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J型アンテナ(145MHz)バラン付きとバランなし (2020/8/15 15:54:42)
2週間ほど前、J型アンテナのバラン付きとバランなしの2本で交信比較をした際に、レポートでバラン付きが55、バランなしが51~52となり、こちらの受信状態もバランなしで信号が弱まる結果となりました。お相手いただいたJP7IEL局からはバラン付きの2.5W送信とバランなしの5W送信の信号が同程度とのレポートもいただきました。バランを付けた方が良いとの感触は漠然とながらあったものの、バランなしでも性能を発揮するアンテナとの印象もあり、こんなに違いが出るのは予想外で、なにか他に原因があるでは?と思い、バランなし方を見直してみました。
<バラン付きJ型アンテナ>
3D2V同軸ケーブルで作った4:1Uバランを給電部に直結しています。10年以上前に作り、ほとんど変更なしで使い続けてきたアンテナです。山で何度も風雨にさらされもしました。SWRグラフは下のとおりです。
<バランなしJ型アンテナ>
今年3月に作ったアンテナです。50cmのショートスタブに1m(1/2λ)のエレメント。基本構造は同じですが、一回り太い銅パイプで耐久性を高め、かつ構造を見直して軽量化をはかりました。給電部直結でなくBNCコネクターとしたためバランは省き、クランプコアを2個取り付けています。直近の山岳運用はすべてこのアンテナを使っています。
<見直し修正部分>
ショートスタブの先端(エレメントの反対側)を防水のため自己融着テープで巻いていたのですが、ここはJ型アンテナで最もクリティカルな部分です。実際、受信中にこの部分を手で触れると激しくノイズが発生し信号が低下します。とういうことで自己融着テープを取り除き、防水対策として銅パイプの穴をハンダで塞ぐことにしました。もう一点、ショートスタブの間隔を保つためにプラスティック板を結束バンドで固定し、さらに接着ボンドでかためていたのですが、先端近くの接着ボンドも影響を与えることがわかり、これも取り除き、位置も先端から少し下げて付け替えました。その結果、SWRが若干甘くなり、共振点は変わらず、でした。特に意図したわけではないのですが、バラン付きJ型アンテナとほとんど同じグラフです。
本日、あらためてJP7IEL局に協力いただき比較してみました。JP7IEL局側のアンテナ取付位置が変更されたとのことで、いつにも増して信号が弱くUバラン付きで51-41~51。スケルチ限界でバックノイズにより聞き取りにくい場面もありました。続いて修正後のバランなしに換えたところ51-51。「同じ51でもバラン付きの時よりも信号が安定している」とのレポート。こちらも同様で、変調に強さが増した感触があり、このまま不安なく交信を続けることができました。
本日の結果でバランなし方が良いということではもちろんありません。J型アンテナにおいてバランを付けても付けなくともさほど変わらない、というこれまでの感触が間違いではない、ということかと思います。そして、留意すべきはショートスタブ先端に余計なものを付けたり接触させてはならない、ということ。わかっていたのに、うかつだったな・・・と。しばらくこの状態で使ってみます。
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