無線ブログ集
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最後の太陽光発電ノイズ (2020/8/7 22:17:58)
2018年暮れに 改善策を施工工務店側に送付したわけだが、その直後 先方の担当者異動の通知があった。
年明け早々にも新担当から連絡があるものと考えていたが、あろうことか 丸一年経過しても
音沙汰が無い。丸一年ってのは ちょっとヒドいぞ。
そこで、当該工務店Webページのメイルフォームから 再度
対応のお願いメイルを送付。これが 2020年3月6日。
したっけ、6月10日になって 次のような ワケ判らない返信が・・
太陽光のノイズの件、対応方法を検討していましたが、現在は総合通信局へ調査の依頼をしております。 コロナの影響で調査が遅れてしまっておりますが電波監理課の担当者様からの連絡待ちとなっている状態です。 調査後どういった対応ができるのか等改めて検討させていただきたいと思います。
翌日 当方は次のように返信。
東北総合通信局に電波監理課は存在しません。存在するのは電波監理部です。電波監理部に調査課はありますが、本件のような案件について調査する課ではありません。電波利用環境課が無線局への妨害等についての相談を扱っているだけです。行政指導等もしていない・・というかできないと思われますので、総通からの連絡待ちというのは無駄なような気がいたします。
当方の要求としては、以前お送りしたメイルの添付ファイルにも書きましたが、つぎのとおりです。
ふたつ(受電用&発電用)の電力メータ付近の黒いケーブルの外径は1.5cm。北川工業 RFC-20 なら2cm 径まで扱えます。露出しているケーブル長は 右側 33cm と 左側 28cm。したがって RFC-20 を右側に 7 個、左側に 5 個 計12 個挿入する
これだけです。これで私のところではノイズはほぼ検出できなくなり、ローカルさん宅でも相当低減されます。一件落着になるのです。その工学的根拠も件の添付ファイルに書いてあります。
RFC-20は電源ケーブルにパッチンと挟めるだけですから、パワコン製造元様から送ってもらえば ひとりでも作業できますよ。あとは何かの拍子にコアが開かないようにテープで巻くか、ロックタイで締めるかすれば良いでしょう。 私が作業してもいいのですが、さすがにそれは後々問題となるかもしれないので止めておいた方が良いでしょうね。
パワコン製造元様も何を要求されているか把握なさっているはず。まずは GOサインを出していただきたいと思います。早く終わりにしましょう。
その二週間後 6月26日、一転して・・
(前略)今回は ご教示いただいた効果的な改善方法で対応させていただきたいと思います。(中略) しかしながら、世の中に絶対という事はございませんので今回の作業後も ご納得いただけるレベルまでノイズが低減されない可能性もあると考えております。 万が一そのような場合であっても、現在出来うる対応は全て行わせていただいておりますので、こちらとしても大変心苦しいのですが、今回の作業をもちまして、本件への対応は完了とさせていただければと思います。(後略)
何 言ってやがる・・と 思いつつ・・ (^^;)
これは納得いかないですね。対応法は、すくなくとも あとふたつありますよ。
1.壁をいったんはがしてパワーコンディショナーの直近へコア等のフィルタを挿入。
2.壁に手を着けられないなら、パワーコンディショナー自体を交換する。170mの須藤さん宅よりも さらに近い 120mの某K施設、140mの某Y施設にも太陽光発電システムが設置されていますが、それらからのノイズは皆無です。つまり、問題のパワーコンディショナーは その程度の性能なのだと思います。
しかしながら、当方の示したとおりに作業がなされた場合、今回の作業をもって 本件への対応が完了となるであろうことについては 同意いたします。 *1
そして、待つこと 一か月・・
スーパー買出しの帰りに
ノイズ源宅電力メータのケーブルにコア挿入されていることを発見。早速 50MHz帯でノイズを・・
確認しました。当方の受信システムでは 完全に検出不能にはなりませんでした。しかし、注意深く聞いて ようやく判る程度のノイズ強度であり、我慢できる範囲内です。
また、ローカルのOMさんにも確認していただきましたが、予想以上の低減となったようで、これで問題ないというお返事をいただきました。
対応ありがとうございました。
けっきょく、謎解きは 前回で すべて終わっていて、今回は 単なるエピローグ・・っていう感じ? ・・まったく・・ 時間かかりすぎだけどね。
しかしなぁ・・ まさか自分自身が探偵役になるとは・・ そして、MMANA を ああいうふうに使ってしまうとは 誰が予想し得たであろうか・・ *2
そして・・ もっと低い周波数帯では アースとかシールドがメインとなることもあるだろうが、28や50MHzでは 結局のところ コモンモード・フィルタが キモ だったというわけだ。て ことは、パワコンの設計自体が 残念ながらヤワだったと・・
と まぁ そういうわけで、2015年から 5年にわたって苦しめられた 太陽光発電ノイズ事件は ついに 終焉を迎えたのであった。
しかし・・ 世界は ノイズで溢れている・・ さて、次のノイズは・・? (♪怪奇大作戦のテーマ♪)
*1 我ながら イヤミな書き方だとは思う・・
*2 事件の解決のため たいへん役立ったツール MMANAを開発くださった JE3HHT 森さんに 感謝申し上げます。