ながら不便です。聞くところによると東北本線敷設の際に蒸気機関車の煙を嫌い、あえて集落から離れたルートになったのだとか。いわば鉄道も駅も迷惑施設だったわけです。大正から昭和初期、あまりの不便から駅と集落間をつなぐ「人車軌道」なるものを作ったそうですが、6年ほど営業し廃れたようです。人力による手押し鉄道。馬車鉄道は聞いたことがありますが、人力鉄道とは・・・。当時は馬よりも人が押す方が経済的だったのだとか。
今は駅前にタクシー営業所があります。でも、当時を偲び歩いてみることにしました。平坦でなんの面白みもない車道を2kmほど進むと閑散とした上り坂となり峠にさしかかります。この先に本当に集落があるのだろうかと不安になったころ、少し下るとやっと町が見えてきました。コスモス園の標柱があり、そこはもう町の中心部です。メインストリートは豆腐屋、醤油屋など店蔵や土蔵が並び、昭和な感じの町並みが残っていました。茂庭氏の城下町であると共に宿場町としても栄えたようです。今は歩く人もなく寂しい感じがしました。
町の入り口
蔵の残る町並み
メインストリートの一角に酒ミュージアム、ふるさと歴史館があり入ってみました。昔の酒造りの道具とか、フランク永井の出身地だそうで、さまざま展示がされていましたが、あまり興味は湧きませんでした。羽黒神社、茂庭家霊屋のある石雲寺を回り、千石城址本丸へ。東屋展望台があり大崎平野が一望できました。ここで無線運用でもと考えたものの、やぶ蚊が多く、それどころではありません。早々に退散しました。
路地裏へ
武家屋敷通り
羽黒神社へ
神社から長い階段を下る
コウヤマキの大木(石雲寺)
千石城址へ
本丸跡
小さな町で、これらをめぐり歩いても2時間ほど。観光に力を入れている感じもなく、実際、観光客と言えるのは自分たちのみでした。地元の方々は、草刈りや家の手入れなどに忙しそうで、そんな中を歩いているXと自分はかなり浮いた存在だったかもしれません。ただ、記憶にあった町並みを記憶だけにとどめず、再訪できたのはよかったかなと。ネットで見たり調べたりはできますが、やはりその場の空気感をふくめ実際に訪ねて得られるものは多いです。
帰りは食事処の「華の蔵」でタクシーを呼んでもらいました。駅まで5分ほどで到着。電車の時刻に少し間があり、ホームからDCRでCQを出してみました。ダメもとで空振りかと思ったら蔵王エコーライン移動局より応答いただきました。いつもながらDCR、よく飛んでくれます。
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